異常な数の動物を飼育してしまう“アニマルホーダー”の病理│NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20180306_656449.html
「異常な数の動物を集めて飼育してしまう人のことで、日本語では『過剰多頭飼育者』と訳します。対象は動物全般ですが、圧倒的に猫が多い。
彼らは、動物を囲って自分の支配下に置き留めることが、動物のいちばんの幸せと信じ込んでいます。
そのため、外で野良猫を見つけるたびに、『かわいそう』と感じて連れ帰る。それを繰り返すうちに家の中でどんどん繁殖し、飼育費がかさんで本人の手に負えなくなる。結果、自分の生活まで崩壊していくのです。

 アニマルホーダーは、自分が普通ではないことに気づいていません。1匹、1匹と増えていくうちに、命ある動物を飼っているという意識が薄れてしまう。
また、アニマルホーダーになる人は、社会から孤立した高齢者に多いといわれています。孤独感から動物への依存を強めていくのだと思います。高齢化が進むにつれて、今後このケースは増えていくと思います」

 2016年の国勢調査によると、65才以上の高齢者は3342万人。うち562万人は単身世帯である。アニマルホーダーはどこにいても不思議ではない。

 多頭飼育に陥る人の中には、貧困者が多く、不妊去勢手術の費用を捻出できないケースも目立つという。