釣竿のテクノロジー
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現代の釣り竿はカーボンロッドが主流ですが、 高弾性カーボン、低樹脂カーボン、4軸カーボン、ナノアロイカーボンなどなど様々な技術が使われていますが 実際どういう技術で何がどれくらい違うのか、釣果にどれくらい影響するのか、メリットは何か、デメリットは何かを明確に知っている釣り人って少ないと思います。 ブログなんかをみてもかなり適当な記述が多いですし。 メーカー側もあえて語らず感性的な表現で濁していると思います。 なんかすっきりしないのでスレ立てしました。 >>29 残りの3割のメーカーってどこ? シェアは少ないけど日本の3社より良い製品を作ってるメーカーってあったりする? >>54 7割りと言う数字も世界でのカーボンのシェアでして釣竿でのシェアは調べられないのでわかりません。 残り3割は沢山あるので検索をかければ出てきます。 良い製品とはどういうものでしょうか? >>56 グラスロッドも切り込みたいんですが 自分がグラスロッドをほとんど持ってないので書き込むような知識がないのです。 グラス竿で腰が抜けた方が釣趣が良くなると聞いたが、 科学的にはどうなのさ? >>60 釣趣って主観ですからね。 科学的にはどうなんでしょうか? 予想すると新品時は対象魚の最大サイズに合わせた張りが適度にヘタルことによりレギュラーサイズでも引きを楽しめるとかそんな感じなんじゃないかな〜とか思ってます。 グラス竿に限った訳ではないですが。 >>58 7割って釣り竿以外も含めてってことなんですね。 分野によってはシェアが変わってくるかも知れませんね。 軽量、高反発、高弾性、高感度なのに丈夫で粘る製品があれば良いなとは思う。 >>50 テーパー&シェイプのナモトは魚をバラシにくくて良いですよ。 >>62 釣り業界と言うか釣り竿業界と言うか 企業秘密が多いのかなかなか情報が出て来ないんですよね。 メーカーに「この技術はブランクスのどの部分に使われてますか?」と問い合わせても「公表してません。適材適所に使われています」で終わりですし 過去の技術の詳細を尋ねても対応する人自体が知らなかったり、理解していなかったり。 旧モデルと現行での変化や進化などを調べても詳細を記録している資料を見つけるのに一苦労です。 素材となるカーボンシートなんてどこを使っているかほとんどわからず、 ナノプラスカーボンやファインクリスタルカーボンなど希にでるカーボンメーカーの商品名から どのメーカーを使っているか推測するしかないのが現状です。 少し話はズレるが、俺はロッドは自分のとこの窯元を持ってて設計から製造まで行ってる”ファクトリーブランド”みたいなとこからしか絶対に買わないようにしてる。 それが最もコスパが良いだろうからw 聞きなれないメーカーの竿を見たり聞いたりすると、それどこで焼いてんの?という疑問が真っ先に浮かぶね。 更に話はズレるが、バスロッドでダイワのスティーズ・ブリッツという竿があるんだが、これがガチの名作でね。 旧モデルなんでグラスコンポジットなんだがまぁ投げやすいったらないね。しなりと反発のバランスが素晴らしい。間違いなく歴史に残る名竿。 出来ればこのテイストで9.6くらいの2psロッドとか作ってもらえるとありがたいw >>62 軽量、高反発、高弾性、高感度 高弾性、高弾性はまあほぼ同じなので>>49 さんの言う3Kってヤツですね。 それ+粘り、丈夫さ。 釣竿、特に延べ竿(鮎や渓流)は昔から ホソ、カル、ピンが良いとされてきました。 要は細く、軽く、ピンと張りのある竿 。 と、言うのも昔の竹竿の時代の鮎竿は7mで1キロ近くあり、手元の太さも5センチくらいあったそうです。 その重く太い竹の鮎竿を扱えるのは 頑強なプロ、いわゆる、川漁師、職漁師だけでした。 それからグラスロッドの時代になっても価格は下がったけど重量はそんなに変わらなかったようです。 で、その時求められた竿がホソ、カル、ピンだそうです。 竹やグラスファイバーは粘りはありますから。とにかく細くて、軽くて、ピンと張りのある竿が求められたんだと思います。 それからカーボンロッドが登場します。 カーボンロッドは竹やグラスファイバーより強度があるため、細身で作る事が出来、なおかつ軽量で張りがあり、 高度成長期の釣りブームも手伝って ドンドン普及していきました。 ○○トンカーボンのような高弾性率素材や炭素繊維率90何%みたいなスペックを競うようにメーカーも売りにして とにかく細くて、軽くて、張りのある竿を作るようになりました。 ただ、これらの竿は、釣り人が求めに求めたホソ、カル、ピンな竿でしたが、高価な割りに簡単に折れ易い竿でした。 80年代後半から90年代半ばまでのバブル景気であればそういう竿もバンバン売れてバンバン折っていても、「釣り人が未熟だから」で済んだんでしょうが バブル崩壊後の不況では「んな高い竿がバンバン折れるのおかしくね?」「ホソ、カル、ピンもいきすぎたらつかいにくくね?」 ってな反動もあり、今度は「中弾性」がキーワードになりました。 中弾性率カーボンを使った釣竿の売り文句は大抵「張りと粘りを兼ね備えた」とかになりますが、要はどっち付かずで中途半端な性能になりがちす。 だから流行りのキーワードは中弾性率カーボンでしたが、 ハイエンドモデルは従来からあるパリパリ、キンキンの高弾性率カーボンを使った折れ易い竿になっていました。 昔から釣り人が求めに求めた ホソ、カル、ピンや3Kの竿でしたが、実現してしまうと、とにかく脆いと言う欠点が発覚して 「中弾性カーボン」や「グラスのしなやかさ」とか「竹竿の自然なしなり」なんてのが見直されたりして、なんだか皮肉だなあと思ってしまいます。 そして時代は >>62 さんが求めるような軽量、高反発、高弾性率、高感度でありながら 粘りと丈夫さを兼ね備えた釣り竿を開発するようになります。 2001年から山形大学と東レが共同研究で新しい高分子ポリマーを研究していました。 従来、強度を出せばクッキーのようにボロっと割れてしまう。ゼリーのようにしなやかにすると固くは作れない。 張りと粘りはトレードオフの関係にあり、中途半端に作ればまあまあ硬いけどそこそこしなやか程度にしかなりませんでした。 ところがその高分子をナノレベルまで細かく均一に混ぜる事でクッキーのようにカチカチなのに力を加えてもボロっと割れずにゼリーのようにグニャリと曲がる素材が出来上がりました。 その技術の総称がナノアロイテクノロジーです。 ナノアロイテクノロジーをそのまま使っている訳ではないそうですが 技術を応用して出来たのが2007年頃からある、メガトップ(ダイワ)やタフテック(シマノ)やタフトップ(日新)、スーパートップ(がまかつ)などの超分散で張りと粘りを従来より高めたカーボンだそうです。 そしてここ数年はナノアロイテクノロジーをそのまま使ったブランクスも登場して、従来は不可能だった張りと粘りが高いレベルで兼ね備えた釣竿が出来るようになりました。 >>74 超良スレ発見。sage進行で。 三菱や帝人はそれに準ずる技術は持ってなんですかね?オレが知らんだけ? 新素材が色々開発されてるから将来はグラスからカーボンに変わったように何か凄い革新がありそうで楽しみ。 >>62 バランスポイントでいかに妥協するかってものでそういうのは幼稚だわ 技術の進歩でバランスポイントが変わるってこともあるでしょ。 最近の30t〜65tカーボンって昔よりかなり丈夫になってるよ。 特に35tカーボンは凄く丈夫になった。 そもそも普通の人で カーボンのトン数 って何もイメージ出来ないだろw 頭に浮かんでこねぇもんw だって俺達はそのカーボンシートを直接手に触れて触ったことはないのだから・・・・ 高いトン数だから良いのか? 低いトン数でも自分に合うのか、それが大事だ >>75 他社でナノアロイ技術と同等なものは 今の所知りませんね。 釣竿メーカーもなかなかどこのカーボンメーカーを使っているか、どのカーボンシートを使っているか公表しないし。 カーボンメーカーから仕入れた素材を多少加工する事で「○○独自の技術」と表記しますから技術の詳細が分かりにくいのが現状です。 >>76 技術的ブレイクスルーがあれば 今までの常識を覆うような。素晴らしい竿が出来るかも知れませんね。 今あるカーボン竿が竹竿やグラス竿並みに時代遅れの素材になったりしたら 釣りはどんな風に変わるんでしょうかね。 ただ、現状で最先端なのはナノアロイ技術でしょうね。研究自体は2001年からですが、釣り竿に実用化、商品化されたのはここ2.3年です。 竹竿からグラス、カーボンに変わるまでにも穂先にクジラのヒゲを使ったり、鉄の竿があったり、ボロンで補強したり、ウィスカーなどの結晶化された繊維で強化したり、ケプラーを使ったり色んな素材が出て来たり、 また従来からのグラスファイバーや竹が見直されたりと色々な技術が出たり、消えたり、流行ったり、廃れたりとありますから、これからどうなるかワクワクしますねー 良スレですね トレカはTORAYかな? バスロッドですが竿の破断テストがYouTubeにあります https://youtu.be/gI3iGOufRQk 鉄=スチール製の竿あったな〜 あれどこのメーカーだったっけ? >>83 2本で1000円、錆びないステンレス ってやつか! >>86 それじゃない様な気がする。 鮎竿であったでよ〜( ´ー`) >>81 グラスファイバーやボロンだったりします。 釣竿のブランクスの繊維の種類、割合を表示するのは全国釣竿公正取引協議会に加盟するメーカーでは義務付けられています。 カーボン繊維を○○%以上ならカーボンロッド、ボロン繊維が○○%以上ならボロンロッド等の表記が出来るようになります。(何%だかは忘れちゃいました。 ボロンはかなり少なくてもボロンロッドを名乗れたと思います。) 思うにカーボンロッドが出始めの頃 ほとんどグラスファイバーを使用しているのにカーボンロッドと表示しているような粗悪なロッドがあった為、公正な表示としてブランクスの繊維の割合を表記するのを義務づけたのではないかと思われます。 現在ではほとんどのロッドがカーボンな為あまり意味はないのかなと思います。 よく「この竿はカーボン99%だから 95%のあの竿より硬く張りがあり高級な竿だ!」なんて言われたりしますが 現在の高弾性率のハイエンドロッドなどは高弾性率のカーボンシートを使用して張りと硬さを出して、必用な部分を積極的にグラスファイバーで補強していたりするので エントリ―モデルで中弾性率カーボンを99%使っているものより高弾性率のカーボン95%のハイエンドロッドの方が張りが出たりします。 だからカーボン比率が高い=硬く張りがあるとは言い切れず、カーボン含有率のデータからは釣り竿の性能を推し量る事は出来なくなっています。 >>82 おお! 素晴らしい、こういう実験動画は良いですねー いいね押しました >>85 ダイワのメタルトップはチタン合金ですね。 今まで、釣竿の簡単な歴史やカーボンいわゆる炭素繊維樹脂の基本的な知識、特性を書き込みました。 高弾性率カーボンや低樹脂カーボン、ナノアロイカーボンなどそれぞれありますが、これらはあくまで素材であり、優れた素材を使った釣竿=優れた釣竿であるとは言い切れません。 極上の食材を使ってマズイ料理を作る人もいれば、適当な余り物食材で極上の料理を作る人もいます。 出来合いの惣菜やレトルトをアレンジして本格的な料理を作り上げる人もいます。 また、趣味、感性の領域ですから最高の料理=自分が最高に美味しいと感じる訳ではないです。 次からは素材の調理の仕方、つまりカーボン素材が釣竿になるまでの過程を書いていこうと思います。 釣竿はまずどんな竿を作るかコンセプトを考えます。 長さはどれくらいか、どんなフィールドで釣るか?対象とする魚の大きさ、重さ、引きはどれくらいか? 対象とする魚はどんなアタリをだすのか?そのアタリを感じられる感度はどれくらい必要か。ユーザーはどれくらいいて、どれくらい売り上げを見込めるか?対象とするユーザーのレベルはどれくらいか?、ハイエンドなのか、エントリ―なのか? 状況に特化したスペシャリティモデルなのか汎用性を重視したバーサタイルモデルなのか? 食い込みやすさを重視するか?掛けやすさを重視するか? あちらを重視すればこちらが立たずのトレードオフになる関係もあり 何を重視して何を諦めるのか色々な想定をしてコンセプトを決めます。 そしてコンセプトが決定すると ブランクス設計士と言う人が そのコンセプトに合わせた竿の設計をします。長さ、テーパー、素材のカーボンシート、カーボンシートのプライ数(重ね合わせる枚数)、使う技術などを決めます。 そして、その設計に合わせたマンドレル(鉄の芯)を発注します。 マンドレルは釣竿メーカーが作製するものではなく、ブランクス設計士が指定した寸法でマンドレル専業の会社が作ります。 出来上がったマンドレルはメーカーの工場に持ち込まれ、ブランクス設計士の指定したカーボンシートをカットし、指定された方向、プライ数でマンドレルに巻き付けます。 また低樹脂カーボンなどはカーボンシートをカットする前に樹脂を絞り出しておきます(のしイカを作るようなローラーでグリグリ潰して樹脂を絞りだすらしい) マンドレルに巻き付けたカーボンシートの外側にセロファンのテープをグルグル巻き付けて釜に入れ加熱します。 釜と言っても炎がガンガンと言うわけではなく、カーボンシートの熱硬化性エキポシ樹脂が硬化出来ればよいので温度は100数十度程度だそうです。 ただ、温度の上げ方、時間などノウハウがあるようです。 そうして、出来上がったブランクスを寸法通りにカットし、研いたり、塗装したり、ガイドやリールシートを付けたりして組み立てたものが釣り竿になります。 釣竿はカーボンシートと言う最先端、軍事、宇宙工学などに使われるような素材を使うイメージとはうらはらに思っていたよりローテクと言うか手作り感と言うか職人の経験や熟練度などに頼る作られ方をしています。 これが現在の基本的な釣竿の作られ方です。 で、ここで大事なのは「ブランクス設計士」と言う方の設計です。この設計がいわゆるメーカー独自の技術であり、ノウハウであり、企業秘密であり 釣竿のテクノロジーの核心部分です。 これらのテクノロジーの仕組みを理解する事で本当に自分が必要とする釣竿が見えてくると思います。 まずは長さです。長さなんて「テクノロジー」と言う程のものではないかと思われがちですが釣り竿において一番大事な要素はまず何を置いても長さです。 マンドレルは磨耗するのでしょうか?もしくは何本程巻くと交換するのでしょう? ご存知のように、精密機器であるリールは事実上2社しか現実的な選択肢がなく「寡占状態である」といってもいいくらいですが、 ロッドは大きければダイワやシマノのような釣具界の「巨人」から、小さければヤマガブランクスやGクラフトのような「山奥の畑や林の中の零細」まで、 それどころか生産設備をもたないような会社まで、様々メーカーが存在しています。 それは何故かと言うと ・それなりの投資と経営規模は必要だが、最新鋭のハイテク機材は不要だし数百人の従業も不要 ・原材料である素材(ハイテク分野)の研究開発は不要(金銭で購入することができる) ・生産設備を持たずとも生産設備を所有する会社に作ってもらうことが可能 この3点に集約されると思います。 カーボンロッドのブランクメイキングは、ハイテクの「素材系ギョーカイ」でもなければ「大規模工業」でもありません。 どちらかというと、ローテクの「家内制手工業」に近いでしょう。一番のポイントである「原材料=カーボンシート」は、 それを本業としている他社から仕入れるわけで、カーボンシートの研究も生産も開発も釣具界には無縁なので基礎研究力の高さはそれほど要求されないからです。 「カーボン屋」といわれれば凄そうな感じがしますが、素材を買って加工しているという点をみれば靴屋とか鞄屋と同じ仲間です。 メーカーのパンフレットを始めとする宣伝を読んでみると「独自のカーボン技術が云々」なんてフレーズがよく登場しますが、 それは全部ウソです。 日々、我々アホなアングラーを騙すことに全精力を注いでいるアホな釣具メーカーごときが、カーボンファイバー技術のような最先端科学の領域のR&Dなんて出来るわけないじゃないですか。 彼らがいう「独自のカーボン技術」は、お金だして買ったカーボンシートを加工する技術です。 それだけです。 まんざらウソ100%というわけではないですが、当然、各ロッドメーカーは「独自のレシピ」でロッドを作るわけですから、 その表現方法だと自動的に全てのロッドメーカーが「独自のカーボン技術」を持つわけです。 拍子抜けしますよね? じゃあその原材料となる素材・・・カーボンマテリアルはどこから来るのかというと・・・素材屋からです。 東レとか三菱レイヨンとかです。 つまり、素材の段階では各メーカーは平等ともいえるわけですね。 ここでもう既に気がついた方もいると思いますが、東レなり三菱レイヨンなりから同じ素材を売ってもらえるなら、 中国だろうが韓国だろうが台湾だろうが日本だろうが、あとは加工技術と品質管理の差しかなく、その加工にしたって管理にしたってカーボン技術に 関わる多くの日本企業がその上記3カ国(+タイ・ベトナム・マレーシア)に生産拠点を長年展開しているわけで、その差は殆ど無いに等しい(実際は等しくないわけですが・・・)ことになるでしょう。 ここを見誤ると 日本製=いいカーボン=いいロッド 海外製=ダメなカーボン=ダメなロッド という、二十年前の感覚でしかロッドを見ることができなくなります。 勘違いしてはいけませんが、日本はモノづくりにおいては「グローバライゼーション」に負けた敗残兵なのです。 今後、日本がナンバーワンの工業国になることもなければ、日本の製品がナンバーワンの品質としてステータスを持ち続けることもありません。 もっとストレートにいうと国産であることに信仰心を持ち続けるのは「情弱」であるということです。 (釣具なんて、どこをどうみたって今でも世界一の品質なのにそれを武器にできない間に、日本の下請けとしてノウハウを蓄積してきた アジア諸国が振り向けば後ろにいて、日本の品質には到底及ばないものの、グローバルな視点においては 「十分な品質を安価で提供できるレベルにある」という、いつかどこかでみたデジャブなわけですよ(苦笑) ただし、日本の釣具メーカーの海外製品といっても A)日本工場のノウハウをそのまま持ちだしている日系資本の「いい海外製」 B)現地資本工場の下請けに作らせているだけの「ビミョ−な海外製」 二種あることは留意すべきで、その辺はやはり「日本製」の持つ安心感・・・存在意義が残されているところですね。 あと、釣具は「嗜好品」でもあるので、高級になればなるほど「どこで作られたか」にも商業的価値が出てくるようになります このように、カーボンロッドに対する「国産信仰」は過去のものとなり幻想となりつつあります。 (それでもやっぱりmade in Japanの響きが良く、選べるならばついつい求めてしまうものです) ここまで、日本の釣具メーカーには技術がないだの、日本は終わっただの、なんだかとっても酷い言いようになっていますが、違うんです。 日本の釣具メーカーにはカーボン素材の開発技術などは備わっていませんが、カーボン素材を使って釣りに最も適したテイストを表現する技術が備わっているんです。 よく考えれば、これがロッドにおけるコア技術ですよね。 日本の釣りを表現するには日本人の釣り人が関わるしか方法がありません。 その意味では「釣りが好きな技術系のにいちゃん」「釣りが好きな職人のおっちゃん」「何に使う道具かよくわからないけど指示どうり淡々と仕上げるおばちゃん」がいる限り、 日本のロッドメイキングは一定の域において安泰なのかもしれません。 何がいいたいかというと、ロッドメーカーが素材技術を「独自」のものであるかのように吹聴するよりは、シーバスと対決するためにどのようなフィーリングに仕上げたのか、 何故その方向性のロッドを作ったのか、その中身や苦労を語ってもらいたいということです。 How Fishing Rods are Made with Blackfin Rods In The Spread - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=MXWtbRye4VU 日本ではこのマンドレルを作ることができるメーカーは1社しか存在しないようです。 1社です。 日本で1社だけ。 (もしかしたら「数社」かもしれませんが、非常に少ないという意味では同じこと) マンドレルを作る会社がここまで少ないのは技術的な要素もあると思いますが、どれだけ高精度が要求されるブツだったとしても、所詮は鉄の棒・・・ アメリカの釣具メーカーにもこうやってマンドレルがあるわけですから、アメリカにはアメリカのマンドレルメーカーがあり、ヨーロッパにも中国にも韓国にも台湾にもそれぞれの国のマンドレルメーカーがあるでしょう。 別に日本の「町工場の秘伝の技術・機械には作れない職人技が叩き出す精度」(←こういうフレーズを聞いて自己満に浸っているウチに負けたのが日本のモノづくりです)が必要とされる訳ではないはずです。 やはり、今の日本国内の需要がないのだと思います・・・ さて、このマンドレル、1本辺りの単価はシーバスロッドの場合、大体2ピース1セットで1万円くらいだとか。 意外とお安い(?)ですよね。 ただし、設計(仕様)はロッドメーカー側が仕上げて提出せねばならず、マンドレルメーカーに「こういうテーパーのマンドレル作ってよ!」なんて注文の方法はできないようです。 が、世の中にはシーバスロッドのみならず、様々なカーボン製釣竿が存在して、それらの釣竿メーカーは シーバスロッドの非ではないニッチなマーケットを相手にしているわけですから、金銭面からもノウハウ面からも「自社マンドレルを開発して所有すること」は思っているよりハードルが低いようです。 この動画で作られているロッドは1ピースなので巻いて焼けば終わりですが、シーバスなんかは大抵2から3ピース。 じゃあシーバスロッドは最初に1本を焼いてそれからカットして加工していくのかといえば・・・・ 違います。 それぞれのピース用のマンドレルがあって、別々に焼かれます。 マンドレルを1本1本焼いていたら埒が明かないので、まったく同一のマンドレルを10〜20セットくらいは頼むでしょう。 マンドレルを20セット買ったらもう20万。 一般的な同機種同レングス同パワーのシーバスロッドの販売数ってどれくらいですかね? 100本だと1本につき2000円のマンドレル代がかかります。 200本だと1000円 400本だと500円 ダイワのラテオQ96MLくらいメジャーなメーカーのメジャーな機種のメジャーなパワー/レングスのロッドだと400〜500本くらい初期ロット生産数としてありそうですが、 もっとマイナーなメーカーのマイナーな機種だと総生産数が100〜200本くらいじゃないでしょうか? 一部のシーバスロッドが高い理由にはこの辺の事情が関与してそうです。 要するに、より多くの数を作れば作るほどロッド1本につき上乗せされるマンドレル代は薄くなってロッドの単価も下がるはずなのですが、 シーバスロッドなるアイテムは1億2千万の人口がいてもさほど数がはけないわけです。 これが「OEM生産」の形態をとるロッドメーカーが多い理由、ひいてはOEMロッドが多い理由の一つではないでしょうか? 餅は餅屋ではないですが、もし作るとしたら・・・・ロッドを作るための施設をすでに持ち、しかも優れていると証明済みのマンドレルを ベースにロッドメイキングのノウハウを助言してくれ、あれもこれも至れり尽くせりの窯元にお願いしない理由はないでしょう・・・・ 一般的なシーバスロッドだと、24t(もしくはそれ以下)を低弾性、30t〜35tを中弾性、40t(もしくはそれ以上)を高弾性と呼ぶようです。 が、困ったことに釣竿業界では何トンから何トンまでのプリプレグを使っていれば低弾性というべきか、 何トンから何トンまでのプリプレグを使っていれば高弾性というべきか、明確な規定もなければガイドラインもありません。 また、その割合についても規定がありません。「中弾性9:高弾性1」のロッドでも「高弾性ロッド」と呼ぶことに詐称性はありません。 なので24tを中弾性と呼ぶことは可能ですし、30tを高弾性と呼ぶことも可能です。人やメーカーによって定義が異なるので、 「高弾性」や「中弾性」なる抽象的な言葉が出てきた場合は参考程度に止めましょう。 46tの素材を使用していると公言しているメーカーがあるので、46tの高弾性まではシーバスロッド界で使われていることが確認できていますが、 50t以上の所謂「超高弾性」の使用は聞いたことがありません。 もしかして存在するかもしれませんが、一般的にはシーバスロッドの性質には向かないようです(鮎竿なんかに合う)。 ちょっと難しくなったので、もう一度復習します。 ・トン数とは弾性の違いであって、カーボンの良し悪しの指標ではない ・弾性が高ければ感度がよくなるが曲がらない(折れやすい) ・弾性が高ければ低レジンの傾向があるので軽くなる (高弾性=低レジンではないことに注意) ・低いと感度はないがよく曲がるようなロッドになる(折れにくい) ・弾性が低ければ高レジンの傾向があるので重くなる (低弾性=高レジンではないことに注意) ・一般的には低弾性24t 中弾性30t 高弾性40tといわれる ・しかしそれは定義ではない ・シーバスロッドは複合弾性が使用されるケースもあり、90%の低弾性メインマテリアルに10%の高弾性補助マテリアルを使って「高弾性ロッド」と名乗るのも可 ここで一番重要なことなのはトン数というのはカーボンの弾性であるということ カーボン含有率とか、カーボン繊維の量ではありません。 つまりダイワのHVFとかSVFとかZSVFとかは「低レジン」の技術であって、「トン数」にはまるで関係ない話なのです。 低レジンであることは間接的に高感度につながりますが、極端な話をすると、高弾性だからといってかならずしも低レジンとは限りません。 現に、東レの場合、30t/35tで40tより低レジンのプリプレグがラインナップに存在しています。 http://www.torayca.com/lineup/product/pro_003_01.html トン数が高くて高弾性であるということは「低レジンである=軽い」という傾向があるだけで、必ずしもイコールしないことがわかります。 プリプレグは ・カーボン繊維 ・レジン(樹脂) から成り立っており ブランクの性質というのは、その2つの要素が合体した状態の話なのです。 トン数、つまり弾性というのは、プリプレグの中の炭素繊維密度の高さや樹脂の量の少なさの話ではない、ということです。 ここでニワカにクローズアップされるのが”レジン”・・・つまりは樹脂の存在です。 上記リンクのスペックを見ると、思いの外、レジンの量が多いことに気が付きます。 炭素繊維:樹脂 67:33 76:24 東レの場合、殆どのプリプレグがこのどちらかの割合ですね。 カタチを形成し、それを結合させるために必要なものなのでしょうけれど「意外と多いかも」というレベルを越えています。 ぶっちゃけ、めちゃくちゃ多くないですか?樹脂。 だって、ほとんどのロッドの説明書やメーカーHPなんかには大抵99%とか、98%とか、「粘りそう」な感じがするカーボンロッドでも90%前後のカーボン含有量が表記されていますよ。 ここで唯一わかることは、ロッドメーカーは東レから仕入れたカーボンシートに含有するレジン量(重量比)は書かなくてよい、ということです。 「カーボン含有率」はそのロッドを構成する「繊維」について、そのカーボン繊維比率を表しています。 つまり、「カーボン含有率」にはレジン含有量の情報は全く含まれていません。 大抵のロッドはカーボン繊維とグラス繊維でできています。「カーボン含有率」からは、カーボン繊維とグラス繊維の比率(体積比率)が読み取れます (極稀にカーボンでもグラスでもない繊維を使うロッドもありますが)。 【補足】カーボン繊維(PAN系炭素繊維)の比重は1.74?1.95、レジン(エポキシ樹脂)の比重は1.11?1.40、グラス(ガラス)繊維の比重は2.5?2.6です それぞれ別の仕様のロッドがA・B・Cがあるとして 全国釣竿公正取引協議会の会員メーカーならば A) カーボン99% B) カーボン90% C) カーボン85% こういう表記をすることになりますが、残りの素材の率は書きません。 カーボン以外の素材が書かれていない、残りの1%なり10%なり15%のマテリアルは 「ブランクの繊維ナントカカントカ率を密度やら体積やらの魔法の式で算出したもので炭素繊維ではないと除外されたもの」となります。 全国釣竿公正取引協議会の定める規約によると使用した繊維の含有量は必ず明記しないといけないので E) カーボン80%グラス15% このロッドのように別の素材の含有率を書いていない限り、残りのパーセンテージは「グラスなりボロンなりの別繊維」の含有量を指すものではないハズですが・・・? >>96 どうなんでしょう? プレスの金型のように強い力や摩擦はかかりませんし、 加熱や冷却を繰り返しますが 熱硬化性樹脂の硬化温度は大抵200度以下とかですのでかなりの本数を作製出来るのではないでしょうか? ご存じでしたら是非教えて下さい 各社が真似てるのを見るとシマノのクロス巻き製法が一番いいのかな? ダイコーはブログでメリットデメリットあるみたいなこと書いてたけど オリムピックのATのように、航空機やレーシングカーのパーツを焼く真空圧力釜を用いたロッドが現在の最新技術だと思う。 童夢の夢の跡を東レが買い取ったカーボンマジック社だかに持ち込んで焼いて貰ったやつ。 >>97 ->>105 有名なブロガーの方文章ですね ブログのコピーをそのまま張り付けてしまうのはあまりよくないかと思われます。 それとも「お前の知識はここのパクりだろ?」っていう意味であれば 「そうですすみません」と言わざるを得ませんがw 釣竿に関してネット上でおそらく日本一マニアックに研究されている方だと思います。 自分はシーバスはやらないんですが 釣竿の事で検索かけるとこの方のブログにかなりの確率で誘導されてしまいます。 釣竿の長さですが 現在同じ種類の魚を狙う竿でもさまざまな長さがあります。 特に延べ竿と言われるリールを使わない竿は長さ=アプローチ出来る距離なので 長さのバリエーションがとんでもなく多いです。 例えばですが、ダイワの渓流竿で一番短い物は2.4mです。リールの付いていない竿で2.4mだと本当に足元だけを狙うような感じですね。 対して一番長いものは10.5m ヤマメと言う魚を釣るためだけにこれだけ長さの違いがあります。 では、釣り竿はなぜ長さがこんなに違うのか 長さが違うとどう釣りが変わるのか書いていこうと思います。 まず短い竿のメリットは軽さです。そして取り回しがしやすい。扱いやすい。風に強い、感度も優れています。 仕掛けを正確な位置に打ち込みやすいです。 対して長い竿のメリットは魚との距離が取れる。魚の引きを長い竿で受けとめられる。魚と自分の間にある障害物 (磯の手前の海草や、堤防の前にあるテトラなど)を避けられる。 リール竿ならキャストの飛距離をだしやすい。 などがあります。 ブランクス設計士は魚の種類、想定するフィールド、必要な感度、パワーなどを考え長さを決めていきます。 このスレ的にマグナムクラフトはどうなん? 東レの最高級カーボンを使ってるらしいけど 次に大事な要素はテーパー、日本語で言うと調子です。 これは魚を掛けて竿が曲がった際、竿のどの部分が曲がりの頂点(いわゆるキックポイント)になるかを表示したものです。 どこが曲がるかの違いだけと思われるかも知れませんが これによって仕掛けも釣り方も、求められる釣り人のスキルも変わり。 その釣り人のスタイルにピッタリのテーパーであれば釣果は倍増ですが 合わないテーパーは釣りすらままならない大事な要素です 榊原経団連会長の出身企業 社長在任時の不正 公表前日に神鋼や三菱マテ非難も https://www.google.co.jp/amp/www.sankei.com/economy/amp/171128/ecn1711280045-a.html 東レ子会社のデータ改竄の発覚は日本の製造業にとって極めて深刻な事態だ。 東レは経団連の榊原定征会長を出して いる名門の繊維大手で、今回の不正は 榊原氏の同社社長、会長在任中に起きていた。経団連会長の出身企業での大きな不祥事は、平成14年に現在の経団連の体制となってから初めてで、 モノづくりの信頼を損ねた責任は重い。榊原氏はこれまで、神戸製鋼所や三菱マテリアルのデータ改竄問題を強く非難してきた。 27日の定例記者会見でも「日本の製造業に対する信頼が揺らぎかねない深刻 な事態」と指摘。不正があった場合に「発覚時点で公表するのが原則だ」と、各社の情報開示のあり方も批判してきた。 だが、翌28日午前には、東レが不正の把握から約1年3カ月も経過してデータ改竄を発表。他社への批判を繰り返してきた榊原氏にとっては、自らの出身母体に足元をすくわれる形となった。 >>107 最近までシマノが特許持ってたから真似できなかったんだよな >>113 このスレっていうか一人でひたすら自演してるんじゃないかろうか マグナムははっきり言ってカス >>119 マグナムちょっと興味あるのですがどの辺が悪いですか? ところでカーボンのトン数って何を表してるの? 単位面積あたりの重量? 単位断面積あたりの破断重量? このあたりの解説プリーズ どの辺が気になる?ブランクスの事ですか? アカメ、ショアジギングシリーズです 高弾性メインで作られてるのでキャストフィールや曲がり、耐久性などなど ブランクス単体の出来というか質みたいなものも気になりますね >>112 何気に貴方のレスは嬉しいです。 誰も読んでなかったら悲しいので テーパー、調子の基礎知識ですが 釣り竿はそのセクション毎に受け持つ仕事があります まずは釣竿の一番先の部分、穂先。ロッドで言えばティップと呼ばれるセクションです。 ここは魚のアタリをとる為、掛ける為のセクションです。 硬くすれば掛ける事や振動として得る手感度は良くなりますが、違和感を与えやすいので食い込みは悪くなります。柔らかくすれば目に見える感度、いわゆる目感度や食い込みは良くなります。 ぴんと張りながら、しなやかさも求められる。なおかつ折れやすいので 丈夫さも求められる、繊細さと豪胆さを求められる難しい部分です。 >>125 めっちゃ分かりやすくて楽しんで読ませてもらってまっせ〜。俺はずっと張り付いて書き込みが無いか待ってるw 穂先につながる部分が穂持ち、ロッドならベリーと呼ばれる部分です 調子、テーパーを語るならこのセクションが主役です。 キャスト時のロッドにかかる力を穂先へスムーズに伝える役目、魚を掛けた時、魚の走りをいなし、受け止める、抜きあげる際、魚の重さを受け止めるのもこの部分。 穂持ち、ベリーがどう振る舞うかで竿の正確が決まると言っても過言ではないと思います。 穂持ちからつながる部分が元上、やバットと呼ばれる部分です。 竿のパワーやトルクなんて呼ばれる性能はかなりの部分でここで決まります 最後は一番手元側にある元竿。 ロッドならリールシートやグリップなどがある部分です。 魚から一番遠い部分、釣り人に一番近い部分なので持ちやすさ、釣り人を満足させる塗装や化粧や意匠、 また持ち重りを軽減する小細工など ここの出来で釣り人の満足感や所有欲が大幅に変わります。 >>124 キャストフィールは素材特性通り 耐久性は24/35t系は問題なし、アカメスペシャルはフェルールがウィークポイントになってると思う 品質や加工精度はバラバラ、要は手に取ってみないと分からない 設計面の出来もバラバラ >>129 ありがとうございます。結構品質にばらつきがあるのですね。 購入者のブログでは褒めてる人が多かったので…。 35/40tのショアジギング系はどうでしょうか? >>130 35t系の9860-120は何の問題もないよ ただ使用感として9890以外は極端なテーパーに好みが分かれるかと 品質は基本的に運要素として考えるしかないです。クレームも基本的には通らないから店舗で買う方が無難。 40t系アカメは基本的によく曲がるのでキャストフィール等は良いです、けど例えば40gmaxの竿を必要とするシチュエーションにはスロー過ぎるんじゃないかとか、60g/30lb.maxだけどズリ上げ用途には不安だなとか ただそれが全てに当てはまるわけでもなく、レングスで違ったりもするので、要は適当に足し引きしてるだけなんだと思う 信用できるインプレはごく僅か。 ティップ/バット径とベンディング写真と重量を見て判断するのがいいです。 他にもあればロッドビルドスレへ 懐かしいなあ ウィスカーだのボロンだの、ダイワが作ってたね どこに消えたのか >>131 詳しくありがとうございます! スレの趣旨から外れてきているのでロッドビルディングスレに移動します! 話を調子、テーパーに戻します まずは先調子、ファストテーパーと呼ばれるものです。 これは釣り竿の先の方に曲がりの頂点がある調子です。 釣竿の穂先から3割くらいで頂点がくるなら7:3調子なんて言われたりもします。 メリットは操作性と感度です。 ピンポイントで打ち込む釣り、岩や流木などに逃げ込まれる前に主導権を握りたい釣りなどに適した調子です。 ただ、先調子は竿先、 つまり竿の細い部分で魚の力を受け止めるため、穂持ち、ベリーに比較的張りのないカーボンを使う必要があります、高弾性率カーボンや低樹脂カーボンなどの張りのあるカーボン技術を使ってしまうと、無理な竿操作や想定外の大物などで呆気なく破断してしまう為です。 希にハイエンドモデルで先調子でありながら、高い張りを持つカーボンを使用したものもありますが 素晴らしい軽さや振り抜き性能、感度などを備えてますが、とにかく繊細、丁寧な扱いを求められます。 基本的にはターゲットとなる魚種の中でも比較的小型な魚だったり、アタリの小さい魚だったり、アタリが取れない初心者向きであったりします。 また、高弾性率カーボンを使わなかったり、低樹脂カーボンなどを使わない為安価な竿などにも使われやすい調子、テーパーです。 次は胴調子、スローテーパーと呼ばれる、手元側に曲がりの頂点がくる竿です。 この竿のメリットはパワーと粘り強さです。 ベリー部の手元側、またはバット部位までぐんと曲がる為、竿の太い部分で魚の走りや重さを受け止める事が出来 、大型の魚や走りの強い魚を対象とします。 また竿全体がしなるため、キャストの許容力があり、軽い仕掛けなども 飛ばしやすくなります。反面、ピンポイントでのコントロール性、手感度はは先調子の竿に比べ劣りがちです。 粘りを求められるため基本的には低弾性率のカーボンが使われがちですが、 対象魚種によっては胴調子のデメリットである感度の悪さをカバーするため張りの有る高弾性率のカーボンを使う事もあります。 それぞれのセクションごとに、違うトン数のカーボンを使ったロッドもあるようだ。 ベリーは高弾性、バットは中弾性、 みたいなね。 ティップからバットにかけてグラス、24tカーボン、35tカーボン、46tカーボンっ弾性が上がっていくやつとか ボロンやチタンを入れたりカーボンテープやケブラーで補強しているものもあるよね。 最後は、先調子(ファストテーパー)と胴調子(スローテーパー)の間の調子です。 ミドルテーパー、6:4調子、抜き調子 などと呼ばれる、上記二つの中間的な調子です。(抜き調子は厳密に言うとちょっと違うみたいですが。) メリットとしては汎用性、バーサタイル性など、どんな状況にも対応出来る 懐の深さです。 >>137 >>138 はい、弾性率の違うカーボン、またカーボンの繊維の方向、重ねる枚数、さらにグラスやボロン、ケプラーなどの異素材。無限にある組み合わせのなかから、対象魚、フィールド、釣り人のスタイルなどに合わせて設計するのがブランクス設計士です。 複雑な組み合わせで緻密な調子をだすか、同一素材でテーパーの設計で繊細な調子をだすか、 ブランクス設計士の哲学、考え方、色々なものが見えてきます。 最後に、と言うかおそらく最初にと思われますが、竿の硬さを決めます、 ルアーロッドならヘビー、ミドル、ライト、延べ竿なら硬調、中硬、軟調、 磯竿なら○号、フライロッドなら♯○など。 対象魚の大きさ、走り、仕掛け、フィールド。対象魚の最大サイズを基準にするか、平均サイズを基準にするか、長さや調子などとのバランスを考え設計します。 この世には 専用ロッド ってのは物理的には存在し得ない。あるのは 長いか短いか 固いか柔いか それだけ。 こういう専用ロッドっていうウリ文句に騙されると本当に良い竿とその本質、自分に合った竿から遠ざかってしまう。 カワハギくらいだろ、 専用で突き詰めて他に使い回しきかないのは この流れが、いわゆる大手メーカーの釣り竿の作り方です。 少し小規模になるとある程度の設計をして工場に作ってもらったり、 さらに小規模になるとすでに出来上がったブランクスを組み合わせて釣り竿を作っていたりもします。 コストパフォーマンスと言う面ではやはり大手メーカーが設計したものが品質、汎用性と言う面では優れていますが、 小さなメーカーが大手では作らない、ニッチな要求を満たした釣り竿もまた魅力があります。 >>142 半分は同意します。 ○○専用ロッドってのをメーカーは沢山作っていて、まるでそれがないと○○釣りは成立しないような風潮ですが、 メーカーが「こんなシチュエーションで○○釣りしてくださいねー、だから専用ロッド必要ですよーって型に嵌めている感じがします。 専用ロッドでなくても釣れる事は多々あるし、状況によっては専用じゃない方が良い場合もあります。 ユーザーとしては自分がその釣りをするのに、本当に必要なスペックは何なのか考える必要があると思いますね。 反面○○釣りに特化した竿は必要だなと思う時もあります。 例えば鮎竿なんかはあの長さであの張り、軽さは鮎竿以外には考えられませんし、鮎竿を他の釣りに使うのもあまりメリットはないと思います。 フライロッドなども長さや硬さ、調子などが同じ他の竿があったとしても リールシートが手元より上に来てしまってはラインが手に絡まってしまって釣りにくいので転用は難しいと思います。 今までは釣竿のテクノロジーと言うより 釣竿の素材であるカーボン、いわゆる炭素繊維強化樹脂の特製であったり。一般的な釣竿の作り方を書き込みをしました。 これらは釣り竿を知る上での基礎知識です。 良い釣り竿とはすなわち「釣れる竿」です。 ただ、これはとんでもなく難しい条件です。 と、言うのも 日本は四方を海に囲まれた海洋国家であると同時に多数の山が隆起する山岳国家でもあります。 日本のどこにでも少し移動すれば海があり、ちょっと見渡せば山があり、山からの渓があり川がある 自分達にとっては極々当たり前の環境ですが、世界には自国が海に面してない内陸国や山や渓流がない国などは沢山あります。 日本は小さな島国ですが南北に長く季節の変化に富み、 さまざまな山岳があり、源流から渓流、本流、ダム、河口、海、島など世界でも有数の釣り大国であるわけです。 その為、その地域ごとに様々な釣りがあり、それに対応した竿があるわけです。 なので「釣れる竿」と言うのも様々な訳です。 同じ魚を狙うとしてもある地域では最高の竿でも、また別の地域では最低な釣れない竿になることも有る訳です。 また釣竿を扱うユーザーも様々です キャスティングが上手い人、下手な人 竿の扱いが丁寧な人、荒い人、 感度に敏感な人、鈍感な人 魚とのやり取りが上手い人、強引な人。 色々なスタイルがあり、魚を釣るのが上手いけどスタイルが違う人の意見を鵜呑みにしてしまうと本当に自分にあった釣竿を選ぶ障害になってしまう事もあります。 本当に自分に最適な釣竿を選ぶ為には メーカーからの情報は元より、 対象魚の特性、その地域、フィールドの特性、自分のスタイルなどを正確に把握し、何を重視するか、何が必要な要素なのかを知る必要があります。 それらを踏まえた上で、次からはメーカーの具体的な釣竿のテクノロジーを書いていきたいと思います。 まず最初の釣竿のテクノロジーとしてはX構造を書こうと思います。 釣竿は縦方向の繊維で張りを持たせ、横方向の繊維で潰れに強くするのが基本ですが、中上位機種ではさらに斜め方向のカーボンを巻く事により、捻れ方向の強さを持たせようというものです。 「ねじれ」ってなんなのよ?ねじれるとどんな問題があるのよ? ねじれがなくなるとどう魚が釣れるようになるの? なんとなくねじれると良くない気がするけど何だか良くわからん。 と思うかも知れませんのでこれから書いていきます。 例えば掛かった魚が左のテトラ帯へ走るとします。貴方は魚に潜られないよう、右に竿を向けます。 その時竿が捻れ、思うように誘導できず魚はテトラに逃げ込み糸を擦り切り逃げてしまいます。 もし捻れにくい竿であれば採れていたかもしれません。 例えば、カゴ釣りで投げた時、竿が捻れると飛距離が伸びません。 キャストやフォームを丁寧にすれば大丈夫ですが、わずかでもズレると大幅に飛距離が落ちます。 ふと、隣を見るとラフなキャスティングでも安定した飛距離を出しています。お隣さんはX構造の釣竿を使っています。 地合いがきた時、手返しの差で釣果で差が大きく出ました。 X構造の竿なら自分も釣れていたかもしれません。 例えば渓流で魚を抜きあげました。 抜かれた魚は暴れて軌道が安定せず、タモでキャッチするのに手間取りました。その瞬間魚から針が外れ川に落ちてしまいました。 捻れにくい竿なら抜きあげてからも軌道が安定してタモに吸い込まれるように入っていけたかもしれません。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
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