プロフェッショナル仕事の流儀〜ネリ、ヒールとして生きるということ〜

メキシコ。高級住宅地の一角にあるバラック小屋、生まれながらのヒール
ルイス・ネリの住居である。
前回はドーピング、今回は体重超過。山中を一方的に倒して喜ぶ姿は知っている
が、ヒールに徹するこの男の事はあまり知られていない。
我々はヒール職人の一日を追った。

Q:日本から来たんですが
ネリ:うるせー!でていきやがれ!腐れジャップが!どっかのじじいみてーに
ジャブ一発で沈めるぞ!
寝起きだというネリは期限が悪いらしく、我々は彼が起きるのを待った。
ネリの朝は遅い。10時を過ぎたあたりでようやく動き始める。

毎日行っているという2時間のヒゲの手入れを行った後、ネリは語る。
ネリ:トレーニングしないからね。防衛戦は雑魚を狩ればいいし、待ってりゃ日本
人が挑戦してくるから、その時だけドーピングかまして契約料もらって後は気楽に
暮すんだよ。井上とかいうの?あれとかやりたいねー。彼逃げたけど。
ネリの目は常に美女を探している。そのまなざしは真剣だ。

Qあなたにとってボクシングとは?
ネリ:ビジネス!これにつきるね。日本人は真面目過ぎるんだよ、やり方次第で
いくらでも稼げるビジネスなんだよ。
井上とやらは山中みたいになるなよ、メキシコまで来い、いつかやろうや。


ネリにプライドはない、金と女、野獣のような性欲を満たす事だけが人生だ。

これを見た井上選手は愛車の爆光クラウンを磨きながら
井上:僕もアパート経営したりビジネスは好き、ちょうど白石のいた部屋が空いてるからネリが日本に来たら泊まらせてあげるよ。

しかしネリは日本では試合ができない、日本人はネリと井上の対戦を期待しており、井上選手がメキシコに行く以外(中立地含む)実現しないのだ。