元組員は裁判官に「40年近く工藤会にいたが、何かあったらすぐ『殺せ』『放火せえ』と言
われる。気の休まることがなかった」と述べた。

また1998年2月に北九州市の元漁協組合長梶原国弘さん(当時70)が射殺された事件に
ついても証言。事件直前の1月、別の組員(当時)が、現在は工藤会ナンバー2の田上不美夫
被告(60)から「梶原さんを殺せ」と言われた、と話したという。「懲役20年は食らうし、やめたほ
うがいい」と元組員が言うと、この組員は「出所すれば出世できるからしたい」と言ったという。事
件後には、この組員から身ぶり手ぶりで殺害の状況を聞かされたといい、当時の工藤会トップ
(故人)は「野村がやったんやないか」と驚いた様子だったという。