カルロス・モンソンはオールタイムPFPでどの位置なんだろう?モンソンはリーチがあり、"ライフル"と呼ばれた右には十分な破壊力があったが、ボクシングは大味で技術的にも拙
く見え、なおかつスローだった。バックステップとスウェーバックに過度に依存したディフェンス。ステップインしてくる相手を右ストレートで迎え撃つと、出足が止まった所へ打ち下ろ
しの右から左フックの返しを狙い打つ、まさにシンプルなワンパターン。そのスタイルにひと目で万人を納得させる説得力やトップ・ボクサー特有の閃きは乏しかった。

だかモンソンは強かった。ミドル級王座を7年間で14度防衛した。モンソンの戦い方をみていると"武器は何をいくつ持っているのかではなく、いかに使いこなせるかが重要だ"というこ
とがよくわかる。常に自分のペースで戦い、相手よりほんの少しだけ上に立ちながら決して上には行かせない。モンソンのボクシングにはそんな奥行きが感じられた。

そんなモンソンがオールタイムPFPではどの位置になるのか、気になる所だ。