映画「この世界の片隅に」 丸山P インタビュー

丸山P
ここから先越えたらあきらかに赤字になる分岐点があったんですよ。
そのとき片淵は「声の主役は決められません」と。
オーディション何人もやって
一応これだったら売れるかなっていうのも含めて何人やっても全部「違う違う」と。
っていうのは最初から彼の頭のなかには能年玲奈しかないんですよ。
「あんたの脳みそ能年ね」っていうぐらい能年しかないんですよ。
何を決めても「違う」。
要するに「能年の声とは違う」。

ところが能年君っていうのは事務所の問題で交渉もできなかったんですよ。

交渉するとむしろ使えなくなる。
だからひたすらまたないといけないわけ。

その間にお金が尽きたんですよ。
ここから先は待っているだけで赤字になる。
でも主役は決められない。
だからほかの人はどんどん撮りだしてすずさんのところは最後まで声が入ってなかったんですよ。

「これ以上待ったら金が出ないから 〜 この3人のうち誰か選びなさい」
「3人とも気に入らない」

もともと僕はあまロスだった人で、片渕と一緒であまちゃんファンなんですよ。
能年君が嫌なわけじゃないんですよ。
ただ状況的に金銭的にいろんなことで能年でやるのは絶対マズかったわけです。

でも、のんちゃんファンだし、のんちゃんと一緒に写真撮れたし、
うれしくてしょうがないんだけど(笑)
でも経過を言ったら俺だけひとり反対してたことになるわけで、
きっと片渕は「裏切者!」と思ってますよ(笑)

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