五輪開幕後も、八村の“扱い”に協会関係者は苦心していた。

「八村は開幕前、知人や親族など計10人以上が宿泊するためのホテルを手配するよう、協会を通じてアカツキジャパンのツアーコンダクターに指示を出していたそうなんです。しかし、そのツアコンはジャパンチーム全体がトラブルなく全日程を終えるための移動・宿泊計画を立てるので手一杯。加えて八村の手配までしなければならず、てんやわんやでしたよ。最終的には八村の要望した宿泊先を予約することに成功したのですが、疲れ果てた様子でしたね」(バスケ日本代表を取材する記者)

八村の“特別扱い”はまだ続く。

「フランス戦終了後、八村は取材用のミックスゾーンに姿を現さなかったのです。五輪に出場するアスリートは、試合結果がどうあれ、必ずミックスゾーンで取材を受けることが義務付けられています。まさかの敗戦に涙した柔道の阿部詩(24)でさえ、取材に対応していました。ところが八村は、待てど暮らせど現れなかった。代わりに現れたのは、八村のマネジメントを担当する米大手事務所・ワッサーマンの代理人。

『今日はルイは答えない。さあ、もう終わりだ。他の選手に聞いてくれ』と、記者たちを追い払ったのです。英語やフランス語がわからない記者たちは『なんで八村が出てこないんだ! スターだからってこれはないだろう』と激怒。ケガの恐れのある八村を慮っての行動かもしれませんが、またもや八村に怒りの矛先が向く形になってしまいました」(同前)

途中離脱したとはいえ、シーズンへの影響というリスクを背負って五輪出場を決断した八村。そんな彼が周囲からのVIP待遇によって思わぬ結果を招いてしまったというのは、なんとも気の毒な話だ。