33だけど、じゃあ"書くための英文法"と"読むための英文法"とはそれぞれどういうものなのかを以下に書いてみる↓


1.書くための英文法(いわゆる英作文)
一番いいのは、学校の英語表現の教科書の基本例文を「日本語訳→英語」に瞬間英作文する練習だ
要は、例えば比較なら"The population of China is about ten times as that of Japan."、仮定法なら"I wish I were a bird."などと平易な一文を文法を踏まえて正確に書くための基礎トレーニングだ
学校の英語表現の教科書が使いにくければ「耳から覚える英語例文集」みたいな平易な本を使って同じことをやってもいい

以上の過程で文法の基礎を「生きた形で」理解できるようになり、そして英作文として使えるようになるはずだ
上記のインプット作業が終われば、あとは「竹岡の英作文が面白いほど書ける本」や「和文英訳教本」などで実践的なアウトプットを練習すればいい


2.読むための英文法(いわゆる英文解釈)
英文解釈で使う文法と言えば、例えば「that節の役割(←接続詞か関係詞か指示代名詞か)」などの文型を取るのに大事な論点だったり、andなどの等位接続詞が何と何をつないでいるのかという同格関係を把握する論点などを指す
最低限の文法を基にして、文型を把握していく"正しい判断力"を育てていく訓練だ
これにより、長文を正しく見る視点が備わり、より読解の正確性が増して結果的に正しい速読にもつながっていくだろう
こうした用途に合う本として、初心者なら「基本はここだ!」「肘井の読解のための英文法」、中級者なら「英文熟考」「基礎英文問題精講」、上級者なら「ポレポレ」「透視図」などそれぞれのレベルで良書はたくさん出版されている


3.文法問題のための英文法
これがいわゆる4択文法問題集のことだ。従来は「文法の四択問題集を完璧にしてから英文解釈をやり、英文解釈か完璧になってから長文をやりなさい」という愚かな指導法がまかり通ってた時代があり、それを残念ながら鵜呑みにしてしまった受験生も多かった
しかし、これからの時代は「書くための英文法」と「読むための英文法」をまず固めて、その後に必要に応じて「文法問題のための英文法」を総復習用として使っていくという時代になってきているのではなかろうか?

「書くための英文法」と「読むための英文法」をしっかりと練習している受験生ならば、ネクステ(笑)みたいな問題集をやっても初見で正答率は9割は取れるだろう
あとは、間違ってしまった1割の問題を最後に潰していけばいい。こういう使い方なら短時間でネクステ(笑)を終わらせることができる
そもそもネクステの正答率が半分以下なのにネクステを使い続けたところで、わからないことが多すぎて結局単なる丸暗記に走ってしまう人が多いのではないか?
国公立受験生ならまずは「書くための英文法」と「読むための英文法」を固めることが先決だ