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北斗の拳 連載中 二撃目 [無断転載禁止]©2ch.net
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0001南斗粗筋拳の使い手2016/05/08(日) 17:31:24.80ID:???
『週間少年ジャンプ』に1983年41号に連載が開始された 北斗の拳
この漫画について色々語りましょう
尚、この漫画は連載速度が7倍になる秘孔を押すことで1日1話のペースで連載されるようです
たまに秘孔を間違って変な時期に合併号ができたり休載したりしますが、きにしないでね

※注意※
連載中スレとは連載終了した漫画作品を第1話〜最終話まで順々に、
『現在連載されているもの』つまり現在進行形で語り合うスレです。

●ただし、あらすじは単行本基準で進行していきますが、
●まれにページが多く、やむを得ず同シナリオでも複数に分ける場合があります。
●(「第1話・A」とか「第2話・前」等)
●スレ住人から教えられた場合は別ですが、この場合、
●区切りのいい所や一定のページで一旦切り上げる場合があります。ご了承下さい。

ネタバレ発言はご法度。現在明かされてる情報のみで語り合いましょう。
連載中スレにそぐわない話は楽屋裏スレで行いましょう。
次スレが立ったら or 連載終了して合図があったら楽屋裏! 現代に戻って好き放題に語り合え!


前スレ:北斗の拳 連載中
http://tamae.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1448958023/

連載中スレの楽屋裏 第34幕
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1358072497/

連載中スレ避難所
http://jbbs.livedoor.jp/comic/5124/
0317南斗粗筋拳の使い手2016/07/07(木) 17:08:43.84ID:???
  <第219話 英雄(おとこ)あり!の巻>

山道の洞窟の中を進み、サヴァの王国に案内されるケンとリュウ
王国への道が開き、最初に目に入ったのは地に産卵するおびただしい白骨と
山脈の谷間を埋め尽くす広大な町並みであった

「当時 この地の別名は神が捨てた地
 この白骨がかつてのこの国を物語っています
 この峻険な山脈により他国と隔離されたこの地は野獣どもの天下となっていたのです!!
 この白骨は野獣どもの無法の牙にかかって果てた罪なき人びとの悲しい躯」

そのために、彼女の父が立ち上がりサヴァの王国を救い出すが
父の体はもう限界に来ているという そのためにケンに救いを求めるサラだが
ケンにはリュウを助けてもらった恩がある、とその頼みを引き受けるのであった

「リュウよ かつておまえの父ラオウも神に捨てられた時代を拾おうとしたのだ」

サヴァの国の王宮 その玉座には老衰して座るのもやっとの国王の姿があるが…
兵士から民がお待ちとの報告を聞くと、国王は眼を見開き立ち上がる
そして民の前に姿を現す国王 沸き立つ民達の中には、ケン達一行の姿もあった
そこで兵士がドラを鳴らすと、その二本角に兵士を突き刺した猛牛が姿を現す
まさか国王はその猛牛を相手にしようと言うのか…リュウも驚きの表情を浮かべる

サラの話では、父王アサムは常にその強さを民に誇示しなければならない宿命を持つ
もし父王が衰えれば、サヴァ王国を狙う蛮族どもがなだれの如く押し寄せてくるであろう
おそらくはこの民衆の中にも野獣たちのスパイが紛れている
たとえ病んでいても…娘である彼女にも父をとめることは出来ない 涙ながらにサラは語るのであった
0318南斗粗筋拳の使い手2016/07/07(木) 17:09:04.37ID:???
猛牛を前に立ち向かおうとする王アサムだが、そのとき不意に発作がアサムを襲う
吐き出す血を飲み込みながら、改めて猛牛と対峙する

(この国はアサムという一枚岩の上に乗った国 このオレが倒れれば国もまた崩壊する)

そして突撃してくる猛牛を前にアサムがその手刀を振るうと、その猛牛を両断してしまう!!
その光景に民達も喜び沸き立つ   不意にケンがアサムを狙う暗殺者の気配に気がつく
側の衛兵から槍を取ると、ケンはそれを天高くぶん投げる
そして暗殺者のボウガンが放たれる寸前、ケンの投げた矢が暗殺者の頭に突き刺さるのであった

「ふ――― まだあんな英雄(おとこ)が…… この国にはとどまる価値があるかもしれん」

<続く>
0319マロン名無しさん2016/07/07(木) 21:20:27.53ID:???
辺境の山国だから核戦争とは無縁だったのだろうか
世紀末らしからぬレベルには賑わってるようにも見えるけど
0320マロン名無しさん2016/07/07(木) 21:28:28.52ID:???
真っ二つにした牛はやはりサヴァ国民で美味しく頂いたのだろうか。
0322マロン名無しさん2016/07/08(金) 15:21:01.74ID:???
王国とか急にファンタジー感の強い単語が出てきたな
ドラゴンクエストとかの影響か?あれでてから急に世界観の主流がSFからファンタジーに変わった感があるが
この作品まで影響受けるこたないのに・・・
0323南斗粗筋拳の使い手2016/07/08(金) 17:25:05.60ID:3vk0mCy0
ケンは不意に、なぜ父王アサムは討ってでないのかをサラに問う
あれだけの腕があれば、病に犯される前にでもそれが出来たはずだが…
その問いに、父にはそれができない理由があるという…

  <第220話 血を吐く願い!の巻>

王アサムの前に、兄弟に声をかけてほしい、と願う一人の男
その言葉にアサムは子供の頭に手を添えて兄弟に力強い言葉をかけてくれるのであった
そして…アサムが城内へと戻ると、その限界を向かえ通路に倒れてしまう
そこにサラが駆け寄るが、アサムはそこにいたケンシロウの姿にも気がつく
サラがこの国を救ってもらうために連れてきた、とケンを紹介するが、アサムはその言葉に憤慨する
どこの馬の骨ともわからぬ男に、という言葉をサラは否定するものの

「女になにがわかる!! 男の性情は拳を交えてみねばわからぬ!!
 ケンシロウとやら 気の毒だがわしの病を知った今 ここから生かして帰すわけにはいかぬ!!
 かつてこの国のためと称し何人かの男がわしに近づいた
 だが そのすべてがわしを倒し国王にとってかわろうとする野望にとりつかれたクズどもであった
 だが この拳の前にことごとく砕け散ったわ――!!」

父王アサムのあまりの迫力にリュウも震え上がる そしてアサムの放つ手刀をケンは寸前で回避するが

「逃がしはせぬ!! わが大乗南拳は肉を切らせて骨を断つ!
 一撃必砕の剛拳!窮鼠にも容赦はせぬ!! うぬおーーっ この拳がかわせるか!!」

そして両手を重ねて放つ必殺の手刀を、ケンは片手で受け止めて見せる!!
0324南斗粗筋拳の使い手2016/07/08(金) 17:25:35.48ID:???
病んでいてはオレは倒せぬ、とケンがアサムの喉を軽くつくと、アサムは膝をついてしまう
そしてその口からおびただしい血が吐き出され… 
不意にケンが暖炉からのぞく望遠鏡に気づき、それに向けて石を投げつける
するとそこから蛮族の暗殺部隊が姿を現した これでこの国はオレ達のもの、と下卑た笑みを浮かべると
その前にケンシロウが立ちはだかると、身の程知らずの暗殺者が向かっていくが
その体をケンが引っかくと暗殺者の身体が容易く輪切りにされてしまう
さらに抵抗する連れの喉を軽く突くと、その体がバラバラに弾け飛んでしまった

その光景にさしものアサム王も眼を見開く リュウがその拳、北斗神拳を紹介する
どうやら北斗神拳は彼の大乗南拳の奥義書にもその名が記されているとのこと

―北斗とは死を司る星 北斗あらわれた時 哀しみを語るがよい 心を開くがよい
 北斗蒼くふるえる時 道が開かれる―

「サ…サラ!! つ……ついに人を得た!!
 失礼は承知! 承知の上でお願いする その国をその手で拾いあげてくだされ!!
 お願いいたす!! この国を存続させるために! 
 この国の未来のために三人の後継者たちを抹殺してくだされ!!」
「その男たちとは?」
「わが国の副王 そして わが実子たちだ!!」

<続く>
0325マロン名無しさん2016/07/08(金) 22:34:30.66ID:???
大乗南拳って南斗聖拳と関係があるのかな?
0326南斗粗筋拳の使い手2016/07/09(土) 17:03:37.16ID:???
アサム王が討ってほしい人物は自分の実の子供とはどういうことなのか…
サラも、それこそが父王アサムの哀しみだという

そしてアサム王は、副王は三人の副王、カイ、サトラ、ブコウを呼ぶようにサラに命ずるのであった

  <第221話 交わらぬ三帝星!の巻>

豊かな長髪にくちひげを蓄えたダンディーな長兄 カイ
短くそろえた黒髪に、ワイルドな髭がたくましいいかつい次兄 ブコウ
煌びやかな金髪が鮮やかな、若々しい顔立ちの末弟 サトラ

三人が揃って王アサムの前に現れる 王はこれから辺境の野獣どもの討伐に向かうという
ならば王の座は、と食いつく三人 それをこれから決めるとのことだが…
ならばもはやこの椅子は必要ない!!とブコウとサトラは三つの椅子の二つを叩き壊す
そして残ったひとつの椅子、王の座を三人が一斉に掴む 
一人として譲らぬ三人の副王が、ついにはその椅子も叩き壊してしまうのだった
……そんな三人の息子に、王アサムも深いため息をつき…ひとまずは三人を下がらせるのであった

「ケンシロウさん これでお解りいただけたでしょうか なぜこのアサムがあの三人の実子の払拭を頼んだか
 あの三兄弟は気力 闘力 拳力 そのすべてにおいて互角!!
 だが最大の酷似点はその性情!! いずれも他人に譲ることを知らず退くことも知らず!!」

それ故に、王アサムが倒れれば国は三つに分かれるであろう
アサムにはケンシロウのような英雄が現れるのを待つことしか出来なかったのだ…
そしてアサムはそのいさかいの始まりを思い返す… 
それは三人の息子が生まれ元気に育った頃 サヴァの預言者がアサムにある予言を下し、その手に三つの珠を携える
三つの星をそれぞれ持つ息子たちは、決して相 和することはないとその預言者がいい放つ
0327南斗粗筋拳の使い手2016/07/09(土) 17:04:06.97ID:???
すると預言者は、この中から一人の星を選び…残りの星は消し去るように…即ち殺すように言う!
だがアサムの下には、三人で仲良く遊ぶ息子たちの姿が目に入り…
預言者はなおもアサムに詰め寄り、子を一人選ぶようにいい放つ預言者
…するとアサムはその三つの珠に手を伸ばし…それを三つまとめて砕き割る!!
アサムも国王である前に一人の父であった そして激昂のアサムが預言者を叩き割ってしまうのだった
子供たちの前に姿を見せ、駆け寄る子供たちを抱きしめながらアサムは涙を流すのだった…

「愚かと笑ってくれ… 今となっても なおこのアサムに息子を殺すことは……
 たしかに子を殺すことは父の道にそむくことといえよう
 しかしこの地を再び白骨の荒野と化すのには人の道にそむくことに…」

震えながらそう語るアサム… その肩にケンがそっと手を添える

「その心 このおれが拾おう」

<続く>
0329マロン名無しさん2016/07/09(土) 19:05:22.63ID:???
まあアサムの言い分もわかるがそれより預言者の態度が悪すぎw 王に向ける言葉じゃねーだろw
0330マロン名無しさん2016/07/09(土) 21:24:58.53ID:???
修羅の国のように実子以外の人間を育てれば良かったのかも
0331南斗粗筋拳の使い手2016/07/10(日) 17:13:48.45ID:???
冒頭、サラは末弟サトラの下に顔を出していた
兄とはりある彼に、どうしても退けないかというが
サトラは兄二人では力不足と言い放ち、自分こそが王にふさわしいと豪語する
だがその言葉は上の兄と同じ言葉であった そういってサラは涙を流す…

  <第222話 滅びの序曲の巻>

その涙にサトラも僅かに反応を見せたようだが…心配はいらない、と笑みを見せるサトラ
…すると町に突如火の手が上がりはじめる! 辺境の蛮族が町を襲い始めたのだ
すでに二人の兄は応戦しているという その言葉にサトラも急いで現場に駆けつけるのであった
アサムが国を出て、もはや怖いものはないと暴虐のかぎりをつくす蛮族たち
そこにカイ、ブコウの軍勢も駆けつけ、蛮族どもを一斉になぎ倒す!
末弟サトラも加わり、張り合いながらも破竹の勢いで蛮族どもを蹴散らしていく三人
すると蛮族の首領が逃げる姿を目撃すると、三人は功を焦り揃って副官に追撃を指示する

首領を追いかける三人の副官だが…三人が揃って罠にかかってしまう!
落とし穴にはまった兵士たちを、首領が火炎放射器でまとめて焼き払う…!
その光景に三人の副王も苦悶の表情を浮かべる…
…だが不意に、蛮族たちの下に大雪が転がり落ちてくる 蛮族たちに大雪を転がり落とすのはケンシロウであった
現れたケンシロウにむけ火炎放射器を放つが、ケンはそれを拳圧だけで跳ね返す!!
さらに奪った火炎放射器を蛮族に向け、残った蛮族どもを一掃するケンシロウであった
一瞬にして蛮族どもを蹴散らしたケンの姿に目を丸くする副王達
……そんな三人の息子たちの醜態を見て、父アサムは涙を浮かべる…

「カイ ブコウ サトラ… 
 おまえたちが互いに退くことを知りさえしたら 互いに譲り合うことを知りさえしたら……
 こ…こんなことには…」

<続く>
0332マロン名無しさん2016/07/10(日) 23:27:11.81ID:???
顔で判断するなら悔い改めたサトラが王位に就くか、
三人とも死んでサラが女王になるかだな。
アニキ2人に希望は無い。
0333マロン名無しさん2016/07/10(日) 23:35:02.20ID:???
予言聞いたのに何も対策しなかったのか?
0334マロン名無しさん2016/07/10(日) 23:58:32.75ID:???
少年漫画としてそれはさすがにないだろう
ケンがなんやかんや動いて三人和解してくれるはず

そのあとで三人とも死にそうだけど…
0335南斗粗筋拳の使い手2016/07/11(月) 17:02:17.12ID:???
冒頭、父の意思を伝えるものが待っていると三副王は玉座の間へ向かう
するとそこで彼らを待っていたのは、玉座に座するケンシロウであった

  <第223話 凄絶なる強者!の巻> (冒頭二色カラー)

ケンの姿に驚愕する三副王に…ケンは鋭い眼光で一言、どうどうといい放つ

「この国は…おれがもらう!!」

この国を出るか、死ぬかを選べ、というケンシロウに激昂するカイとブコウ
だがサトラは、その横で静かにその光景を見守るサラとリュウの姿に気がついた (二色カラーここまで)
ケンに怒りを露わにしながら、カイとブコウが玉座に座るケンに襲い掛かろうとするが
オレが先だ!とそれをサトラが静止する

「ちょうどいい機会だ この男で後継者を決めるというのはどうだ
 オレたちの拳は互角といわれている!! ならばここでハッキリと優劣をつけようではないか!!
 兵もよくみておけ!! この国の王にふさわしいのはだれの拳かをな〜〜!!」

この期に及んでまだ意地を張り合う三人… それもすべては父への愛ゆえに、と語るサラだが…
その頃、王アサムの下にどうか三人の副王の命を奪うのは考え直してほしいと説得する副官コドウ
だがアサムの意志は固い…

「おまえはわが腹心 あの三人のことはなんでも知っていよう
 あの預言者の出現以来 わしは国が三つに割れることを恐れた!!
 それゆえ三人の兄弟をまったく平等に育てた 分け隔てをするからこそ三人が割れるのだと
 書も拳も時間さえもすべて公平に 長兄次兄末弟の区別なく分け与えた
 時にはひとつの菓子さえも三つに割って」

三つに分けたケーキを手にとる三人の子供 
サトラはちいさいからちいさくてもいいよ、との言葉にアサムも笑顔になりつつサトラをなでなで
………だが その育て方が間違っていた、とアサムは後悔する…
無理に公平に育てたが故に、三人は退くことを知らずに成長をした  そして…
0336南斗粗筋拳の使い手2016/07/11(月) 17:02:36.33ID:???
「おまえも知っていよう この黒影(アサムの乗馬)が一頭の素晴らしい駿馬を生んだ時のことを
 三人がほしいといった だが馬は一頭!! 
 そしてその結果は 三人とも退かず若駒を取り合っているうちに若駒は死んだ
 わかるかコドウ 餅ならば三つに割れる だが生き物は割ることができぬ」

ましてサヴァ王国は人々が住まう国…割ることなどできはしない
三人が死ねば、あとは副官のコドウが国の指導者に落ち着くだろう
そしてアサムも自らの命を捨て、辺境の蛮族と刺し違える覚悟であった…
そのアサムの悲しい覚悟に、コドウも涙を流す… だれもアサムの心を拾うことはできないのか…

玉座に座るケンにサトラがそのナギナタを軽やかに振り回す
だがそれをケンは玉座に座ったままだまって見ている 立って戦えと催促するサトラに
ケンはこのままで十分だ、と玉座に座ったままサトラを挑発
その態度に激昂したサトラが向かってくるが、ケンはカーペットを思い切り踏みずらしてサトラの体勢を崩す
ナギナタを奪いつつ、倒れたサトラの顔をべしべし足蹴にするケン 
ボコボコにされて倒れるサトラを起こしてもう一度だ、とナギナタを返してあげる
怒りのサトラがナギナタをケンに向け、その胸を突く!! 
だが、ケンの胸を突こうとした瞬間、サトラのナギナタは粉みじんに砕け散ってしまった
そしてケンの前に膝をつくサトラの頭を掴み、グリグリと押さえつけながらいい放つ

「大海を知らぬ者がどうして王となれる
 世も知らず 人もみえず まして親の心もわからぬ者が…
 さあ 次はどいつだ 腕くらべは終わりか 井の中の蛙ども!!」

<続く>
0337マロン名無しさん2016/07/11(月) 19:39:40.39ID:???
兄弟弟子や実の兄と殺し合ったケンだからこそ、こんな身勝手な理由で争ってる三兄弟には思うところがあるのだろうか
挑発しながらも圧倒的な実力を見せ付けるケンはかなりマジギレモード入ってるように見える
0338マロン名無しさん2016/07/11(月) 19:44:39.81ID:???
史実じゃ分割統治していた国とかもあるんだけどな
0339マロン名無しさん2016/07/11(月) 19:45:00.61ID:???
子育ては難しいんだな…
平等ならみんな良い子に育ちそうなもんなんだが。
0340マロン名無しさん2016/07/11(月) 23:27:16.16ID:???
1988年13号
■ドラゴンボール:鳥山明
■北斗の拳:原哲夫・武論尊
■ついでにとんちんかん:えんどコイチ
■NATASSIA:車田正美
■聖闘士星矢:車田正美
■シティーハンター:北条司
■魁男塾:宮下あきら
■こちら葛飾区亀有公園前派出所:秋本治
■キャプテン翼:高橋陽一
■おとぼけ茄子先生:高橋ゆたか
■ジョジョの奇妙な冒険:荒木飛呂彦
■THE MOMOTAROH:にわのまこと
■燃えるお兄さん:佐藤正
■山下たろーくん:こせきこうじ
■ゆうれい小僧がやってきた:ゆでたまご
■ゴッドサイダー:巻来功士
■はるかかなた:渡辺諒
■コスモスストライカー:田中誠一・戸館新吾
新連載の入れ替わりが激しいのは昔からだけど、正直ここのところ北斗の方が浮いてきてる気がする
浮きっぷりで言えば亀有も相当なんだけど
今やドラゴンボールや聖闘士星矢が明らかに看板
特に北斗が牽引して居た従来のジャンプよりやや高めの幅広い年齢層が
シティーハンターとかに食われてきてる気がする
ゆでたまごの新連載が打ち切られそうなのもあって世代交代の諸行無常を感じていたら
まさか北斗の方が世代交代をネタにするとは…
0341南斗粗筋拳の使い手2016/07/12(火) 17:01:20.72ID:???
こうしてサトラを容易く下したケン
次は次兄ブコウが前に出ると、ケンはその玉座から立ち上がる

  <第224話 非情の拳にこめて!!の巻>

さすがにオレが相手では立ち上がるしかないようだな、と言うブコウだが
ケンはその言葉を否定し、ブコウには片手で相手をしよう、といい放つ
……ケンは静かに、だが確かに、彼らに向けその怒りの炎を燃やしていた

ブコウがケンに向けフレイルを振るう それを容易く回避するがフレイルの鎖がケンの体に絡みつく!
ブコウがニヤリと笑い、続けておびただしい鎖縄でケンの体を絡みつかせる!
羽交い絞めにしたケンに向けその拳を振るうブコウだが
その鎖縄を片腕で引きちぎり、その剛拳を受け止めブコウの体を投げすてる!
サトラもブコウも容易く下され、息を呑む長兄カイ 
うろたえている隙に、ケンはカイの背後を取りその頬を張り倒す!!

その強さに動揺しながらも、それだけの腕があるならなぜアサムを狙わぬ、と言うカイに
ケンは答える アサムは不治の病に犯されていると
なぜその事実をだまっていた、とサラに詰め寄り三人だが… そんな彼らにサラは涙を浮かべ…

「な…ならばそれを伝えたら兄さんたちは昔にもどれましたか!!
 昔のあの中の良い時代に!!
 もどれはしない!! かえって兄さんたちによる後継者争いがそれだけ早く!!
 それを父がどれほど悩んでいたか… 病以上に父は苦しんで………」

アサムは今、死を覚悟して蛮族の討伐に向かっている…二度と会うことはないだろう
するとケンは、アサムの遺品として三人にひとつのオルゴールを取り出し、サトラに投げ渡す
0342南斗粗筋拳の使い手2016/07/12(火) 17:01:45.67ID:???
それを受け取ったサトラがオルゴールを回し…優しい音楽が流れ始める
その音楽と共に三人は、子供の頃オルゴールを子守唄に流していた父アサムの姿を思い出す…
親父の思いに、三人は何を思うか    …そして、ケンが彼らの前に出て

「父の愛に溺れ その父の愛を忘れ盲目となったクズども!!きさまらに 生きる資格はない!!」

ケンは三人に向け、怒りの形相で仁王立ち…!!
そしてカイに向け手刀を繰り出す!それをとっさに十字受けで凌ぐが、その衝撃で床が思い切りへこんでしまう

「痛いか!! この痛みはアサムの痛みの比ではない アサムはきさまら三人に心を残して死ぬのだ!!」

カイに向けとどめの一撃を繰り出そうとするケンだが
そこにサトラが飛びつき、ケンの攻撃を阻む!!

「兄者 今だ オレの体ごとこ…この男を――!!
 あ… 兄者 兄者は死んではならぬ 生きて親父に伝言を!! 
 オ…オレたちの愚考を親父に謝ってくれ――!! お…親父が死ぬ前に そ…そのひとことを――!!」

ケンを羽交い絞めにしながら、サトラは涙ながらにそう叫ぶ…!

<続く>
0343マロン名無しさん2016/07/12(火) 21:48:55.61ID:???
子供時代の兄弟の部屋がなんかファンシーで和んだw
三兄弟は和解ルートいけそうだな
0344南斗粗筋拳の使い手2016/07/13(水) 17:04:22.25ID:IGmduqXs
  <第225話 王として死す!の巻>

オレの身体ごと貫け、と叫ぶサトラだがケンは容易くその拘束を引き剥がす
そしてサトラにむけその拳を振るおうとするが、今度はブコウがその腕に飛びついた!
オレの分も親父に詫びてくれ、とブコウも涙ながらに叫ぶが…
ケンは容易く、二人まとめて投げ飛ばす!! それでもふたりは再度ケンを押さえつけようとするが
ケンの一撃が二人に襲いかかろうとする寸前、ケンを止めるカイの叫びが響く

「まっ…まってくれ!!たのむ!!
 オレたちが井の中の蛙であること よーくわかった たとえ三人でもあんたにはかなうまい!
 な……ならば願わくば こ…この命でそのふたりを見逃してやってくれ!!
 たのむ!こ……このオレは長兄 わが弟たちを殺すことはできぬ!!」

退くことを知らなかった三人が、初めて自らの命を投げ出してまで兄弟を救おうとする…
ケンは三人に圧倒的な力を見せ付けることで、三人の心をひとつにしたのだ
その言葉に…ケンはサトラとブコウをひっぺがし、今はここにいない父王アサムに向け語る

「ふ〜〜〜 これでいいのか アサム!!」

その頃アサムは蛮族たちを相手に病床の身ながら大立ち回り
だが病に犯された身はもはや一刻の猶予もない 口から血を吐きながらもアサムは蛮族の掃討を急ぐ
そんなアサムの姿を見て、自らのりこんできた理由がわかったと蛮族の長ヒューモが彼の前にその姿を現す
その巨体をにじり寄らせるヒューモに立ち向かおうとするアサムだが、その時アサムの口からおびただしい血があふれ出る!
そのままアサムの体は雪山の大地に倒れこんでしまう 倒れたアサムの体をヒューモが足蹴にして、アサムの覚悟をあざ笑う
アサムの頭を踏みつけながら息子のこともコケにするが、その言葉がアサムの怒りに火をつけた
顔を踏みつける足を払ってヒューモをこけさせるアサム 
ヒューモも反撃に剣を振るうが、アサムの手刀に断ち切られてしまう!
0345南斗粗筋拳の使い手2016/07/13(水) 17:04:41.21ID:???
「おまえになにがわかる!! オ…オレは王などにはなりたくなかった!!
 ただ父として 一介の兵士として死にたかった!!
 だが許されなかった!うぬら野獣どもがいる限りな!!
 野獣の心しかもたぬきさまらにわかるか オレの心が!! 親の心がわかるか――!!」

激昂したアサムの一撃が、ヒューモの体をバラバラに寸断する!
だが…それがアサムの最後の力であった 再びおびただしい血を吐きながら膝をつき…

「こ…こうするしかなかったのだ… 
 カイ… ブコウ… サトラ… わが息子たちよ!!許せ!!
 ち…父が!!父が王として死ぬことを!!」

雪山にアサムの最後の叫びが響き、涙と共にアサムの体は地に倒れるのだった…

<続く>
0346南斗粗筋拳の使い手2016/07/14(木) 17:14:00.06ID:???
雪山に倒れ、一人最後のときを迎えようとするアサム
せめて最後に、息子たちに会いたかった、とわが子達のことを思い…
……アサムの前には、夢か幻か、三人の息子の姿があった

  <第226話 父よ子よ!の巻> (本日巻頭カラー&二色カラー)

だがその息子たちは、夢でも幻でもなくしっかりと現実のものであった
かすかに手を伸ばす父に、三人がその腕をしっかりと握り締め、兄弟達の諍いを父に詫びる三人

「す…すまなかった 親父!!」
「親父の心を知らずオレたちは自分のことだけを ゆ…許してくだされ
 あ……あの北斗の男が教えてくれたんだ 一番大切なものを!!」

息子達の言葉に、アサムの目から涙があふれ出る

「わ……わしの心を 本当の心を拾ってくれた!!
 あ……あの退くことをしらぬ三人が…… 今 昔の三兄弟に……」

安堵しながら、アサムは気を失ってしまう 命こそあるが急いで国に帰らなければ
……だがその時、長兄カイの背に一本の槍が突き刺さる…!!
三人から僅かに離れた場所で、スノーバイクに乗って逃げる蛮族の残党の姿があった
が、重症の身でありながらも父を案じるカイは気丈に振る舞う

「笑え!!ち…父が 父が目覚める!!
 親父に気づかれてはならん!! よ…ようやく三人がひとつになったのだ
 オ…オレが欠けるのを悟られてははならぬ!!」
0347南斗粗筋拳の使い手2016/07/14(木) 17:14:32.24ID:???
兄の言葉に、弟二人は涙を浮かべつつも…
父が目覚めようとするとその涙をこらえ、父に国へ帰ろうと声をかける
弟二人が父アサムを運ぶが…兄はそれについていくことはできなかった…

「ん…!? カ……カイはどこに?」
「……心配はいりません オレ達兄弟は二度と離れはしません
 ほら あそこで背後の守りを!!」

サトラがそういって、カイは丘の上で手を振っていた…
手を振るカイにアサムは笑顔を浮かべ…カイは静かに父と弟達に別れを告げる…
膝をつくカイの前に、ケンシロウが姿を見せる
どうにか槍を引き抜くカイは、その槍に刻まれていた紋章に気がつく
それは極北の聖国 ブランカの紋章であった 辺境の野獣を操っていたのはブランカの手のものなのか…
カイはケンシロウにその槍をわたし、ケンに後を託して息絶えるのだった…
……ケンは倒れるカイの姿に、静かにその怒りを燃やす…!

<続く>
0348マロン名無しさん2016/07/14(木) 20:17:15.56ID:???
武論尊は何故素直にハッピーエンドにせずいつもバッドエンドを書きたがるの?
0349マロン名無しさん2016/07/14(木) 21:59:18.77ID:???
まあ北斗の拳自体壮大なバッドエンド後のお話だしね
とはいえやっぱりここは兄弟親子揃って幸せになって欲しかった
0350マロン名無しさん2016/07/14(木) 22:01:16.00ID:???
喜劇性と悲劇性の主流はのらくろと手塚治虫の時代から繰り返された物だが
梶原一騎後にサンデーが喜劇性を主流にした後、北斗が悲劇性を盛り返したかと思ったが
ドラゴンボールが再び喜劇性を主流にしてしまって同じ雑誌内ですごい競争が起きてる気がする
0351マロン名無しさん2016/07/14(木) 23:08:49.96ID:???
リュウが何もしてないな…
ケンは稽古ぐらいつけてやってるんだろうか。
0352マロン名無しさん2016/07/14(木) 23:37:11.81ID:???
正直子供バットより影薄いよね
ラオウの息子、以外にあんまり個性ないからだろうか
0353南斗粗筋拳の使い手2016/07/15(金) 17:29:58.40ID:???
サヴァの王国では、新たな国王の誕生に市民達から歓声が上がる
カイの亡骸は玉座に座らせ、その両脇でブコウ、サトラが市民達に手を振るのであった

  <第227話 大いなる死よ!の巻>

三人の副王が一つになればサヴァは磐石、と沸き立つ市民達
壇上では兵士が、父王アサムの姿が民衆に紛れていることに気がつく
この壇上にお連れしなければ、というが…

「いや あの場所こそ父の選んだ場所なのだ 父が愛した民たちの中こそな…」

アサムの下にはサラ達が側に付いていたが、アサムはもはや目も満足に見えていなかった…

「コ…コドウ どうだ息子たちは さ…三人とも揃っておるか!?」
「は…はい!カイ様を中央に三人ともりっぱに!!」
「そうか…… ようやく ようやく一介の民として ひとりの兵士として死ぬことができる
 ここまで二十数年 思えば長い道だった」

アサムの言葉と共に、二人は若かりし頃のことを思い出す… 

―――――

おびただしい数の死体が転がる山道、その惨状を嘆くアサム
やはりこの国を一つにするために、アサム自身が立ち上がらなければ、と決意するが…
それではアサム自身の幸福を放棄する事になる、それはいずれ息子達も犠牲にする事にある、とコドウがいうが…
アサムの決意は固く、こんな時代だから誰かがやらねば、と息子達を抱きしめながらいうのだった

―――――

あれから幾多の戦いと苦難を経て…アサムはついに自らの、民達の幸福を手にすることが出来た…
0354南斗粗筋拳の使い手2016/07/15(金) 17:30:44.15ID:???
不意に子供が遊んでいたボールが、アサムの下に転がってくる
アサムがそのボールを子供に拾って差し出してあげ、子供の頭を撫でてあげる

「ボウヤ…… この国は好きかい?」
「う…うん!好きだよ 父も母もこの国が大好きだって」

その言葉にアサムも笑顔を浮かべる そんなアサムの姿にサラもリュウもその目に涙を流す…
よろめくアサムの手をケンが掴み アサムはそんなケンに感謝の言葉を述べる

「ケンシロウさん ありがとう い…今……わしが望んだものがすべてここにある!」
「あなたの気持ちがわかったのは息子たちだけではない この国の民は 皆あなたの子だ!!」 
「ケ…ケンシロウさん……… こ……これでやっとわしは父として死ねますな……」

その言葉と共にアサムは涙を浮かべ…
そして、アサムの長い長い戦いに幕を下ろし その天寿を全うするのであった…

こうしてサヴァの戦いは終わり、ケンは再び旅路に向かう
ケンの姿をサラたちも見送り…サトラはオレも出かけるか、と体を伸ばしながらいう
やはり国王は一人でなければならない、とサトラは自らその身を引こうとするつもりのようだが…
だがどうやらブコウも同じことを考えていたようだ 互いに国を譲り合う二人に、兄弟は揃って笑いあい
サトラのボディブローがブコウの腹に突き刺さる!!

「わ…わかったか!サラ! オレは不意打ちが得意な卑劣な男なんだ
 こんな男が国王などになった国は潰れる
 目が覚めたら兄者に伝えてくれい 兄のおさがりを弟は着ることはできる
 だが弟の服は兄では着れぬ 国を継ぐのは兄が本筋とな!!
 遠い国からいつでも新王ブコウの栄誉を祈っているわ!!」

そういってサトラも何処かへに旅に出る
ブコウもサトラの旅路を涙を流して見送り、命を賭けてサヴァを守る決意をするのであった

<続く>
0355マロン名無しさん2016/07/15(金) 19:03:14.06ID:???
おれ父ちゃん大事にするわ・・・ ;ω;)
0356南斗粗筋拳の使い手2016/07/16(土) 17:25:00.20ID:???
雪道を走るバイクに乗って、笑みを浮かべるサトラ
彼が懐から指輪を取り出し、ようやくこの指輪をあいつの指にはめさせることができると呟く
  
   <第229話 顔なき聖像の巻>

そこにサトラがケンとリュウの姿を見つけ、そちらに向かう
何かあったのか問いただそうとすると…彼らの前にはブランカ兵達の死体が転がっていた
…それを見てサトラの表情が変わり、ケンの胸倉を掴みあげる
ケンが、彼らがサヴァを狙っているという言葉をサトラは信じられずにいた…

「それはなにかの間違いだ ブランカの民がそんな暴挙を起こすわけがない
 ブランカの民は絶対に争い事はせぬ その温厚な性情ゆえブランカは羊の国といわれているのだぞ」

ともあれブランカに行けば真実が明らかになるであろう
深い霧があふれ出る谷間の先に、ブランカへ向かう国境の村があるという
…霧の谷を抜け、一行が目にしたものは 氷に包まれた美しき回廊であるが
その回廊に立ち並ぶ聖像たちは、そろってその顔が削り取られていた…!
…そこにふらつきながらこちらに近づく人影に気がつく
その人物はサトラが遣いに出したサヴァの兵士、ラモンであった
ラモンはこの国の異変を伝えるためにここで待っており、今すぐ逃げるようにサトラにいうが
だがそれはブランカの罠であった ケン達の周囲をブランカの兵達が取り囲む

「この国は生まれ変わったのだ 神より偉大な指導者によってな〜〜〜っ!!」
「この国がかわってたまるか―――っ!!」

ブランカ兵がサトラにむけハープーンを放つ
それを剣で弾きながら、サトラの剣による一撃がブランカ兵を一刀両断する!!
0357南斗粗筋拳の使い手2016/07/16(土) 17:25:18.80ID:???
……だが、真っ二つにされながらも兵士はサトラの首を掴み締め上げる!?
半分になりながらサトラの首を掴む兵士のこめかみをケンが突き、これがこの国の真実といい放つ
そして襲い掛かる兵士達を、ケンの百裂拳でまとめてぶっ飛ばす!!
弾け飛びながらも、兵士達はやはり揃ってブランカ万歳を叫び絶命する…

(断末魔にさえもブランカの名を こいつらは間違いなくブランカの兵士!!)

まちがいなく彼らがブランカの兵士と知り、愕然とするサトラ 
狂信に堕ちたブランカに、一体何が…倒れるラモンに問うサトラだが
ブランカの王女のためにこの国は変わってしまった…そういいのこしラモンは息絶える…

「王女の…ため…に… う…う…そ…そんなことが そんな……
 なぜブランカがサヴァを狙う!!サヴァの王女はオレの許婚…
 オレが唯一愛した王女の国が なぜだ!!」

<続く>
0358一話分ミスった;2016/07/16(土) 17:26:32.07ID:???
冒頭、蛮族の首長ヒューモがやられサヴァから逃げ出そうとする蛮族たち
……そこに、兜にブランカの紋章を刻んだ甲冑を着込んだ軍勢が蛮族の前に立ちはだかる

  <第228話 狂信者たち!の巻>

ブランカの偵察隊に出会い、助かったと声を上げる蛮族たち
ご苦労だった、と声をかける偵察隊だが…その時、偵察隊の剣が蛮族の腹に突き刺さる!
もはや蛮族どもは用済みと言うわけか… そう語りながら、蛮族を排除した偵察隊の前にケンが現れる

「フ…そうだ 利用価値がなくなったものは消す! この男どもはアサムを衰えさせるための捨て駒に過ぎん!!
 そして今こそ 我らブランカ正規軍がサヴァに攻め込む!! サヴァの命運はここに完全に尽きるのだ!!
 なぜなら我らはブランカ王国の人間以外は人として認めぬ
 つまりサヴァの民衆は皆殺しになるということだ!!」

…ならばまずおれを敵に回すことになる、とケンは指の骨を鳴らしながらそういい放つ
だがケンはサヴァの人間ではない ケンがここで死ぬ理由はない、とブランカの兵がいうが

「人としておまえたちを生かしておく理由もない!」

ならば死ぬがよい、とその剣を鈍く輝かせブランカの兵士が襲い掛かる
その剣を裏拳一発でへし折り、へし折った剣の刃を兵士の顔面に突き刺す!
さらに兵士達がニードルガンをケンに向けて放つが、兵士の死体を縦にニードルを凌ぐ
そして兵士達が一斉に三日月刃のナイフを手に跳びかかるが、それを回し蹴りで一掃するケン
よろめきながらも立ち上がろうとするが、その瞬間北斗神拳によりその体が弾け飛ぶ
……だが、その体が弾け跳び、崩れ落ちながらも兵士達はなおもケンに立ちはだかろうとする…!?
0359南斗粗筋拳の使い手2016/07/16(土) 17:26:53.18ID:???
(たしかに致命の秘孔を突いた!なのに なおも敵に立ち向かうとは!!
 こ…この男たちは一体…!!)

ボロボロになりながら襲い掛かるブランカ兵士達を、その拳で砕き散らす
バラバラに弾け飛ぶことで、ようやく兵士達は絶命したようだが…

「……… ケ…ケン!! こ…この人たち… まるでなにかにとりつかれているとしか…」

リュウもその兵士達の凄絶さに戦慄する   
その時ケンが、リュウの後ろにブランカ兵がニードルガンを向けていることに気がつく!
放たれたニードルを、とっさにケンが手刀で払い兵士の体を蹴り飛ばす
今際の際に、ブランカ万歳と叫びその兵士の身体が弾け飛ぶのであった…

「ブランカ…!! 狂信者の国か!!」

<続く>
0361南斗粗筋拳の使い手@一応もう一回2016/07/17(日) 17:02:58.96ID:???
雪道を走るバイクに乗って、笑みを浮かべるサトラ
彼が懐から指輪を取り出し、ようやくこの指輪をあいつの指にはめさせることができると呟く
  
   <第229話 顔なき聖像の巻>

そこにサトラがケンとリュウの姿を見つけ、そちらに向かう
何かあったのか問いただそうとすると…彼らの前にはブランカ兵達の死体が転がっていた
…それを見てサトラの表情が変わり、ケンの胸倉を掴みあげる
ケンが、彼らがサヴァを狙っているという言葉をサトラは信じられずにいた…

「それはなにかの間違いだ ブランカの民がそんな暴挙を起こすわけがない
 ブランカの民は絶対に争い事はせぬ その温厚な性情ゆえブランカは羊の国といわれているのだぞ」

ともあれブランカに行けば真実が明らかになるであろう
深い霧があふれ出る谷間の先に、ブランカへ向かう国境の村があるという
…霧の谷を抜け、一行が目にしたものは 氷に包まれた美しき回廊であるが
その回廊に立ち並ぶ聖像たちは、そろってその顔が削り取られていた…!
…そこにふらつきながらこちらに近づく人影に気がつく
その人物はサトラが遣いに出したサヴァの兵士、ラモンであった
ラモンはこの国の異変を伝えるためにここで待っており、今すぐ逃げるようにサトラにいうが
だがそれはブランカの罠であった ケン達の周囲をブランカの兵達が取り囲む

「この国は生まれ変わったのだ 神より偉大な指導者によってな〜〜〜っ!!」
「この国がかわってたまるか―――っ!!」

ブランカ兵がサトラにむけハープーンを放つ
それを剣で弾きながら、サトラの剣による一撃がブランカ兵を一刀両断する!!
0362南斗粗筋拳の使い手2016/07/17(日) 17:03:17.87ID:???
……だが、真っ二つにされながらも兵士はサトラの首を掴み締め上げる!?
半分になりながらサトラの首を掴む兵士のこめかみをケンが突き、これがこの国の真実といい放つ
そして襲い掛かる兵士達を、ケンの百裂拳でまとめてぶっ飛ばす!!
弾け飛びながらも、兵士達はやはり揃ってブランカ万歳を叫び絶命する…

(断末魔にさえもブランカの名を こいつらは間違いなくブランカの兵士!!)

まちがいなく彼らがブランカの兵士と知り、愕然とするサトラ 
狂信に堕ちたブランカに、一体何が…倒れるラモンに問うサトラだが
ブランカの王女のためにこの国は変わってしまった…そういいのこしラモンは息絶える…

「王女の…ため…に… う…う…そ…そんなことが そんな……
 なぜブランカがサヴァを狙う!!サヴァの王女はオレの許婚…
 オレが唯一愛した王女の国が なぜだ!!」

<続く>
0363マロン名無しさん2016/07/17(日) 17:37:52.44ID:???
サトラだけ単独エピが貰えたか。やはりイケメン末弟は扱いが違う。
0364マロン名無しさん2016/07/17(日) 23:51:38.95ID:???
カイもブコウもろくな出番もらえなかったしな
カイに至っては腕前を披露する前に張り倒されたしw
0367南斗粗筋拳の使い手2016/07/18(月) 17:25:24.89ID:tkqVOagV
  <第230話 盲愛の果てにの巻>

冒頭、ブランカの町 母親が赤子を抱きかかえ、泣き叫びながら助けを求める
どうやら赤子が息をしなくなってしまったとのことだが…
そんな母親の方に手を添え、ブランカにはあのお方 光帝バラン がいると母親に語るヒゲ
バラン様なら赤子を救える、と市民達も揃って光帝バランの下へ向かうのだった

広場に集まり、バランを待つ市民達 その中にはケン達一行の姿もあった
そしてそこに降臨する、ウェーブのかかった長髪の鋭き瞳を宿した男 光帝バラン
彼が母親の赤子を抱き、高々と掲げると…息をしなかったはずの赤子が大きな産声を上げた!

………その直前、バランは赤子の首筋をその指で突いたのをケンは見逃さなかった

またひとつ奇跡を目の当たりにし、沸き立つ市民達だが
その光景を認めず、バランに反発する市民が一人不平を叫ぶが
その市民の前に、バランが近づき…彼の胸をバランの指が突く
バランの凄みに気圧されたか、市民は捨て台詞を吐きながら逃げ出そうとする
リュウとサトラもその光景に、本当に奇跡が起きたと目を丸くするが…
ケンはそれを秘孔を突いたことによるものだと見抜いていた
…そしてバランを信じぬものに与えられるのは、死の制裁!!
ケンの言葉通り、その市民は肉体が破裂してしまうのだった
だが彼らはその死をなんとも思わず、光帝バランに心酔しきっていた

「ほらみなさい バラン様に唾するものは罰を受けるのです
 光帝バランはその名のとおり我らにとって神より偉大な光!! そして我らを導く父!!
 我らの命はあの方のもの!! おお太陽の子よ!!」

その光景に戦慄するサトラとリュウ …なぜこんな所にあれほどの男が…ケンはそう呟くのだった
0368南斗粗筋拳の使い手2016/07/18(月) 17:26:14.83ID:???
場面変わってブランカの居城 そこではブランカの王女ルセリがひそかに脱走を企てていた様子
ブランカの武将オルガの先導で王女を連れ出そうとするが…ドアを開けると、バランがその前に立ちはだかる…!
やむを経ず剣を抜き、我らには神の加護があるとバランに立ち向かうオルガだが……

「神!? 陳腐な!そんな言葉はもはやない! バランだ このバランに祈れ!!」

オルガの剣を片手で受け止めるバラン  オルガの顔面にその指を突き刺し、その顔面を上半身ごと無理矢理引き裂いた!!
ルセリもナイフを抜き抵抗しようとするが、バランはそのナイフを肩に受けながらもバランは涼しい顔であった
そして、バランはルセリの髪に手を通し長柄その体を抱き寄せ

「それで気がすんだか ルセリよ…なぜわかってくれぬ
 ブランカをとったのも… サヴァの国をとると決断をしたのも…
 おまえがサヴァのサトラを愛するからだ!! なぜわかってくれぬ このオレの愛を!!」

ルセリに向けそう語りながら、バランの瞳からは涙があふれ出る…

<続く>
0369南斗粗筋拳の使い手2016/07/19(火) 17:13:04.16ID:???
  <第231話 涙にぬれた約束!の巻> (本日二色カラー)

オレの愛がなぜ解らぬ!と叫びながら、肩に刺さったナイフを抜きルセリに迫るバラン
その問いに、わたしの愛はひとつとこたえるルセリ その言葉に、サトラを浮かべ憤慨するバラン…

その頃サトラ達は下水道から王宮への潜入を試みていた
だが不意にケンが二人を止める …耳を済ませるとどこからか悲鳴が聞こえてくる…
…王宮の地下では、おびただしい数の人たちが次々と裁判の名を借りた処刑を受けていた
処刑されているのは、おそらくはブランカの王族達…

「あ〜〜あとがつかえておるので 裁判は手みじかにおこなう!!
 よし次 旧ブランカ宮廷作曲家のシマム!!
 おまえか!おまえのことはよく知っているぞ いい曲を作るじゃないか 

 よ っ て 死 刑 だ !!

 おまえの曲は傑作だ!!それは国王を楽しませ奉仕したことになろう
 重大な罪であ〜る!!」

拘束され引きずられながらも、きさまらのような悪党にブランカは屈せぬ、と叫ぶシマム
その言葉がカンにさわったか、彼の処刑は裁判長が行う様子
シマムの顔を足蹴にしながら、その斧を振り上げた時…ケンがそのどたまをけりとばす!
倒れた裁判長の顔を踏みつけ、唄ってみろといい放つケン 手下はすでに北斗神拳で破裂してしまった
というわけで 

【歌ってみた】裁判長がケンシロウに脅されながら歌声を披露してみた

しかしケンは裁判長のダミ声演奏を、そんなまずい声と一蹴しながらその顔を踏み潰してしまうのだった

(二色カラーここまで)
0370南斗粗筋拳の使い手2016/07/19(火) 17:13:55.08ID:???
助けられたシマムがサトラの姿に気がつく
われわれには力及ばず、ブランカの国は…シマムは無念の涙を浮かべる
王女ルセリも、一度は死の決意をしたと言うが…
かろうじて留まり、今は強い意志でバランの狂愛を拒み続けているという
ルセリのその意志の源、そして死の決意を消し去ったのはサトラとの約束であると語る…
どういうことなのかリュウが尋ねると、サトラは苦悶の表情を浮かべつつ懐から指輪を取り出す

「すべてはこの指輪が…… オレに三兄弟の争いの愚を最初に説いたのはルセリなのだ」

―――――

それは一年ほど前…
サトラは王女ルセリに必ずサヴァの国王になると約束し、彼女に婚約の指輪を手渡そうとする
だが…その指輪を指にはめる寸前、ルセリは涙を流し…今はコレを受け取ることは出来ない、と指輪をはめることを拒否し

「あなたは退くことを知らない…争いは哀しみを生むだけです
 今はわたしの涙でぬれたこの指輪も
 あなたたち三兄弟が退くことを知らねば いつかは多くの人びとの血でぬれた指輪となりましょう」

そう涙ながらに語り、はっきりと今のサトラを拒絶するように指輪を彼の手に返し、彼の元を去る…

(なぜだ!なぜわかってくれぬ!ブランカの王女を妻とするにはサヴァの王でなければ釣り合いがとれぬのだ!!)

―――――

……今になって初めて、ルセリの涙を理解するサトラ
そして、必ずや彼女の元へ…そう決意するサトラであった

<続く>
0371マロン名無しさん2016/07/19(火) 18:13:44.57ID:???
秘孔を使うという事はバランも誰か既存キャラの子かな。ジャギの息子とか。
0372マロン名無しさん2016/07/20(水) 00:17:25.88ID:???
バランはどこで北斗神拳を身につけたのか
0373マロン名無しさん2016/07/20(水) 00:20:07.12ID:???
女の為に闘う男は最後死ぬからサトラも例外から逃げられない
0374南斗粗筋拳の使い手2016/07/20(水) 17:19:05.13ID:???
冒頭、前回のルセリの言葉を一蹴するバラン
サトラはおのれの才覚で代わったわけではないといい放つが
ルセリは、それも神の意思であると返し… バランの目が、突如憎悪をむき出しにしたように見開かれる

「ぬくく〜 またしても神か!!」

  <第232話 憎悪すべきもの!の巻>

 神!!
 神!!
 神!!

そう叫ぶバランが、不意に頭を抑え…少女の姿がその脳裏に浮かぶ…

「なにができる!! 実体のない神に!! なにが できるか―――っ!!」

そして激昂したバランが部屋一面を破壊しつくしてしまう
…そこに兵士からサトラがブランカに潜入したとの報告が上がる
その報告に…バランはニヤリと不気味な笑みを見せた

下水道の敵はケンがあらかた一掃し、バランの居城へ潜入を果たす
居城の分厚い扉を開くと、ルセリの姿を見て叫びながら彼女の元へ駆け寄るサトラ
だがそこに、壁に飾られたエイリ○ンの彫像を破壊しながら現れたバランがサトラの顔面を掴む!
だがこんな男はいつでも殺せる、とバランはサトラの体をポイし
オレの相手はその男、とバランはケンシロウを指名  怒りを露わにするサトラを下がらせ、バランの相手はケンが引き受ける

「し…しかしバランはオレの敵!!」
「おまえの兄 カイとの約束だ おまえをここで死なすわけにはいかん!!」

そう諭され、サトラもやむなく折れる こうしてバランとケンとの戦いが幕を開ける…
0375南斗粗筋拳の使い手2016/07/20(水) 17:19:37.01ID:???
初手はバランが仕掛ける バランの見せる構えは北斗神拳 七点掌と見切るケンだが
上段に構えを取り突きを待ち構えると、その突きが寸前で腹を狙う軌道に変わる!
寸前でその突きを払い落とすケンだが、見切りきれずその体に傷を追ってしまう

(残影蠍拳(ざんえいかつけん)か…… たしかに似ている…しかし北斗神拳ではない)

傷をおったケンを前に高笑いをあげ、所詮この男は神の使者なのではないと言い、祈りは無駄といい放つバラン
……だが、なぜバランはそれほどまでに神を否定するのか…ルセリのその言葉に

「否定?否定などなまやさしい!オレの中にあるのは憎悪!!神に対する憎悪だ!!」

激昂と共に、バランは自らが神を憎むに至った経緯を語り始める
若かりし頃、彼には一人の妹がいた だがその妹が病に倒れ…
バランは薬が手に入ったと寝込む妹にその薬を差し出そうとするが、
妹はそれを全うな手段で手に入れたものでないと思い、その薬を受け取るのを拒否する
もし助かったとしても、それは神様が許さない 祈ればきっと神様が…
そう語る妹の言葉に、バランも共に神への祈りを捧げるが… だが、そんな妹に神が与えたものは 死 であった…

<続く>
0376マロン名無しさん2016/07/20(水) 19:18:40.91ID:???
>壁に飾られたエイリ○ンの彫像

最近映画ネタが露骨だなw
0378南斗粗筋拳の使い手2016/07/21(木) 17:02:30.41ID:???
  <第233話 無慈悲なる神の巻>

妹に待ち受けていた死の運命とは…バランは憎しみの形相を浮かべながらその時のことを思い返す…

―――――

少年のバランが水行をこなしつつ妹の命を神に懇願するバラン
妹ユウカの命を救えるなら、どんな苦難にも耐える、と白い息を吐きながら冷たい水を浴びるが…
だが、そんなバランに待っていたのは、妹の死という残酷な現実であった…
バランがもってきた薬さえもってくれば、助かったはずの命であった 
…それを神が許さぬと、妹は最後までその薬を飲もうとしなかった…
バランはその目の前の神像の口に薬を押し当てながら怒りを露わにする

「なっ…なぜだ なぜ!! これがきさまを信じすがった人間に対する仕打ちか――!!」

そしてバランは怒りのままに、その神像を破壊するのであった……

―――――

神などまやかしにすぎぬ、と叫びながらケンに殴りかかるバラン
ケンもその凄まじい拳圧に、ガードしながらもよろけてしまう
追撃の突きに胸を切り裂かれながら吹き飛ぶケン
ケンですら歯が立たぬのか、そう叫ぶサトラだが…
今のはケンが皮一枚でかわしていると、リュウはその攻防を見切っていたようだ

ケンとバランの激しい戦いの最中…不意にルセリが膝をつく
バランの話では、彼女もまた神を信じた愚かさのせいで傷を負ってしまったという
それはバランがブランカの国に流れ着いた時であった…
0379南斗粗筋拳の使い手2016/07/21(木) 17:03:01.11ID:???
―――――

ブランカの国を目前に見下ろすバランとその部下 その時不意に雪山で爆発が起こる
どうやらブランカの民が蛮族たちに襲われている様子
…だがその民は蛮族たちを前にしながらもその人物は手を合わせ祈りを絶やさぬ
すべては神の御心のままに…そういうブランカの信者を前に蛮族はその足にナイフを突き刺す!!
下卑た笑みを上げながらそのフードを切り裂くと、そこから見目麗しい女性…ルセリの素顔が現れる

その女性を見た瞬間、バランは蛮族たちに跳びかかり彼らを一掃する
…命を救われた女性は、バランを前に 神様がわたしを救ってくれた と語る
その言葉にバランも困惑する おまえを助けたのはオレ、バランだと主張するものの
ならばそれも神の意思、と語るルセリ 
…彼女のその姿に、バランは妹ユウカの姿を重ねるのだった…

―――――

「その時オレは決めた この国で神以上の存在になると!!
 この強者のオレを信じればおめおめと死ぬことはないのだ!!」
「おまえはルセリに妹の姿をみたのか」
「そうだ そしてルセリは わが妹ユウカと生き写しなのだ!!」

<続く>
0380マロン名無しさん2016/07/21(木) 18:57:22.57ID:???
バランは単に暑苦しいから妹やルセリに嫌われてるだけなんじゃないか。
0381マロン名無しさん2016/07/21(木) 21:37:53.40ID:???
バランの戦い方は北斗神拳+他流派の拳法の複合スタイルと言うところか
なんか闘い方を見るにジャギのむすこ、とは行かなくても何らかの関係者というのは信憑性が出てきたかもしれん
0383南斗粗筋拳の使い手2016/07/22(金) 17:36:42.80ID:???
  <第234話 覇王の影!の巻>

彼がその身柄を奪ったルセリは、彼の妹ユウカとうりふたつだという
ほおっておけば、妹と同じ運命が待っているであろう…

「ならば!! ならばその神への妄想を砕くには このオレが神より偉大になるしかないのだ!!」

そういってバランがその手をかざし、放つ闘気がケン、サトラの足元寸前を吹き飛ばす
そしてバランが二人に襲いかかろうとするが、それをルセリが腕を掴み静止しようとするが…

「や…やめて お願い!! わ…わたしのためにというのならもう戦いはやめて!!
 これ以上の暴走は き…きっとユウカさんも悲しみます!!」
「暴走!! こ…これほどいってもまだわからぬのか!!」

そこにサトラも、バランの手は借りなくともルセリを守ってみせると言い張るが
…その言葉にバランの眼光がギラリと輝き
その弱い拳ではオレからルセリも奪い返せぬ、とサトラにむけ闘気を放つ!
バランの放ったその技…北斗剛掌破にケンシロウも目を見張る

倒れるサトラに、強くなければルセリは守れないといい放つバラン
だが、神にとって代わった人物など一人もいないとサトラも返すが…

「いや ひとりいた!! 天を握ろうとした男!  拳 王 という巨人!!」
0384南斗粗筋拳の使い手2016/07/22(金) 17:37:13.37ID:???
バランの口から出た思わぬ人物、拳王…リュウの父親でもあるその名にリュウも衝撃を受け…
神に取って代わるのであれば、オレを倒す以外に道はないとケンが前に出てその指の骨を鳴らす
それをみてバランは薄笑いを浮かべながら、片手でねじ伏せてやるとその片手をかざす
ケンもその片手をつかみ組み合う二人 バランも薄笑いを浮かべ…

バランの手は、一瞬で握り潰された

悲鳴を上げながら驚愕するバラン そしておまえごときラオウの足元にも及ばぬともいい放つケン

「な…なに きさまはラオウを!?」
「この世で最も愛が深く そして強かった男…… それゆえ天を握ろうと歪んだ!!」

うろたえながらもバランは再び北斗剛掌破を放つが ケンはそれを容易く払い、その闘気を霧散させてしまう

「教えてやろう おまえの拳では決して神にはなれぬ男!!
 ふお〜〜 これが真の北斗神拳  北 斗 剛 将 破 !!」

ケンの放つ剛将破がバランを吹き飛ばす! その凄まじい衝撃にバランも血反吐を吐き倒れてしまう

「きけ バランよ 拳ではおれをしのぐラオウすら 神を超えることはできなかったのだ
 ラオウは知っていたのだ 最後に人を救うものは暴力ではなく愛であることを
 そそて…もはやおのれの暴走をとめることができぬことを!!
 だ…だからその暴走をとめるために やつはこの拳の前に 自ら倒れることを望んだのだ!!」

その言葉と共に、ケンは涙を流しながら拳を握り締める…

<続く>
0386南斗粗筋拳の使い手2016/07/23(土) 17:27:14.54ID:???
「ラ…ラオウが!! あの拳王が倒れた!? そ…そんな戯言が信じられるか!!
 ま…まして、あのラオウが自分(おのれ)の生き方を否定したなどと!!」

ラオウが倒れた、と涙と共に語るケンの言葉 だがバランはその事実を信じられなかった

  <第235話 拳にて砕けるにあらず!!の巻>

そして、バランとラオウとの馴れ初めが思い返される…
……荒野を埋め尽くすおびただしい死体の山と、拳王と対峙するハゲ
滝のような汗を流しながら、ハゲはナギナタで切りかかろうとするも

「このオレの首を狙うなど 虫ケラなみのたわけ者よ!!
 うぬの軟弱な拳でこの拳王が倒せると思ったか!!」

拳王の放つ北斗剛掌破がハゲを天高く吹き飛ばし、そのままその体をバラバラにしてしまう!
そこに居合わせたバランも、その光景に眼を見開くのであった

―その時のオレの目には ラオウはまさしく神を凌駕した男だった―

バランはその光景をみて、拳王にその拳を教えてほしいと頼み込む
妹を殺した神への敵を討ちたいとの言葉に、拳王もバランの同行を許すのであった
バランは必死で拳王からその技、北斗神拳を見よう見真似ながら経絡秘孔、そして剛掌破も会得した
だが…拳王は突如バランを切り捨てたのだという 
雨の振る世紀末の廃墟…バランはそこでであった少女に死んだ妹の面影を見た
…死んだ両親を前に、雨の中立ち尽くす少女にマントをかけてあげるバラン

「しっかりしろ さもなくばおまえも死ぬぞ!! いいか 生きるんだ なにがなんでも生き抜くんだ!!」

少女もバランのその言葉に涙を流すのだった…
0387南斗粗筋拳の使い手2016/07/23(土) 17:27:33.73ID:Bape7L10
……だが、その少女を拳王は横から掻っ攫うとバランにこの娘を殺せ!と命ずる
そんなことできない、というバランの言葉に、拳王は一瞬儚げな表情を浮かべ…その目を見開く
情を捨てず神に復讐などなすことなどできない、と拳王はバランに剛掌破をぶつけ去るように命ずるのだった

ラオウは一片の情も認めなかった そのラオウが自分の生き方を覆したなど…バランは信じられぬ思いであった
するとバランはルセリを盾にする!!

「オ…オレはそのラオウの言葉で変わったのだ!! このバラン 勝利を握るためには一切の情は捨てる!!
 サトラ!ルセリを愛するならケンシロウを殺せ!!そいつを殺してルセリを愛で守ってみせろ できるか――っ!!」

ルセリを人質にして二人を脅迫するバランだが……そこにリュウが一歩前に出る
…どこか後光をまとうようなリュウの姿にバランも困惑を覚え…
リュウのその眼差しに、ラオウが一瞬見せた悲しみを帯びた目が重なる…!

「バランよ… この少年は拳王ラオウのたったひとりの忘れ形見だ
 ラオウがおまえを切り捨てたのはおまえの中に自分と同じ弱さをみたからだ
 ラオウもまたおのれの子リュウを捨てることも忘れることも出来なかった ラオウも自分と戦っていたのだ」

バランも苦悶の表情ながら、リュウにむけその拳を振り上げ…

―お兄ちゃん…わたしが死んでも泣かないで… ユウカ…楽しかったよ…優しいお兄ちゃんがいたから……―

……バランは、その拳をリュウに放つことは出来なかった……

「負けた…もはやここまで… ラオウの子よ おまえの涙はオレの心を砕いてしまった!!」

涙を浮かべるリュウの姿に、バランも涙を流しながらリュウの体を抱きしめるのであった

<続く>
0388マロン名無しさん2016/07/23(土) 21:51:35.61ID:???
つまりバランは少し強いだけのアミバということか
0389マロン名無しさん2016/07/23(土) 21:57:41.61ID:???
なんであんな理不尽の塊のような拳王のもとに人が集まるのか不思議
大部分は勝ち馬に乗りたいモヒカンやコウケツのようなゲスばかりなんだろうけど
0390マロン名無しさん2016/07/23(土) 23:35:39.65ID:???
>―お兄ちゃん…わたしが死んでも泣かないで…
>ユウカ…楽しかったよ…優しいお兄ちゃんがいたから……―

これ車田の漫画にもなかった?
0391マロン名無しさん2016/07/23(土) 23:47:00.05ID:???
リュウがオーラを発揮できるとはな。
次回あたりからは本格的に北斗神拳を伝授し始めるかな。
0392南斗粗筋拳の使い手2016/07/24(日) 17:00:30.43ID:???
バランは抱きしめたリュウの体をはなすと、ふらつきながらもどこかへと向かおうとする

「フッ…オレの歩いてきた道は汚れ歪んでいたようだ 元にもどさねばならぬ…」

  <第236話 死すために男は…の巻>

城の地下にて、トゲ鉄球でブランカの要人たちを撲殺するハゲ
こんなザコ殺し飽きた、と牢屋に入った要人の大物を殺させるように牢番にすごむハゲ
バランの許しが無ければ開けぬ バランなど関係ねえと一触即発のにらみ合いの牢番とハゲ
そこにバランも現れ、すべての処刑をやめるようハゲに命ずるがその命令を拒否するハゲ

「フン もともとバランの名を利用して人殺しを楽しんでいたんだ!!
 てめえのいうことなんぞきくものか ちょうどいい おまえをぶっ殺してこのオレがブランカの王になってやるわい!!」

そんな横暴な振る舞いのハゲに向け、バランが手をかざすと 放たれた剛掌破がハゲの体をバラバラに砕く!
牢を空けるとそこに幽閉されていたのは、旧ブランカの王であった
王にこの国を返すときかきた、というバランの言葉にバランの側近たちも驚愕する
そして、彼らにはバランの最後の頼みがあるという…

ブランカの街では、光帝バランが旧ブランカの王族に捕らえられたと騒ぎになっていた
うろたえる市民達の前に現れたのは、磔にされたバランの姿であった…
市民達に助けを求めるバランを前に、うろたえる市民たち…

「皆のもの あの男は光帝バランではない ニセモノだ!!
 もしあの男がバラン様なら奇跡を起こす!! この矢がバラン様に届くはずは無い!!」

そういってバランの側近は、震えながらもバランに向けその弓を引く
0393南斗粗筋拳の使い手2016/07/24(日) 17:01:04.28ID:???
兵士達も磔にされたバランに弓をむける 助けなければ、と飛び出そうとするリュウをケンが止める

「な…なぜ助けに行っちゃいけないの!?」
「バランはそれを望んではいない バランの死に様をよくみておくのだ!!」

……そして、彼らの放つ矢が磔にされたバランに放たれ、その矢がバランの体を貫く…!!
バランのその最後に、腹心も涙を流すのであった

バランの処刑が終わり…最後にバランは、サトラとリュウにむけ最後の言葉を語る…

「サトラよ あ…愛は最強 その愛でルセリを守るがいい
 リ…リュウ 惨めな死に様をみせてしまったな…」
「う…ううん!! そ…そんなことない ぼくにはとてつもなく大きく……」
「フ…そ…その言葉で…こ…このバラン 笑って……」

その言葉を最後に、バランは僅かな笑みを浮かべ…その息を引き取るのであった…

「バラン…ラオウになりかわってリュウに男の死に様を教えてくれたか」

<続く>
0394マロン名無しさん2016/07/25(月) 07:20:44.41ID:???
バランは結局なんだったのかよくわからんまま死んだな
0396マロン名無しさん2016/07/25(月) 16:51:36.50ID:???
このままならサトラがブランカを取り戻した英雄として漁夫の利を得られるな。
0397マロン名無しさん2016/07/25(月) 17:07:20.53ID:???
長編エピソードかとおもったらやけにあっさり終わったな
意外と最終回近いのかも
0398南斗粗筋拳の使い手2016/07/25(月) 17:11:58.82ID:???
世紀末の夜の洞窟 眠りにつくリュウ
寝返りを打つと、そこに置かれた書き置きに気づき目を覚ます
慌てて洞窟から飛び出すリュウだが、すでにケンの姿はなかった…

  <第237話 愛すれど遠く…の巻>

[リュウ!おまえはその小さな体にすでに哀しみを知る心を刻み付けた
 おまえに教えることはもうなにもない あとはラオウの血がおまえを進むべき道に導くであろう]

…するとそこに、リュウの前にバルカとシンゴが姿を現す 
どうやらケンの計らいでバルカ親子がリュウの世話をしてくれる様子
…リュウは涙ぐむ目をぬぐい、ケンに向けて語る

「わかったよケン オレはケンと過ごした月日を決して忘れない
 そ…そしてもっともっと大きくなって いつの日か父ラオウを超えてみせる!!
 ケン!オレはケンにそれを誓うよ!!」

涙と共に叫ぶリュウ それと共に夜空にひとつの流れ星が落ちる
……世紀末の荒野で、ケンも黒王に跨りながらその流れ星を見ていた
そしてケンは、黒王とともにユリアの眠る地へと帰るのであった……

ユリアの墓前に帰ってきたケン ユリアの墓前に供えられた花に気がつく
すると、マミヤがその前に現れた どうやらその花はリンとバットが供えてくれたとのこと
ケンを待っていたマミヤが、リンとバットに起きたある悲しい出来事を話し始める…

「リンとバットは幸せに暮らしていたのではないのか」
「さ……最初は幸せそのものでした
 しかしバットの中にはあなたのことが いつもリンとあなたのことが
 バットは… リンを心から愛するあまり自分の幸せを放棄したのです」
0399南斗粗筋拳の使い手2016/07/25(月) 17:12:47.51ID:???
―――――

それは、リンとバットとの結婚式が行われた日の事であった
誰もがその二人を祝福するが   バットは誓いの口付けを前に、苦悶の表情を浮かべる
バットの自分を愛しているか、との問いにリンは笑顔で応えるが…

「ち…ちがう!! お…おまえのおれに向けられた愛はいつわりの愛!!
 カイオウにうまれた死環白のために生まれた愛なのだ
 死環伯を突かれる前 おまえの心の中にあったのはケンシロウという男

 お…おまえが真に愛すべきは 真に愛すべきはケンシロウなのだ――っ!!」

涙と共に、バットはリンの秘孔を突いた…!

―――――

「バットはその拳でリンの記憶を奪った 死環白が破れないのならすべてを空白にもどそうと
 それからバットはリンを連れて旅に あなたとの思い出をリンに蘇えらせるために……」

ユリアの墓に供えられた花は、バットがユリアへの許しを請うための花であろうか…
マミヤは二人を追ってほしいとケンに頼むが…

そのころ、件のリン、バットは初めてケンと出会った牢屋の前にいた…
リンはバットに背中を押され、その崩壊した牢屋に足を踏み入れる…
バットはそこで出会ったケンシロウのことを思い出すが…
リンはなにもわからない、と呟くのみであった……

<続く>
0402マロン名無しさん2016/07/25(月) 21:50:06.26ID:???
バットとリンはやはりこうなったか
頼むからこの二人はハッピーエンドで終わらせてほしいが…
……万が一バットが死ぬようなことになったらこの漫画見限るかもしれん
0403マロン名無しさん2016/07/25(月) 23:02:38.19ID:???
ぶっちゃけ遠慮なく見限ってよくね?
最近は北斗自体は明らかに低調だけど雑誌としては500万部近く出してんだぞ
その端緒は間違いなくキン肉マンやキャプテン翼さえ過去の物にしてしまった北斗の拳だが
今この部数を叩き出してるのは間違いなくドラゴンボールと聖闘士星矢という北斗さえ過去の物にしてしまった2作だろう
まぁ思い出深い作品をそう簡単に見限りたくない気持ちは分かるが・・・
0404南斗粗筋拳の使い手2016/07/26(火) 17:19:22.12ID:???
冒頭、マミヤはケンに二人を追うように頼み込む
リンちゃんならユリアも許してくれる、とのマミヤの言葉にケンはユリアのことを脳裏に浮かべる…

  <第238話 奇跡の光!の巻>

―――――

川原が側に流れるのどかな一軒屋 そこで木を削り女人像を掘るケン
おそらくはユリアをモデルにしてるのであろう 本をその手に添えながらケンをみつめるユリア
ユリアが笑顔を見せると、ケンも自然と顔がほころぶ
…だが、不意にユリアが咳き込んでしまう …ついにユリアの体は限界を向かえ、天に帰る時が来ようとしていた…

「あ…あなたと暮らしたここでの短い間 本当に…本当に平和で…夢のように幸せでした…
 だ…だからもう… わたしのことは忘れて…
 わ…わたしのことはもう…いいの… これからはリンちゃんに…
 お…お願い わたしにはわかるの リンちゃんは一途にケンのことを
 こ……今度はリンちゃんにその幸せを… そ…それだけがわたしの心残り お…お願い…」

ユリアの言葉に、ケンも笑顔でわかったと返し…その言葉にユリアも笑顔を浮かべ
そして、ユリアは静かに天に帰るのであった……

―――――

場面は現在に戻り、ユリアの墓をみつめるケン そしてケンは黒王に跨り…
二人の下へいってくれるのね、とマミヤはいうが…ケンは二度と二人に姿を現すことはない、と返す…
自分さえいなければいずれ二人は結ばれるだろう、とケンがいうものの…

「な…なにをいっているの! それじゃリンの気持ちはどうなるの!!
 ケ…ケン あなたって人はどうして女の心がわからないの!!
 バ…バットだってリンの心がわかっているから自分のリンへの愛を犠牲にしてもリンのために!!」

「……そのバットの心ゆえに… おれには想い出が多すぎる… 闘い 散っていった強敵(とも)たちがいる」
0405南斗粗筋拳の使い手2016/07/26(火) 17:19:58.63ID:???
天に浮かぶ強敵(とも)たちの姿を浮かべ、ケンは何を思うであろうか……
そして、さらばと一言言い残し、ケンはマミヤの元を去るのであった…

落雷と豪雨の荒れ狂う空模様、ケンと黒王は険しく細い崖道を進んでいくが…
その時、ケンは荒れ狂う空に ユリアの涙を見た
それと同時に、黒王の足も止まる 黒王も本心では二人の下に向かいたいのか…
さらに突如、ケンの七つの傷が痛みを帯びながら光り輝く…!?

そしてケンの眼前に落雷が落ち―――


―――夜が明け、場面はリンとバットに変わる バットが井戸から水を汲んであげるが
その水を受け取ろうとするリンの手が止まる どうやら誰かが近づいてきているようだが…
……その現れた人影に、バットは驚愕する 水を求めさ迷い歩く、その男はケンシロウであった
倒れるケンに慌てて駆け寄るバット だが……

「ケ…ケン!?  お…おまえはだれだ…… おれを知っているのか」

再会したケンは、その記憶を失ってしまっていた…

<続く>
0407マロン名無しさん2016/07/26(火) 23:16:07.12ID:???
また急だが、リュウやバランの話を捨てて急遽リンとバットの話に白黒つける気なのか
ここの所カラーや表紙も減ったとはいえ掲載順も真ん中位だったが
マジで最終回近いのかもしれん
0408南斗粗筋拳の使い手2016/07/27(水) 17:01:17.73ID:???
  <第239話 その力強き拳は!!の巻>

リンとケン、二人の記憶が失われたということに驚愕するバットだが

(な…ならばふたりとも今は空白! なにが起ころうが今からの歴史!!
 このまま空白からふたりの愛が芽生えればいいのだ あえて二人の記憶を蘇えらせることはない!!)

倒れるケンに、リンが水を差し出す その水を受け取るケンに、リンが柔らかな笑みを浮かべる
……このケンの記憶と出会いを、誰が仕組んだのか…そう思うバットが、空にユリアの姿を浮かべる
ユリアがこの出会いを導いてくれたのであろうか…

アジトに戻り…横になっていたケンが目を覚ますと、そこにリンが食事をもってきてくれた
どうやらバットは今は食料調達で外に出ているとのこと
…記憶を失ったもの同士、語り合う二人…

アジトの入り口にはバットの姿があった …二人の歴史を作るにしても、問題が一つある…

(それはケンが記憶と共にすべてのものを失っているかどうかだ)
「ケン 悪いがたしかめさせてもらう」

バットがそう呟くと、その後ろから悪党どもも姿をみせる 
どうやらバットの「いい女がいる」という紹介に釣られたようだ
デコに割れたハートのペイントをしたハゲが、下卑た笑みで手錠をジャラリンとちらつかせる

食事を済ませだいぶ良くはなったが、まだ体が本調子とはいい難いケン
そこにリンの悲鳴が響きわたる!!
0409南斗粗筋拳の使い手2016/07/27(水) 17:02:01.47ID:???
悪党共に壁際に追いつめられ、手錠をかけられるリン
そこにふらつきながらもケンが姿を現すが…

「いやがっているんだ はなしてやれ」

ケンが悪党に向けた言葉は、おおよそ我々の知るケンとはかけ離れたようなセリフであった
その言葉に、野人のような風体の悪党がズカズカ近づいてケンの首根っこをつかみビンタべしべし
さらに鉄拳一発でケンをぶっ飛ばす悪党 やはりケンは記憶と共にその拳も失われてしまったのか…?

崩れる壁からどうにか抜け出し、ふらつきながらも悪党に向かうケン
ケンの体に、悪党が剣を突き刺す! 抵抗しようとするリンもぶったたかれ、無理矢理黙らされてしまう…
口端から血を流し気を失うリン… その姿に、ケンの瞳が見開かれる
悪党がとどめをさそうとするが、ケンがその刃を素手で掴み、野人の顔面にびんたをぶちこむ
するとその一撃で野人の顎が外れてしまう ハゲも大斧を振りかぶって襲い掛かろうとするが
ケンがその顔面に鉄拳をぶち込む! 
その一撃でハゲの顔面は陥没し、さらに北斗神拳によりその体が破裂してしまうのであった
見守っていたバットも、ケンはすべてを失ってはいないと安堵の表情を浮かべていた
……思いもよらぬ自身のその力に、ケンは困惑するのであった…

<続く>
0410マロン名無しさん2016/07/27(水) 21:20:56.84ID:???
殴っただけで人が破裂するとか、何も知らない人間からしたらめっちゃ怖いわなw
かといってあんまり説明しすぎると記憶を取り戻しちゃいそうだし、この辺のさじ加減は難しそうだな
0411マロン名無しさん2016/07/27(水) 21:47:30.18ID:???
死してなお記憶を消すとかユリア怖すぎる…迷わず成仏してくれ
0412マロン名無しさん2016/07/28(木) 00:58:27.28ID:???
ケンシロウとリン、ふたりとも記憶を失ってこれからどうなるんだろう
このままふたりが結ばれるのは考えにくいし
0413マロン名無しさん2016/07/28(木) 16:20:21.04ID:???
空白のままバットを選ぶか記憶を取り戻す切っ掛けがバットになるかで3人の関係清算するんかな?
でもラオウの時にケンを追いかけなかった時点でおれん中じゃもう決着というか巣立ってんだよなあ
0414南斗粗筋拳の使い手2016/07/28(木) 17:11:37.02ID:???
軽く振っただけで大男を一撃で倒してしまう自身の力…
そして、ケンの胸に刻み込まれた七つの傷… 果たして、自分は一体何者なのか…

  <第240話 愛をくれた者のために!の巻>

リンもまた、七つの傷をどこかで見たとおぼろげながら思い出す…
その光景を荒野の高台から見下ろすバットも、これでオレの役目は終わった、と呟く…
……涙と共に、バットはリンからわかれようとして…その前にマミヤが姿を見せる
これで本当にいいのね、というマミヤの言葉にバットも頷く

「愛する女の幸せを願ってこそ男! かつてレイがあんたの幸せを願ったように
 どうせあてのない旅 あんたを送って行こう」

そういってバットはバイクに跨り、マミヤに目配せするのであった

夜も更け…バットの帰りが遅いとふと呟くケン
…部屋の隅で不安そうに縮こまるリンに、ケンが毛布をかけてくれた

「どうやら…ふたりともあの男に捨てられたらしい」

そういって、ケンが不安げなリンに笑顔を向けるのであった

バイクに跨り荒野を疾走するバットとマミヤ その通り道、おびただしいカラスの群れを見つける
このあたりはゾルド軍の縄張り 何があったのか様子を伺うと…
おびただしい数の死体の山…! 
さらにその死体にはすべて両目を一文字に切り裂かれ、さらにその胸にはケンと同じ七つの傷が刻まれていた
0415南斗粗筋拳の使い手2016/07/28(木) 17:12:13.08ID:pr3Rp3Y1
「バ…バカな!! ゾルド軍は皆腕のたつ屈強な男たち そうやすやすと軍ごとつぶすことなどできぬ」

一体この男たちに何があったのか…困惑するバットとマミヤ
そこにかろうじて生き残りを見つけるが…

「ボ…ボルゲ…… こ…この世に…なぜあんな人間が存在するのだ… あ…… 悪魔でさえ顔をそむける」

そう言い残し男は息絶えてしまう… …ボルゲの名を聞き、バットの顔が青くなる…
そしてゾルドは復讐と怨念の鬼、盲目の男ボルゲと対峙していた所であった
ボルゲはその手の甲に付いた傷を見せつける その傷はゾルドが20年前につけた傷だという
その傷一つのために、ボルゲはゾルド軍を諸共に潰したのだ…!

「このオレ様に傷をつけたやつは一生忘れねえっ 皆殺しだあっあっあ」
「こ…この悪魔め!! わが白爪妙拳(はくそうみょうけん)でしとめてくれる!!」

そういって剣を向け構えを取るゾルド だがそうはいかん!とボルゲの耳がピクピクと反応を見せる

「目はみえずともこの耳からは逃げられないあっあっあ〜〜
 そしてオレが地獄の淵からもちかえったこの拳法からもなあ〜〜!!」

その異様なる出で立ちにゾルドの顔に冷や汗が混じるが、物怖じせずボルゲの頭に向け剣を振るうが
その剣がボルゲの頭に阻まれ、切り裂くことが出来ない!?
切られたボルゲの皮一枚…人造皮膚がはがれ、その下に仕込んだ装甲が現れる
震え上がるゾルド、その目をボルゲが一文字に切り裂きさらにその胸に七つの傷で貫く!
ゾルドを下したボルゲは、ケンシロウへの怨念を撒き散らしながら荒野に不気味な笑い声を響かせる…
0416南斗粗筋拳の使い手2016/07/28(木) 17:12:46.98ID:pr3Rp3Y1
「ボルゲの体には一滴の血も流れてはいない 流れているのは"執念"というドス黒い炎だけ
 そして今 その執念の矛先がケンに向けられていようとは!!」

おそらくはボルゲのこの暴虐もケンをおびき寄せるためのものであろう
どうやらボルゲの両目はケンが奪ったものとのこと
…ボルゲの執念を危険視するバット ましてすべてを忘れた今のケンには…
するとバットはおもむろに自らの肌着をはだけさせ

「やっとおれの死に場所がみつかったようだ」

バットがそういうと、自分の胸にその指を突き刺す!?

「さ…幸いボルゲは目が見えぬ 胸に七つの傷をつければおれが倒れてもこの傷を調べ ケンと思う
 お…おれがボルゲを倒せればそれでよい もしおれが倒れてもそれはケンが死んだことになる
 本物のケンは二度とボルゲの執念におびやかされることはない

 おれは…おれはケンにあわなければおそらくコソ泥のまま野たれ死にしていただろう
 こ…これはそのケンのために…
 そ…そして… このおれに愛という光を教えてくれたリンのために!!」

かつて幾多の戦士が、愛に殉じ戦いを繰り広げた
そしてバットもまた、ケンへの、リンへの愛のために死地へと赴く…

<続く>
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