リセッション指標はイールドカーブだけではない−ゴールドマンなど
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-27/PP0A386JIJUS01?srnd=cojp-v2

懐疑論者は、このリセッションシグナルは故障していると主張する。危機以降、
中央銀行の政策により利回りが人為的に低く抑えられてきたこと、
欧州と日本のマイナス金利によって
米資産の需要が押し上げられていることが理由だ。

「イールドカーブ逆転は景気後退の指標だとは考えているが、
過去10年間の中銀の購入を考えると、
リセッションを示唆するには逆転が
はるかに深くなければならない」と同氏は語った。

10年物利回りは3カ月物を約3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下回っている。

また、ゴールドマンの研究者らは
今回の逆転の度合いが「カーブの中の70%強が逆転した
過去4回のリセッションと比較してかなり弱い」と指摘した。

RBCキャピタル・マーケッツの
米国担当チーフエコノミスト、トム・ポーセリ氏は、
米国外の低金利が米10年債利回りを低く抑えているという点に加え、
米金融当局が引き締め過ぎになっているとは言えないことを挙げる。

「逆イールドが景気後退につながった時には
米政策金利が中立水準を大きく上回っていた」と同氏は記述。

一方今は、金利が人為的に低く抑えられており、
これが景気拡大を支えているが、
過去においてこうした状況は資産価格インフレを招いたと指摘。

「したがって、今警戒すべきはリセッションではなく、バブルだ」と論じた。