マジかー
【河野太郎】首相肝いりイージス計画停止 大物2人が仕掛ける安倍包囲網|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274774
6/18
政権の弱体化を象徴する話だ。
政府が秋田県と山口県で進めていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画について、河野防衛相が突然、「停止」を発表した一件である。

 計画停止は、自民党の防衛相経験者らも「聞いていない」と猛反発するなど、根回しもなく、極秘裏に進められてきた。
二階幹事長も17日の党会合で「党に何の相談もなく一方的に発表された」と苦言。河野防衛相が「申し訳ない」と謝罪する場面もあった。
もっとも、これは「とんだ猿芝居」だと、自民党のベテラン議員がこう解説する。 
「イージス・アショアは安倍総理の肝いりです。米国のトランプ大統領から売り付けられた無用の長物なので、計画停止は英断には違いないが、総理の顔に泥を塗ることにもなる。
河野大臣にそんな重大な決断を下す胆力はありませんよ。バックに強力な援軍がいるから、強気に出られた。
秋田出身の菅長官が、選挙区の“神奈川閥”つながりで子分格の河野大臣を使って強引に進めたんじゃないか。
もちろん、二階幹事長も了承の上でしょう。二階幹事長と菅官房長官が“ポスト安倍”をチラつかせて河野大臣を動かしたように見えます」

イージス・アショアの不備は早くから分かっていたが、改修に約2000億円と12年もの期間を要することが米側から伝えられたのは今年5月だという。
「防衛省内局では5月20日ごろから計画停止の話が出ていたようで、6月4日にいったん官邸に報告を上げましたが、
総理周辺は『そんな米国を怒らせるようなこと、できっこない』と相手にしていなかった。
しかし水面下では計画停止が進められ、12日に河野大臣が安倍総理に会って了解を取り付けた時には、もう外堀が埋まって動かせない状況になっていたのです」(官邸関係者)

■政権の終わりを象徴
 全国民への一律10万円給付、検察庁法改正案など、終盤国会では官邸の意向がひっくり返される事態が相次いだ。
さらにはトランプ大統領のご機嫌取りで導入を決めたイージス・アショアまで潰されたわけだ。
いずれの案件も、二階幹事長と菅官房長官の影が見え隠れする。

「首相が決めたことを覆し、恥をかかせたことは、ある種の“造反劇”です。包囲網が張り巡らされ、官邸は機能不全に陥っている。
特にイージス・アショアの件は、政権の終わりを象徴する事案だと政界で受け止められています」(政治評論家・野上忠興氏)
 長く続いた「1強」もいよいよ落日だ。