0001名無しさん@実況は実況板で2017/08/19(土) 13:27:47.64ID:wmq/fOLA
“プロ部活”のための夏の甲子園──ますます空洞化する「教育の一環」
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichiromatsutani/20170806-00074196/
タテマエの「教育の一環」
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日本の高校野球は極めて特異な方向に進化し、結果、“プロ部活”のバケモノに育ってしまった。
それは「スポーツ」と呼ぶには時代遅れで、「教育」と呼ぶには出鱈目だ。
日本で生まれ育った“プロ部活”以外なにものでもない。
しかし、100年以上をかけて醸成されたシステムは、ガチガチに組み合ってなかなか解けない。
甲子園大会のおもな構成要素は3つある。教育・スポーツ(野球)・興行である。
これらは、100年以上前の1915年におこなわれた第一回大会でも見られた要素だ。
ただ、もちろんそれらは大きく変化した。教育勅語から教育基本法となり、野球では投手の休養や
投球制限が当然となり、入場者数は15日間で80万人以上にまで増えた。時代は変わった。
高校野球はこの3要素が引き合うなかで硬直している状況となっている。
教育やスポーツの要素を強めれば真夏の炎天下で多くの観衆を集める必要はないが、
高野連に集う教育者の多くは甲子園の興行性を捨てきれない。
かと言って、スポーツや興行の要素を強めると、「教育の一環」というタテマエが崩壊してしまう。
主催する朝日新聞の高校野球総合センター長・高蔵哲也氏も「『学生野球の商業利用はしませんよ』ということで、
日本高野連は財団法人に認定されている」とはっきり述べている
(『NEWS PICKS』2015年8月5日:中島大輔「朝日新聞に提案。『甲子園にビジネスを入れ、過密日程を解消しませんか』」)。
とは言え、これもタテマエだ。2016年度は入場料収益で6億9000万円もある。
入場料が安いために、入場者数と比してこの程度で済んでいるが、それでも大きな額だ。
興行性の肥大化によって「教育の一環」という理念が空洞化し、ただのタテマエと化している。
しかも高蔵氏は、財団法人の維持をより主張する。
財団法人という組織形態は、「教育の一環」を支えるためであるはずなのに、組織を守ることばかりに気を配る。
そこでは、完全に目的が混乱している。主人公は高野連でなく、高校生だ。
酷暑の甲子園で高校生が死ぬ前に高野連がどれほど自己改革できるか、これからも注視したいと思う。
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichiromatsutani/20170806-00074196/
タテマエの「教育の一環」
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日本の高校野球は極めて特異な方向に進化し、結果、“プロ部活”のバケモノに育ってしまった。
それは「スポーツ」と呼ぶには時代遅れで、「教育」と呼ぶには出鱈目だ。
日本で生まれ育った“プロ部活”以外なにものでもない。
しかし、100年以上をかけて醸成されたシステムは、ガチガチに組み合ってなかなか解けない。
甲子園大会のおもな構成要素は3つある。教育・スポーツ(野球)・興行である。
これらは、100年以上前の1915年におこなわれた第一回大会でも見られた要素だ。
ただ、もちろんそれらは大きく変化した。教育勅語から教育基本法となり、野球では投手の休養や
投球制限が当然となり、入場者数は15日間で80万人以上にまで増えた。時代は変わった。
高校野球はこの3要素が引き合うなかで硬直している状況となっている。
教育やスポーツの要素を強めれば真夏の炎天下で多くの観衆を集める必要はないが、
高野連に集う教育者の多くは甲子園の興行性を捨てきれない。
かと言って、スポーツや興行の要素を強めると、「教育の一環」というタテマエが崩壊してしまう。
主催する朝日新聞の高校野球総合センター長・高蔵哲也氏も「『学生野球の商業利用はしませんよ』ということで、
日本高野連は財団法人に認定されている」とはっきり述べている
(『NEWS PICKS』2015年8月5日:中島大輔「朝日新聞に提案。『甲子園にビジネスを入れ、過密日程を解消しませんか』」)。
とは言え、これもタテマエだ。2016年度は入場料収益で6億9000万円もある。
入場料が安いために、入場者数と比してこの程度で済んでいるが、それでも大きな額だ。
興行性の肥大化によって「教育の一環」という理念が空洞化し、ただのタテマエと化している。
しかも高蔵氏は、財団法人の維持をより主張する。
財団法人という組織形態は、「教育の一環」を支えるためであるはずなのに、組織を守ることばかりに気を配る。
そこでは、完全に目的が混乱している。主人公は高野連でなく、高校生だ。
酷暑の甲子園で高校生が死ぬ前に高野連がどれほど自己改革できるか、これからも注視したいと思う。