二部厨が大きく勘違いしている部分にケンシロウの成長というものがある
確かにケンシロウは
ストーリーを追うごとに乱世の世の中で色々と実体験を繰り返して成長してはいるが、ことケンシロウ自身の強さというものに関しては
大きな変化はない。
それは物語当初から描かれているケンシロウの強さの発現が、触れあった人間関係において振れがあるということと
それともう一つ、相手の真意を推し量るための闘いというものがあり
この二つの部分は
ファンに勘違いされやすいものであるのだと認識している。

ケンシロウは、多くの友と離別したことによる悲哀を経験したことで内面的な強さは確かに向上したかもしれないが
拳法家としての強さは、師リュウケンより北斗神拳伝承者として選ばれたときには完成されていたのである。


(1998.2 原哲夫 「愛と魂の伝承者」講演会より一部抜粋)