X



アドベンチャー・タイムの世界観って、アンパンマン
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/01/21(日) 09:45:28.69ID:+zmbMTOi
アドベンチャー・タイムの世界観好きだったのに…
ウイルス崩壊とはな… コピペすぎてつまらんよ
0004名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:00:10.05ID:bEZtCJey
これは丹波の国から来た男で、まだ柔かい口髭が、やつと鼻の下に、生えかかつた位の青年である。
0006名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:00:41.99ID:bEZtCJey
所が、或日何かの折に、「いけぬのう、お身たちは」と云ふ声を聞いてからは、どうしても、それが頭を離れない。
0008名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:01:14.04ID:bEZtCJey
栄養の不足した、血色の悪い、間のぬけた五位の顔にも、世間の迫害にべそを掻いた、「人間」が覗いてゐるからである。
0009名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:01:30.14ID:bEZtCJey
この無位の侍には、五位の事を考へる度に、世の中のすべてが急に本来の下等さを露すやうに思はれた。
0010名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:01:46.26ID:bEZtCJey
さうしてそれと同時に霜げた赤鼻と数へる程の口髭とが何となく一味の慰安を自分の心に伝へてくれるやうに思はれた。……
0012名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:02:18.41ID:bEZtCJey
かう云ふ例外を除けば、五位は、依然として周囲の軽蔑の中に、犬のやうな生活を続けて行かなければならなかつた。
0014名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:02:50.47ID:bEZtCJey
青鈍の水干と、同じ色の指貫とが一つづつあるのが、今ではそれが上白んで、藍とも紺とも、つかないやうな色に、なつてゐる。
0015名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:03:06.45ID:bEZtCJey
水干はそれでも、肩が少し落ちて、丸組の緒や菊綴の色が怪しくなつてゐるだけだが、指貫になると、裾のあたりのいたみ方が一通りでない。
0016名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:03:22.55ID:bEZtCJey
その指貫の中から、下の袴もはかない、細い足が出てゐるのを見ると、口の悪い同僚でなくとも、痩公卿の車を牽いてゐる、痩牛の歩みを見るやうな、みすぼらしい心もちがする。
0017名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:03:38.49ID:bEZtCJey
それに佩いてゐる太刀も、頗る覚束ない物で、柄の金具も如何はしければ、黒鞘の塗も剥げかかつてゐる。
0018名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:03:54.57ID:bEZtCJey
これが例の赤鼻で、だらしなく草履をひきずりながら、唯でさへ猫背なのを、一層寒空の下に背ぐくまつて、もの欲しさうに、左右を眺め眺め、きざみ足に歩くのだから、通りがかりの物売りまで莫迦にするのも、無理はない。
0020名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:04:26.54ID:bEZtCJey
或る日、五位が三条坊門を神泉苑の方へ行く所で、子供が六七人、路ばたに集つて、何かしてゐるのを見た事がある。
0021名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:04:42.59ID:bEZtCJey
「こまつぶり」でも、廻してゐるのかと思つて、後ろから覗いて見ると、何処かから迷つて来た、尨犬の首へ繩をつけて、打つたり殴いたりしてゐるのであつた。
0022名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:04:58.60ID:bEZtCJey
臆病な五位は、これまで何かに同情を寄せる事があつても、あたりへ気を兼ねて、まだ一度もそれを行為に現はしたことがない。
0024名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:05:30.66ID:bEZtCJey
そこで出来るだけ、笑顔をつくりながら、年かさらしい子供の肩を叩いて、「もう、堪忍してやりなされ。
0026名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:06:02.67ID:bEZtCJey
すると、その子供はふりかへりながら、上眼を使つて、蔑すむやうに、ぢろぢろ五位の姿を見た。
0028名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:06:34.68ID:bEZtCJey
「いらぬ世話はやかれたうもない。」その子供は一足下りながら、高慢な唇を反らせて、かう云つた。
0036名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:08:42.91ID:bEZtCJey
では、この話の主人公は、唯、軽蔑される為にのみ生れて来た人間で、別に何の希望も持つてゐないかと云ふと、さうでもない。
0042名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:10:19.20ID:bEZtCJey
そこで芋粥を飽きる程飲んで見たいと云ふ事が、久しい前から、彼の唯一の欲望になつてゐた。
0044名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:10:51.38ID:bEZtCJey
いや彼自身さへそれが、彼の一生を貫いてゐる欲望だとは、明白に意識しなかつた事であらう。
0051名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:12:43.76ID:bEZtCJey
(臨時の客は二宮の大饗と同日に摂政関白家が、大臣以下の上達部を招いて催す饗宴で、大饗と別に変りがない。)五位も、外の侍たちにまじつて、その残肴の相伴をした。
0052名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:12:59.71ID:bEZtCJey
当時はまだ、取食みの習慣がなくて、残肴は、その家の侍が一堂に集まつて、食ふ事になつてゐたからである。
0053名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:13:15.70ID:bEZtCJey
尤も、大饗に等しいと云つても昔の事だから、品数の多い割りに碌な物はない、餅、伏菟、蒸鮑、干鳥、宇治の氷魚、近江の鮒、鯛の楚割、鮭の内子、焼蛸、大海老、大柑子、小柑子、橘、串柿などの類である。
0059名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:14:51.99ID:bEZtCJey
そこで、彼は飲んでしまつた後の椀をしげしげと眺めながら、うすい口髭についてゐる滴を、掌で拭いて誰に云ふともなく、「何時になつたら、これに飽ける事かのう」と、かう云つた。
0065名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:16:28.08ID:bEZtCJey
肩幅の広い、身長の群を抜いた逞しい大男で、これは、栗を噛みながら、黒酒の杯を重ねてゐた。
0067名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:17:00.25ID:bEZtCJey
「お気の毒な事ぢやの。」利仁は、五位が顔を挙げたのを見ると、軽蔑と憐憫とを一つにしたやうな声で、語を継いだ。
0070名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:17:48.45ID:bEZtCJey
五位は、例の笑ふのか、泣くのか、わからないやうな笑顔をして、利仁の顔と、空の椀とを等分に見比べてゐた。
0074名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:18:52.70ID:bEZtCJey
もし、その時に、相手が、少し面倒臭そうな声で、「おいやなら、たつてとは申すまい」と云はなかつたなら、五位は、何時までも、椀と利仁とを、見比べてゐた事であらう。
0078名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:19:56.66ID:bEZtCJey
所謂、橙黄橘紅を盛つた窪坏や高坏の上に多くの揉烏帽子や立烏帽子が、笑声と共に一しきり、波のやうに動いた。
0085名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:21:48.81ID:bEZtCJey
それが云はせたさに、わざわざ念を押した当の利仁に至つては、前よりも一層可笑しさうに広い肩をゆすつて、哄笑した。
0089名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:22:53.12ID:bEZtCJey
これは事によると、外の連中が、たとひ嘲弄にしろ、一同の注意をこの赤鼻の五位に集中させるのが、不快だつたからかも知れない。
0090名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:23:09.09ID:bEZtCJey
兎に角、談柄はそれからそれへと移つて、酒も肴も残少になつた時分には、某と云ふ侍学生が、行縢の片皮へ、両足を入れて馬に乗らうとした話が、一座の興味を集めてゐた。
0095名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:24:29.25ID:bEZtCJey
彼は、唯、両手を膝の上に置いて、見合ひをする娘のやうに霜に犯されかかつた鬢の辺まで、初心らしく上気しながら、何時までも空になつた黒塗の椀を見つめて、多愛もなく、微笑してゐるのである。……
0096名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:24:45.39ID:bEZtCJey
それから、四五日たつた日の午前、加茂川の河原に沿つて、粟田口へ通ふ街道を、静に馬を進めてゆく二人の男があつた。
0097名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:25:01.49ID:bEZtCJey
一人は濃い縹の狩衣に同じ色の袴をして、打出の太刀を佩いた「鬚黒く鬢ぐきよき」男である。
0098名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:25:17.54ID:bEZtCJey
もう一人は、みすぼらしい青鈍の水干に、薄綿の衣を二つばかり重ねて着た、四十恰好の侍で、これは、帯のむすび方のだらしのない容子と云ひ、赤鼻でしかも穴のあたりが、洟にぬれてゐる容子と云ひ、身のまはり万端のみすぼらしい事夥しい。
0099名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:25:33.51ID:bEZtCJey
尤も、馬は二人とも、前のは月毛、後のは蘆毛の三歳駒で、道をゆく物売りや侍も、振向いて見る程の駿足である。
0100名無しさん@お腹いっぱい。
垢版 |
2018/02/27(火) 02:25:49.50ID:bEZtCJey
その後から又二人、馬の歩みに遅れまいとして随いて行くのは、調度掛と舎人とに相違ない。――
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況