もう、いままで、ありとあらゆるところで私は言ってきたことですが、チャリという語は自転車のイメージを下げる。

同じことを自動車でやってみたらどうか?
『クルマ』とか『自動車』とかいう単語を『ブーブー』という言葉にどんどん入れ替えて行って、雑誌でもテレビでも新聞でも
『ブーブー』という言葉だけにしたら、高級乗用車は売れなくなるだろう。

フェラーリやポルシェを乗ってくる人に向かって、『なに?ブーブーで来るの?』と言ったらどうか?

『へえ、このブーブーはそんなに高いんだ。』とかね。
これは我々、時としては150万円、300万円する自転車に乗っていてもそれに類する一言に遭遇する。

昭和30年代から40年代ぐらいまで、『ちゃりんこ』には『かっぱらい』もしくは『すり』の意味でしか使われなかった。
ちばてつやのマンガでもその用法でしか出てこない。

『かっぱらった自転車でやってくる』ことを『チャリンコしてきた』『チャリンコで来た』などと言うのを1969〜1974年頃に
さかんに聞いたことのある私としては耐えがたい侮蔑表現だ。