>>475続き)

指定された住所に来てみると、古い木造アパートがあった。周りは住居や商店がある雑然とした町並み。
メッセージを送ってみると、そちらに行きます、とのこと。そう連絡があってから、まもなく、
後ろを振り返ると男がいた。
「いやー、ちょっと仕事が忙しいんで、部屋が片付かない。そこの喫茶店に行きましょう」

男は焼肉定食大盛り、と注文した。驚かされたのは料理が来たらもの凄い勢いで食べ出したことである。
肉を食べたのが久しぶり、みたいな感じ。質問する余裕もなさそうなので、食べ終わるまで見ていた。

食べ終わり、落ち着いてから取材を始めた。
「Hさん(仮名)が世に出たのは中学生の頃とお聞きしました。」
「そうなんですよ。ぼくはその頃からITに詳しくてねえ」

ここから男の独演会が始まった
(続く)