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「俺はお前を言葉に表現できないほど邪魔なんだよ。燃やしてチリになっても煮え切らない。どうしてくれるんだ?」
デュードは問うが、顔を踏みつけられている翠星石は喋ることができない。
「何か言ったらどうなんだこのカス!」
踏みつけていた足を上げ、顔を蹴飛ばした。
翠星石の首は百八十度回転して背中のほうを向いていた。
それをデュードは無理矢理正面に戻させる。
「こっちを向け。わかったか?だからお前みたいなクズは俺が制裁してやるんだよ。この俺様がな」
「どうしてこんなひどいことを。翠星石にはまったくわからないですぅ」
翠星石は泣きながら苦しみを訴えた。
その相手に媚びるような泣き顔も見ていて腹が立つ。デュードは彼女の右目にコンバットナイフを突き刺した。
「ぎぇえええぁぁあぁあああ!な、何をするんですかぁあああ!」
「質問の答えだ。言葉は行動で示す。俺の哲学を教えてやるぜ!」
デュードは持っていた刀を鞘から抜き取り、翠星石に向かって構えた。
「まずここでの俺の存在価値は蛆虫より高くお前よりも高い」
ブツブツと説明しながら刀を振り下ろし、翠星石の左腕を切断。
「そしてお前の地位は蛆虫以下、万物以下だ!]
続いて両足を綺麗に切断。足がなくなり崩れ落ちる翠星石を落下する間もなく蹴り飛ばす。
こんな姿になっても意識があるのだから、驚く限りだ。
「あぁあ、体が…翠星石の体が、ぐえっ」
胴体だけになった体を踏みにじる。
「物を言えクズ。痛いとか助けろとか言ったらどうなんだ?」
腹這いになって倒れる翠星石を蹴り転がして顔を天井を向かせる。
その顔には『生きる』という気力がなく、例えるなら植物人間のような顔をしていた。
デュードはその顔を見てすぐにわかった。これは演技だと。
ならばとデュードはシグ・ザウエルP228を取り出し、翠星石に向けた。
「小賢しい真似しやがって!頭ふっ飛ばしてやるぜ!」
「ひゃあ!」
部屋にはトリガーが叩く音だけ。発砲音と硝煙の臭いはなかった。
つまり『空撃ち』である。
「俺を騙そうたってそうはいかないぜ」
デュードは翠星石の顔に靴を押し付けた。
「汚いですぅ!離れろですぅ!」
「お前のせいで汚れてるんだよ。綺麗にしろ!」
デュードは自分に靴の裏を舐めろと言っていると翠星石は理解できた。
そして仕方なく翠星石は靴を舐め始めた。
途端にデュードに踏みつけられる。
「誰がきたねえ舌で舐めろって言ったんだよ。俺は綺麗にしろっていったんだぜ!」
「翠星石には何も…」
舌以外に何を使えというのか理解できない翠星石。デュードは諦めて、翠星石を持ち上げた。
「どこへ連れて行くつもりなんです?」
「靴も洗えないクズは必要ない。お前にも汚れるってことを教えてやるよ」