──日本の高校バスケットボール界がこれから向上するために、変えたほうがいいと思うことをひとつあげるとしたら何でしょうか?

「間違いなく練習時間は変えたほうがいいことだ。誤解してほしくないのは、僕もハードワークは必要だと思っているということ。
でも、筋肉を使いすぎることは必要だとは思わない。週末に朝と夜に4時間ずつの2部練をするのは、ばかげたことだ」


──1日8時間も?

「そうだ、8時間だ。そんな長い時間教わっていても、何も身につくとは思えない。みんなが考えているのは、『きつい』とか、『練習が早く終わらないか』ということばかりだ。
だから、提案するとしたら、練習時間を短くして、まるで軍の訓練のようにただ単に何度も走らせたりする代わりに、もっとスキルを教えることだ。すべて厳しくやるから、子供たちは心から楽しんでいない。

アメリカの高校は、みんな楽しんでプレーしている。彼らにとってプレーすることが楽しいんだ。日本ではバスケットボールを楽しんでいないように感じる。
コーチにすべての権限があって、何でも指示するようなやり方をしているから、みんな苦しい思いをしている。

それが日本の文化だということはわかっているつもりだけれど、でも、どんな文化でも変わっていくものだ。変わらずに残しておくものもあるけれど、向上させようとするものだ。そういった面でも向上させることができると思う」