紛うことなき男性向け女性向けの絵があることは確かだと思う
けどそもそも何でもかんでもこれは男性向けか女性向けかという分類法に当てはめて考えるのには同人文化に毒されてる感があり、また全てを性的な目で見ると似たようなさもしさを感じる
前述のようにイラストにはそういうものがないのがデフォルトではないか
そういうデフォルトなイラストについてはテレビ等メディアにおいてどういった演出のもとで使われるかやどういった漫画で使われるかということで我々は性的な偏りを感じるに過ぎないのではないか
桜乃みかのように唯一の少年漫画である神えしにっしだけは他に描いた少女漫画と異なり画風を男性向けになるようにした工夫の跡が見られる例もある
しかし男性誌女性誌両方に作品を持っている人で顔の描き方とかいちいち使い分けてない人もやはり多く、そういう人たちは「ストーリー」で男性向け女性向けというものを演出している
あるいは掲載雑誌というもの自体にバイアスがあり我々はその影響から完全に逃れることは難しいだろう
あの鬼滅として掲載誌がゼロサムだったら議論の余地なく女性向けとして認識されていたかもしれない(そもそもこれほどの人気を獲得していなかったから多くの人の議論対象になっていなかっただろうということもある)
漫画は絵と物語が一体化しているから認識されづらいことだが絵自体に男性向けとか女性向けとかいうものを感じるのは少なくない場合でそれ以外の要素に投射された虚像なのではないか
少なくとも漫画においてそういうことを考えるとき絵と物語ぐらいは切り離して考えるべきだと思う