最後の親父説得に関してなぜ不満に思うのか少し考えてみた
説得描写がカットされたことだけが原因ではないです
そこで重要なのが三葉(IN瀧)によって説得が成功したテッシー(テロ男)とサヤちん(放送女)です
それぞれ説得されるだけの下地が用意されていたのが重要なポイントです

・テッシーの場合
三葉の友人、三葉が(友人として)好き、オカルト大好き、取り巻く現状に大きく不満がある
ゲームなら説得確率100%の予測がでるレベル

・サヤちんの場合
三葉の友人、テッシーが好き、テッシーが計画に参加した
説得された順番が大事で、テッシーが参加したから参加した面が強いと思う

新海大監督にしては珍しく映画内の描写で2人が計画に協力する動機を説明しています
それによって、テッシーがテロ行為に及んでも比較的受け入れられた部分があったのでしょう
それに比べ親父の場合ですが

・説得に有利な要素
父と娘、直前に義母と和解(描写不足で不明)

・説得が困難な要素
家を出てから没交渉、宮水の神事に不審感、直前に三葉の顔したキチガイに恫喝される
最後に対面したときも「また妄言を吐きに来たのか」という態度

つまりは親父が説得される要素は作中にほとんど描写されてないです
むしろ拒否する材料の方が多く、親父の常識を打ち破れる要素は揃っていません
宮水神社に対してバリバリの不審感を持ってる親父に、証拠もなしに宮水の預言を信じさせるのは絶対無理でしょう
それがわかっているから新海大先生は大胆にもカットされたんだろうと思います
不可能に思える説得だからこそ観客は観たかったのであり、カットされたのを不満に思ったんですけれどもね
というか、説得カットするんだったら親父関しての描写ってほとんどいらないんだよ
途中まで説得もシーンも入れる予定で作ってたのが、クソ脚本で辻褄が合わなかったからカットしたってのが真実じゃないか