被災者だけど、別に何とも思わなかったよ
特に重ね合わせる必要もないし
エンタメ路線で飽きさせないでよくまとまってて面白かった
行っていますのシーンで耐えられず涙が溢れたけど、それはしょうがない。
まさに行ってきますで、それが最後だったから。

私は高校2年のときに石巻で津波被害に合って
街が1つ消滅して、お父さんもお母さんも遺体は今も見つかっていないです。妹と私は学校に行ってたから助かったみたいなもんで、津波に侵食されていく街をずっと見てました。仲の良かった父の弟夫婦に引き取られて、大学まで行かせてもらった。両親の貯金が沢山あったし、生命保険も多額だったから、お金は何も困らなかったです。
震災から1年ぐらいはうなされたり、訳もなく涙が出たりしたけど、けっこう前向きに生きられたと思う。10年経つとそれなりに整理はできるし、遅かれ早かれ親は死ぬから皆一緒だよね。。とか思ったりもした。

妹はまだ小学3年生ぐらいで可哀想だった。夜に寝ぼけてよく走り回ってお母さんお父さんって言いながら泣いて、次に日はまったく覚えてないっていうのが、6年生まで続いて。中学生になって自我が芽生えたのかピタっとなくなった。でも多分押し殺して、記憶の奥底に封印しているんだと思う。そういう意味では自分で処理できない年齢の子は実は心の奥は凄く傷ついてるんだと思う。

今も鬱状態で引き篭ってる人とかもいるかもしれないけど、映画を観て、私は大丈夫な被災者だって認識した。