からくりサーカス連載中　からくり４体目

**粗筋描き人形** · 2018/07/24(火) 17:00:17.16

週間少年サンデー　1997年32号にて連載が開始された「からくりサーカス」
この漫画について色々語りましょう
なお、この作品は人形繰りの技術を駆使することで、１日一話のペースで連載されるようです
たまに操り損ねて変な時期に休載したり合併号になったりすることもありますが気にしないでね

※注意※
連載中スレとは連載終了した漫画作品を第１話～最終話まで順々に、
『現在連載されているもの』つまり現在進行形で語り合うスレです。

●ただし、あらすじは単行本基準で進行していきますが、
●まれにページが多く、やむを得ず同シナリオでも複数に分ける場合があります。
●（「第1話・A」とか「第2話・前」等）
●スレ住人から教えられた場合は別ですが、この場合、
●区切りのいい所や一定のページで一旦切り上げる場合があります。ご了承下さい。

ネタバレ発言はご法度。現在明かされてる情報のみで語り合いましょう。
連載中スレにそぐわない話は楽屋裏スレで行いましょう。
次スレが立ったら　or　連載終了して合図があったら楽屋裏！現代に戻って好き放題に語り合え！

関連スレ等

前スレ
からくりサーカス　連載中　サーカス三日目
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/csaloon/1527322810/
連載中スレの楽屋裏　第３５幕
https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/csaloon/1531910380/

連載中スレまとめ
http://rensaimatome.blog.fc2.com/
連載中スレ過去ログ倉庫（更新停止中）
http://rensai.nobody.jp/

**粗筋書き人形** · 2018/07/24(火) 17:02:15.29

【連載中スレに参加したい人へ】
・連載中スレとは?
　すでに連載終了した漫画を第1話～最終話まで順々に『連載されている当時に戻って』語り合うスレです。
　過去の作品を現在進行形で楽しめ、1話ずつ掘り下げてじっくり語り合えるので、
　今までと違った面白さが見つかるかもしれません。
　基本的に1日1話、定時に更新します。月刊漫画などページの多い漫画は2日に1話といった場合もあります。
　時折何らかの都合で更新出来ない日や、時間が早まったり遅れたりする事もあります。

・連載中スレに参加する上での注意。
　漫画が連載されているものとして語り合うのですから、当然先の展開など知りません。
　「主人公の過去にはこんな秘密が!」「このキャラの正体は○○だ!」「こいつ後で裏切る」
　などといったネタバレ発言はご法度。
　まあ現在連載されているまでの情報で予想・推測可能な場合は、それを明記して書き込むといいかと。
　連載当時に先の展開を読めた人もいるんだしね。
　でも容易に先が読める時はともかく、安易なネタバレは空気を壊すだけ。
　「俺の勘だけど孫○空とピッ○ロって宇宙人じゃね!?」とか客観的に見てどう思う?
　それとメル欄会話も出来るだけ避けましょう。

・連載中スレの時空間。
　連載中スレは基本的に『連載当時に戻って』語り合います。『現実時間』でやる形式もあるけど基本は『連載当時』ね。
　よって、現実で起きた出来事、発売されたゲーム、話題等も当時に戻って語り合いましょう。
　故に時事ネタは注意しましょう。
　『時事ネタは極力控える』『未来の固有名詞、AAは出さない』『時事ネタを振る時は結果を覚悟してから!』
　なんか怪しいなと思ったら楽屋裏にどうぞ。
　ちなみにリアルタイムで1日経っても、スレの中で週刊漫画なら1週間、月刊漫画なら1ヶ月経ってます。

・次スレが立ったら。
　次スレが立ち、誘導するためのリンクが貼られたら、そのスレの残りは楽屋裏となります。
　連載中スレに関する感想、話題など、好きな事を語り合いましょう。
　次スレが立つのはたいてい950前後ですので、あまり多くを語り合う事は出来ません。
　だからこそ濃縮した話を出来るのです。これも連載中スレの華。

**粗筋描き人形** · 2018/07/24(火) 17:04:11.35

【連載中スレで困った事が起きたなら】
・揉め事、トラブル発生時は連載中スレの楽屋裏でご相談を。
　ここ『連載中スレの楽屋裏』は、連載中スレでは話せない事柄を話し合うためにあります。
　スレ立ての相談はもちろん、あらすじ書きさんが定時更新不可能な時にあらすじを貼り、代理更新を依頼するなど。
　連載中スレで話せない雑談を交わす事も結構ですが、ここは連載中スレ全ての楽屋裏ですので、
　ひとつの連載中スレについて延々と語り合うのはやめましょう。
　とはいってもみんな適当に雑談したりしてますから『空気を読んで』気軽に語り合うのも有り。

・連載中スレにてネタバレされたり、連載終了した作品を語り合ってる事に疑問を感じる人が現れたら。
　スルーしよう。
　ただし連載中スレの主旨を知らず、初めてスレを覗いただけの人である可能性もある。
　その場合は楽屋裏へのリンクを貼り、改めて連載中スレの主旨を説明して仲間を増やそう。
　また、単にまだ出てきていない部分の話を「もう出てたはずだよな～」と勘違いしてレスしただけかもしれないし、
　本スレやその漫画関連の別スレと勘違いして、素のレスをしてしまう事もある。
　ネタバレをされたからといってそれが悪意の行動とは限りません。寛容な精神を持ちましょう。

・人多杉とか出て見れない時。
　専用ブラウザを使えば見れます。2chを見るためのソフトで、無料で使えて便利機能いっぱい。
　さらに鯖にかける負担を減らすため2ch側から推奨されてます。以下のアドレス参照。

ttp://www.monazilla.org/

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 17:34:03.03

>>1
乙mlm

**粗筋描き人形** · 2018/07/24(火) 19:03:33.14

　　第５幕
　　スーツケース

黒賀の里のものに命を狙われた勝、この危機を乗り切るべく勝は一度部屋に戻ろうとする
…だが部屋の扉の前に立ったところで、その人形の刃が勝の行く手を阻み！
そしてその木刀状の刀が、勝を階段上まで一気に跳ね飛ばしてしまう
広い平地に弾き飛ばされた勝を、三人の人形使いが取り囲む・・・

（ダメだ…このままじゃ殺されちゃう…
　ぼくが本当にお父さんに、頭を乗っ取られたのかもわからないまま……！！

　そんなのいやだ！！）

この絶望的な命の危機にありながら…勝の瞳は、決して諦めない強い意志を宿していた
・・・だが勝は黒子達に対し、観念したかのようにその上着を脱ごうとするが…？
…そして勝は黒子達の一瞬の隙を付き、瓦礫を蹴飛ばし黒子達の目くらましとする！
黒子達の包囲から逃れようとする勝だが、人形の一体が振る剣が勝に襲い掛かるが
それに対し勝は黒いシャツを顔まで被り、夜の闇に溶け込んでその距離感を失わせ人形の攻撃を回避し
さらに穴の空いた床部分の鉄骨に脱いだ上着を引っ掛けて、見事に下の階段へ舞い戻る事に成功する！

「う…上着を振り子のように使って…？
　あの状態から自分の下の服が黒いことを計算に入れて行動したか？　さすが、貞義！！」

勝のその逃げの見事な手際には、黒子もそう驚嘆の声を洩らす
勢いあまって勝の頭がドアにｺﾞｲﾝとぶつかってたけど

**粗筋描き人形** · 2018/07/24(火) 19:04:34.86

あたまにでっかいたんこぶ作りつつ、そのドアを閉めて鍵をかける
だがこの程度の扉、人形の力ですぐに破れる、と叫ぶ黒子達
勝も今は時間稼ぎで十分、その目的はマリオネットの入ったカバンに辿り着くこと！
勝の背丈ほどの巨大なカバンをよじ登り、鍵を開けようとするが・・・
・・・鍵穴に鍵を差し込んでも、そのカバンは開かれない・・・？
何度も鍵穴を回すが、一向にそのカバンは開かれる気配がなく…
そしてその扉も、今にも打ち破られそうで…もはや絶望しかける勝だが・・・

「………　そうだよね……ぼくの思いどおりになんて…いくわけないよ…
　アタマに血がのぼって…夢中でここまで来たけど……
　操り人形だって…ぼくはちょっとしか…操れないし…
　ぼくは・・・ぼくは・・・」

≪何やってるんだよ貞義サマ、カギ穴の横に両手用の穴が開いたよ
　そこに手を入れるんでしょ≫

そこに何処からか、何者かの声が聞こえてくる…？
突然聞こえるその声に勝も困惑するが、ついに黒子の一人が扉を破りその前に立つ
勝もカバンにあいた穴に気づくも、黒子も人形をつかわせまいと、そのカバンを操り人形に持ち上げさせる！
カバンを持ち上げられ、その上に乗っていた勝も転がり落ちてしまう
そしてそのまま勝の身を潰さんとするが…勝も自身の指に、いつの間にか人形の操り糸が接続されていた事に気づき

叫び声を上げながら勝はその糸を思い切り引っぱりあげ！
それと同時に、そのカバンから巨大な両腕が飛び出す！！
その光景に黒子も勝も目を丸くしてしまう　部屋のアナウンスも勝に攻撃するよう言うが
勝の両手に接続されたその糸は重く、勝の力では中々動かせない

**粗筋描き人形** · 2018/07/24(火) 19:05:22.92

≪『ゴイエレメス』は子供の体で使うんなら、思いっきり力をいれなきゃダメだ≫
「お…思いっきり…
　く　ぅ　わ　あ　あ　あ　！！」

叫び声をあげながら、勝のシャツ袖がびりびり破れるほどに思いっきり力をこめてその糸を引っ張り上げ
次の瞬間！カバンから飛び出したその腕が黒子の人形を一撃で破壊する！！

・・・そして勝の前に現れたその人形『ゴイエレメス』は
筋骨隆々の体躯をした、さながら古代ローマの装飾を施されたゴーレムのような人形であった

「私の…『衝月』を…一撃で……
　これが…貞義が自分で造り…　自分に遺した人形か！」

黒子もその人形の威力にその目を見開きながら、ここは一度退くことに
・・・と、そこにまた何者かからの声が聞こえてきた、勝もその声の主が誰なのかを問うと
その部屋を飛んでいた鳥のような何かが、勝にこう語りかけてきた

〔ジブンはあんたに造られた…　『マサル』という子供の脳に貞義様が『転送』した後、
　もしも何かのミスで自身の記憶が思い出せなくなった時は、何かと世話させるためにさ
　ジブンがずーっとあんたを見て来た結論はな、
　貞義サマ、あんたの記憶はこの子供の中でぜんぜん戻ってないよ！！〕

そう叫びながら、鳥型の何かが勝へ突っ込んでくる！？　勝も思わずおばけと叫びその目を見開くが
〔失敬な！おばけじゃない、自動人形＜オートマータ＞だ〕
その鳥おばけ…改め、鳥型のオートマータがそう言いながら勝の肩に止まった　まふ
…だが自己紹介は後回し、まだ勝を狙う黒子は残っている
まだまだ謎は多いが、まずはこの危機を乗り切ることからである…

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 19:53:06.49

ゴイエレメスは今までのマリオネットにない、シンプルで無骨なかっこよさがあるな
こういうシンプルイズベストな機体はけっこう好みだw

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 20:06:25.57

ゴイエレメスって微妙にメンドン臭い名前だな…

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 21:14:46.17

しかし貞義もいっちゃなんだが、こういう機転というか、
悪知恵が働くヤツって認識されてるんだな　そのせいでガンガン誤解が深まってそうでもあるが

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 21:35:34.17

アシハナが愛想を完全に消し去って
スペクトラムに悪に走ったような奴って感じかな貞義は

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 22:25:20.67

しかしオートマータが出てくる辺り、まじで白金も関わってそうなのが現実味を帯びてきたな
鳥おばけはどうみてもマスコット枠だけど

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 22:49:36.60

いずれサーカスに乗り込んできたオートマタにノリヒロやヴィルマが殺されて
勝が覚醒するとかってパターンじゃないだろうな・・・ocn

**マロン名無しさん** · 2018/07/24(火) 23:33:00.86

屈強な巨人の人形とそれを操る子供、そしてそれを補佐する口うるさそうな小動物
面子だけ見れば割とニチアサの王道ヒーローモノっぽいなw

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 00:03:54.82

鳴海みたく躁鬱ダウン入りして変に感情に振り回されもせず、
冷静に淡々と事態を飲み込んで対処するところみると勝のが素の能力は上っぽい

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 08:42:04.94

人形操りのシロートにやられたら黒子も立つ瀬がないが、意地を見せられるかな
正直ガンダム初出撃に立ち向かうザク程度には勝ち目は無さそうなのが悲しいとこだが

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 09:48:22.57

見るからに定型的な噛ませだからしゃあないw

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 12:13:45.39

久しぶりに出てきたから忘れてたが、そういえばこいつら、基本しろがねに一蹴される程度の実力だしな
勿論比較対象がでかすぎて、あまり参考にはならんが勝くんでもなんとかなりそうな気がしてきたw

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 13:15:41.15

えー、何気に自動人形って言ってるけど、「ロボット」じゃないの？
だとすると貞義＝錬金術師or自動人形？
後はしろがねを受け継いだ一番濃い人格が鳴海なら一番濃い知識が貞義？
だめだ、分からんが、とりあえず貞義がヤベぇ奴だと言うことは分かった

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 14:03:22.20

勝の若干のアスペっぽさは遺伝だったのか…

**粗筋描き人形** · 2018/07/25(水) 17:03:15.01

勝が使った懸糸傀儡にやられた黒子の一人が、一旦撤退し階段前まで戻る
勝・・・貞義に懸糸傀儡を使わせてしまったことを詫び、苦悶の表情が浮かぶ黒子の一人だが
だが戦えることを示してしまったことで、逆に勝の脳に貞義が『ダウンロード』されたことが証明された、とする黒子の仲間達
そして仲間の人形を部屋に向かわせ、再度貞義を仕留めんとする

・・・部屋の勝は、自らが操った巨大なゴーレム風の人形を前に
ただただ目を丸くするばかりであった…

　　第６幕
　　２体目と３体目

「ぼくは……夢を見てるの…か…な…
　今、ぼくはこんな大きな人形を………　操ってる…し…」
〔ダメダメ、貞義サマ、そんな動かし方じゃゴイエレメスは５分ももたないっスよ！〕
「ヘンなトリがしゃべってる…；」

勝の言葉にそのトリ型のオートマータもトリじゃないと反論
やたらなれなれしい、勝の肩にのるそれは伝説の怪獣グリュポンをモデルとして
勝…改め、貞義サマが自分を造ったそうだが・・・

「グリュポンくん…か、お…おもしろい名前だね…」
〔かーっ、ぜんぜんっ忘れてやんの、貞義サマ！〕
「だから、ぼくは貞義じゃないよ…」

少し困った顔でそう呟く勝ではあったものの…
そこへ再び、勝を狙う黒子が鎧武者の人形『尖夕』と共に襲い掛かる！
グリュポンくんも話は後、としてまずは『ゴイエレメス』の必殺技を教えると言う
黒子の操る尖夕の十文字槍の連激が襲い掛かるが、ゴイエレメスの強靭な装甲はその連撃にびくともしない
勝もその攻撃に慌てふためくが、グリュポンくんもこのくらいでは壊れないとしつつ
人差し指で『Ｅ』の字を描くよう指示を出し、勝も空に『Ｅ』を描くと
ゴイエレメスの腕、その肘にあったブースターが点火する！

**粗筋描き人形** · 2018/07/25(水) 17:04:10.15

グリュポンくんの指示の元、そのブースターの出力を更に上げ、肘から激しい炎が吹き出す
…黒子も苦悶の表情を浮かべながらも、やぶれかぶれで尖夕を突撃させようとし
勝も叫び声を上げながら、ゴイエレメスの強力な攻撃を放とうとするが
勝も思い切りその腕とともに糸を引っぱろうとするが、その瞬間操り糸がバツンと千切れてしまう！
そして放たれたゴイエレメスの大腕の一撃は、糸が切れたことで狙いがそれ、地面を削り取っていくが
それでもなお、その凄まじい威力は黒子と尖夕を容易く部屋から吹き飛ばしてしまう！！

どうにか黒子も無事ですんだが、その破壊力に黒子も息を呑む・・・が
・・・ゴイエレメスが腕を突き出したままで、動かないのに気づく　どうやらもう動かないようだ

勝の方はグリュポンくんが勝の耳ひっぱって、次の人形の元へ行くよう言われていた
『ゴイエレメス』はあれ以上操るのは、子供の身体では無理だとして、また別の人形が必要であった
黒子のほうもまだ残りの人形があるはず、と警戒しつつ
更なる１体『裂空』を出し部屋に乗り込む３人目の黒子　

部屋には勝の姿と、傍らにはゴイエレメスの入っていた壊れたケースと、開かれた一つのケースがあった
対峙する黒子も人形を出してみろ、と鋭く勝を睨むが・・・
・・・黒子の頭上には、すでに骸骨頭の海賊船長のごとき風貌の人形があった…！！
そしてその海賊船長『キャプテン・ネモ』の両手のサーベルが裂空に襲い掛かる！

〔どうだよ貞義サマ、この『キャプテン・ネモ』は、力がいらないでしょ！！〕
「うん…でも、フワフワしてやりづらいよ…」

それでなくとも勝は人形操りは素人、マトモに正面からぶつかっては押し負けてしまう
〔なら、右中指、円を描きつつ引き、左手の平を上に、腰まで引き込んで！〕
やたらややこしいグリュポンくんの指示に勝も思わずすっとんきょうな声を出しながらもそれに従い
その操作で、キャプテン・ネモの背中から、折りたたまれた４つの刃が現れ！
それとサーベルをあわせた６つの刃が、一気に裂空をなますぎりにしてみせる！！

**粗筋描き人形** · 2018/07/25(水) 17:04:36.54

手持ちの人形を全てやられた黒子達、やむなくここは一旦退く事にするが
それを勝が追いかけようとする、彼らが言う貞義…勝の父の事に関して聞きたいコトがある、とするが
部屋を出て階段を上った勝が目にしたのは、黒子達が構えるロケットランチャー！！
そしてそのロケットランチャーが勝もろともその部屋を破壊しようと発射されるが

「やった！」「い……いや、見ろ！！」

黒子達が指し示すのは、爆炎の中から現れる、空飛ぶカボチャ頭の死神と
その背に乗って黒子達を追わんとする勝であった…！

〔操り　しくじらないでくださいよ、貞義サマ！〕
「もう！ぼくはマサルっていうんだよ！」

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 17:24:30.14

ＳＫ建設関係者は「ラオスの建設現場に通常の３倍を超える集中豪雨があり補助ダム５カ所のうち中１カ所で水が氾濫し事故が発生したものと推定している。
すでに下流地域の村で豪雨による浸水被害があったが、ダム事故により被害が加重されたと理解している」と話した。
また「専門家らが現地調査に着手しただけに近く事故原因が明らかになるだろう」と付け加えた。
駐ラオス韓国大使館は「現在まで韓国僑民や駐在員、施工者関係者の被害は確認されていない」と話した。

業界では「もしダムが決壊して今回の事故が発生した場合、建設工事を引き受けた企業は金銭的側面だけでなく信頼度でも相当な打撃を受けることになるだろう」と予想する。

http://japanese.join...loc=jp|main|top_news

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 18:37:18.86

こいつら実はメガテンの仲魔じゃね？
っていわれても通じる面子なきがするな、この人形たちw

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 19:09:20.30

勝コト貞義とネモのコンビは和気あいあいとしてるけど
サーカスの面々と再会したらリスパダルに揉めそうだな

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 19:30:46.14

＞〔なら、右中指、円を描きつつ引きｒｙ

ｺﾚ実際にやろうとすると一発では多分ムリだわ、左手のひらあたりでもうごっちゃになる

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 19:52:18.07

グリュポン君の元ネタはグリフォンだろうけど
なんかイメージと違ってパーソナリティーなギミック搭載してんなｗ

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 20:41:02.72

まだジャックランタンは見せ場ないからわからんけど
正直キャプテンネモはいまいち地味な印象で、こいつがメイン機体になるのはちょっち考えにくそう
まだゴイエレメスのほうが小柄な勝君との対比で絵的に映えるわ

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 21:02:00.29

キャプテンネモは渋さからするとドナリン爺に似合いそう
イメージ的にも投影性同一しやすいし

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 21:35:20.36

それだとふわふわして踏ん張りが効かない操作性が微妙にがんこじじいの足を引っぱりそうだ
…そういえばパトレイバーでもあったな、操作性というか乗り心地が良すぎて逆にやりにくい、見たいなの

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 22:01:03.58

勝って今の時点で既にしろがね犬程度は超えた戦闘能力ありそう
ワン君程度ならおそらくワンパン・・・ocn

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 22:23:08.26

なんか面白くなってきた
というかこの流れだと勝＝貞義は誤解っぽいな
よく考えてみたら藤田といえど流石に勝＝貞義は業が深過ぎるし
半端に記憶だけ移っているとかいう展開かもしれん
勝＝貞義だとそれはそれで面白いんだが
こうやるせなさすぎる意味で

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 22:39:16.64

ここに来てマスコット投入か
クソ重たい胃が痛くなる話になるかと思ったが、耐えられそうだ

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 22:56:38.09

>>32
ワンパン（ゴイエレメスの一撃

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 22:58:08.41

貞義コト勝は分裂症みたいに躁鬱の人格が入れ代わり立ち代わりするようになると
戦略の幅が出て面白そう

**マロン名無しさん** · 2018/07/25(水) 23:54:45.92

黒賀の人形使い　VS　しろがね－Ｏ

のかませ頂上決戦がいつか来る事に期待（何）

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 00:37:07.56

>>34
まぁ広汎性にみて勝自体がマスコット枠みたいなもんだったし

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 07:35:29.90

ジャックランタンがでるんなら
本物の貞義（いるのなら）が使うのはジャックフロストになるんかなｗ

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 07:44:15.50

今までがハーレムなハーパライフを満喫してた分
勝には禊として貞義の呪いと向き合う時が来たかのよう

**粗筋描き人形** · 2018/07/26(木) 17:29:43.51

　第７幕
　　過去が、動き始める。

勝の使う人形、その性能に黒子の人形たちは残らずやられてしまい
せめてあの部屋だけでも潰さんと、黒子達はロケットランチャーを取り出した
勝もグリポンくんに早く逃げないと、とうろたえてしまうが
そのために早く残りの一つのカバンを開けるようグリポン君が言う
勝も従い、そのカバンを開けると…中から現れたのは、カボチャ頭の勝より大きめ程度の背丈の人形
そのカボチャ頭の背中にのりながら、操り糸を指につけると・・・

≪イヒヒヒヒ　イヒヒヒヒ≫　なんかカボチャ頭から不気味な笑い声が聞こえてきた
「な、なんの音？」
〔動くんだよ、これが！『ジャック・オー・ランターン』が！〕

そしてそのカボチャ頭『ジャック・オー・ランターン』がムクムクと置き始め
先端に鎌の刃が付いたほうきがジェットエンジンの如く急回転　グリポン君の指示で右手を上にあげると
笑い声と共に、ジャック・オー・ランターンが急加速で飛び上がる！！
そして黒子のロケット弾が部屋に向けて発射されるが、
勝を乗せたジャック・オー・ランターンは、ロケット弾を横に掠めて見事部屋から脱出！！

まんまと逃げられてしまい、黒子達も一度体勢を立て直すしかない、と乗ってきたトラックに戻り
これでこっちも逃げられる、とするグリポン君だが…勝は逃げない、と返す

「ぼくはあの人達に尋ねたいんだ、父さんが何者だったのか…
　父さんがこんなふうに狙われるような、何をあの人達にしたのかって！！」

・・・のだがうまく人形を操れない勝は、まるで見当違いの上空にすっ飛んでしまう
≪ｲﾋﾋﾋﾋ≫　＼この人形もうるさーい！／

そんな勝を尻目に、黒子達もここは黒賀の里に戻る事を決めるのであった

**粗筋描き人形** · 2018/07/26(木) 17:30:51.08

・・・僅かに霧が立ち込める農村、その奥に大きな屋敷があり…
恐らくその屋敷のほうでは、三人の男がドカドカと廊下にけたたましい音を鳴らしながら急ぎ足で歩く

「お目覚めになった！？　それは本当なのだな」
「ああ、実に９ヶ月ぶりだ」
そしてその三人が一つの部屋に入り、その部屋にいた長にあの方の容態を問うと
長と呼ばれた老人も安心せい、と返し・・・

「細胞組織の増殖も安定―――　才賀正二様は　生きておられる」

・・・その部屋の奥にある、巨大な水槽のような物の中で、何かの培養液に浸されるその人物…勝の祖父、才賀正二
彼の身体は上半身のみを残し、その身もアバラ骨がむき出し、両腕もボロボロの状態でありながら、どうにか生き長らえている、という…
長の言葉に三人もどうにか安堵し、若いリーゼントは涙まであふれ出させる

「良かった……今年の２月、……あの憎き才賀貞義を倒そうとした高速道路での戦いから今日まで……」
「もう目が覚めないのかと……思うておりましたぞ………」

・・・水槽の中でどうにか命のある、白銀の眼をした老人、才賀正二も
どうにか黒賀の者達に声をかける　なんでも正二は彼らに話がある、とのことだ
…正二の懸念は、社会的には自身の息子だった、貞義の安否であった　
その言葉に、長が軽井沢の才賀屋敷跡地にて『才賀　勝』が現れたとの報告をする

「……現在黒賀の人形使い三人の手練をやっておるところですが…
　才賀勝が普通の子供であれば、もとよりあの屋敷を訪れる理由がありません……
　……ということはあの子供は……」
≪なんと…いうことだ……　あ奴はあの戦いを生き永らえたのか……
　生き残ってついに…ついに…あのかわいそうな勝の脳に、
　自分の心を『転送』＜ダウンロード＞してなり変わってしまったのか……
　私は…このような姿になっているというのに……≫

**粗筋描き人形** · 2018/07/26(木) 17:31:43.06

そう呟き、項垂れる正二…配下の叔父さん達も部下達は豪傑、必ず貞義を倒せるだろう、とするが…
・・・正二はどこか悲痛な表情をうかべ、運命に翻弄させてしまった不憫な勝に詫びる…
そして正二は長に、その勝…貞義をここに連れてきて欲しい、とする
部下達もそれは危険だし、子供の姿でも黒賀村に災厄をもたらした凶悪な存在
止めようとするも、自身も承知の上と、正二の意志は硬い…
正二は貞義に対して、どうしても尋ねたいことがある、とのことだが…

場面はその場から撤退しようとする黒賀の者達と
それを追う、勝を乗せたジャック・オー・ランターンに移る
黒賀の者達も勝の追跡を振り切ることができず…黒子達もなぜ追いかけてくる！？と困惑
これではみすみす本拠地、黒賀村まで案内させてしまう　いったん道を変えようとするが
だが後部座席の黒子から、正二直々の命で貞義を連れてくるように、との本部からの命令が告げられる
危険だが正二様のお考え、仕方ないとして黒子達もそれに従おうとする

勝のほうも、どうにかおっかなびっくりながらなんとか人形操りをやれている様子
グリポン君もそんな震える手でどうにか動かす勝の姿に呆れ顔
・・・なんだかだんだんグリポン君も目の前の少年が貞義サマじゃないような気がしてきたけど
まだ勝の頭の中で貞義サマが目覚めていないだけかもしれない、ともう少し同行してくれるようだ

…すると追跡するトラックのほうで何か動きがあった
後ろの幌が開かれ、こちらに向けられる何か　グリポン君が気をつけて、と叫ぶと同時に！
そこから放たれたネットが空飛ぶ勝を捕らえてしまう！！

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 18:39:56.68

韓国で医療大麻がアジア初解禁になる模様　アジアで最もリードする国へ
http://hayabusa9.5ch...cgi/news/1532386655/

韓国における医療滞在ビザ
http://japanese.visi...rt08/support08_2.jsp

日本でもいち早く販売されている医療大麻オイル(治療を受ける前のお試し番のようなもの)
https://plaza.rakute.../diary/201806090001/

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 19:24:08.63

正二おじいちゃんが今回のキーパーソンっぽいな
というかおじいちゃんもしろがねなんか

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 19:48:07.58

このマンガはｼﾞｼﾞﾊﾞﾊﾞがカッコいいコトに定評があるけども
このクリーチャーじみた正二もエビリファイした活躍をしてくれるのかな

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 20:12:56.24

才賀屋敷でのバトルからいろいろあったと思ったが
作中時間だとまだ９ヶ月程度なんだな、こうしてはっきり数字に出されるとあまり経ってない印象

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 20:31:58.43

一回一回のバトルが長いマンガだとそういう違和感発生しがちだよな
作中の時間に投影性同一して読んでると起こりがち

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 23:02:31.71

ジャックランタンの上に乗って操縦するのは、知識なしのぶっつけ本番でバイクに乗るくらい大変そうだ
ヘタしたら墜落死と隣りあわせだろうに勝くんもよーやる

**マロン名無しさん** · 2018/07/26(木) 23:53:26.83

広汎性な適応力だけみてもナルミの比じゃない勝

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 07:09:21.04

なんかこのスレ定期的にナルミにケチつけたい人いない？

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 07:25:40.18

普通に読んでたら勝のがメラっと鼻につく場面多いと思うがなぁ
鳴海はメンヘラっぽいけどそこまで不快感はない

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 07:51:14.93

ナルミはメンヘラなんでなくただ救う相手に感情移入し過ぎてるだけだろ

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 08:05:02.56

似たような不幸体質のガッツとは存外双極性でキャラ被りしない不思議

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 11:18:06.89

そーいやせっかくでてきたゴーレムと船長二体、もう出番おしまいなんか？
藤田センセイ割とマリオネットに関しては容赦なく潰すけど、さすがにちょっと勿体無い

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 12:12:00.04

だってあいつら描くのメンドンなんだもの…

**粗筋描き人形** · 2018/07/27(金) 17:40:14.11

…それは、幼い頃の勝が大好きだったおじいちゃん、正二と過ごしていたときの記憶…
勝と正二は凧揚げを楽しみ、共に笑顔を浮かべていた
正二は勝が才賀家の本当の子供じゃないことなんて気にせず、あの凧みたいに飛び上がれ、と笑顔で語る
と、なんだか勝が何か言いたそうだけどはずかしげにもじもじ
そんな勝に正二も、勝の身体を軽々と肩車してあげる
これには勝も喜びの声をあげ、二人は束の間の団欒を楽しみ・・・

・・・それからしばらくして、正二は亡くなり、その葬儀が行われていた
葬儀に参列した人たちからは、なんでも正二は趣味の山歩きで遭難してしまったらしい
探索の甲斐なく、正二の遺体は見付からなかったそうだが

「これで才賀グループの次の社長は長男の貞義サンが継ぐことになるな」
「ホラあの子、貞義サンが愛人に産ませた……」
「ああ、勝っていうんだ……いいよな、オヤジが社長になったら二号の子でも、社長のムスコだもんな……」

そんな中、勝はただ正二の遺影の前に立ち尽くすしかなく・・・
そして勝はその部屋から外に出て行き、大好きだったおじいちゃんの死に涙を流すのだった・・・

　　第８幕
　　黒賀村　長の屋敷

・・・そこで、気を失っていた勝が目を覚ました
どうやら勝とグリポン君は黒賀村の長屋敷、その牢屋に捕らえられてしまったようだ
何でそんな所に…なんて疑問を洩らす勝にグリポン君が状況を説明しようとするが

・
・
・
「うわうわトッ、トリが！トリがしゃべってる～～～」
今さら気づいた　びっくりした勝君が思いっきりのけぞり牢の柱にどたまぶつけた

**粗筋描き人形** · 2018/07/27(金) 17:40:32.20

今までさんざんしゃべってたわ、とグリポン君もツッコみつつ
どうにも軽井沢の部屋で会ってから話がかみ合わない勝に文句が出ちゃう
…勝自身、自分がグリポン君を造ったと言う父、貞義の記憶は無いのだが
グリポン君も今に思い出す、と勝の頭にぽふ、とのっかり

〔きっとこの小さくて軽そーな頭の中には、転送された貞義サマの膨大な記憶が眠っているのさ！！
　そして、それはきっと何かのきっかけでばっちり目を覚ますのさ！
　そして、それまでの知識のサポートしたり、記憶の復活を手伝ったりせよと
　貞義サマその本人から命ぜられたのが、このグリュポンなのさ！〕
「じゃあさ、グリポンくんはそのためにぼくに何をしてくれるのさ」
〔ボケナスだなァ、そんなの決まってるだろ！！
　……何するんだろ？〕　そんなグリポン君に勝もずっこけ

そもそもジブンはあの地下室の用途や使い方を教えるのがお仕事だったのに
もうその地下室も爆発で吹き飛んでしまっているし、これじゃジブンのいる意味がない、と頭抱え
グリポン君もいつまでこんなバカガキの中で貞義サマは眠っておられるのかぶーたれちゃうが

「……グリポンよバカガキとはなんだ」〔へ？〕
「われはサダヨシ　今、おもいだしたぞ、グリポム！！
　ふは、ふは、　ふはははははははは！！」

そう叫び威圧感たっぷりにそう叫ぶ勝に、グリポン君も思わず目がハートになっちゃう
敬愛する貞義サマの復活に、ぺこぺこ頭撫でてあしにちゅっちゅキスするグリポン君だけど
もちろん勝はその貞義サマのフリしてただけでした　べーっと舌出す勝にグリポン君もショック

・・・そこに、勝のいる牢屋に黒賀の里の人たちが姿を見せる
彼らは勝に聞きたいことがある方が待っている、と牢屋を出るよう言うが
…勝も自分を殺そうとした人たちの言いなりになんかならない、とその男たちを睨みながら

**粗筋描き人形** · 2018/07/27(金) 17:40:59.08

「聞きたいコトがあったのはぼくの方だ　父さん…貞義はいったい何を…したのさ？
　おじさん達、黒賀村のヒトが恨みを持つどんなコトをしたの！？」
悲痛な表情を浮かべてそう訴える勝だが、その身を黒賀の男の一人が思い切りその胸倉を掴んで壁に叩きつける！！
血走った眼の激昂した形相を浮かべる黒賀の男、衝月…彼がその胸倉を掴みながら、貞義の行った凶行を語る

「おまえは三年前のあの日、黒賀村に病気をばらまいたのだ！！　ゾナハ病をなァ！！」

…勝は、その病気の名を知っていた　
かつて自分を守ってくれたお兄ちゃんがかかっていた、とてもつらそうなその病気・・・
そして黒賀の男達は勝の手を引っぱり、彼らがいう『あの方』の元へ連れて行く
黒賀村の創設者にして、貞義がゾナハ病をもたらした時、その身を挺して彼らを救った指導者
その名は　才賀グループ先々代社長、才賀正二…！

・・・そして勝は屋敷の大広間にて、亡くなったはずの正二と再会し
喜びの涙と共に、大好きだったおじいちゃんの下へ駆け寄ろうとするが…それを正二の怒りの声が止める
勝の…いや、その中の貞義の一挙一動が、勝に似ていれば似ているほど、正二も怒りがこみ上げてくる…
勝自身が、いくら自分が勝だと言っても、正二は聞く耳を持たず・・・
…そして正二は勝に向けて、二つの問いを投げかける

≪1番目、柔らかい石は見つかったのか、貞義？≫
「…や…柔らかい石って…何？…　ぼくは…知らないよ…」
≪ふふ…そう言うだろうと思った…
　だがな…『柔らかい石』こそは、お前がずっと探してきたものではないか……
　自分の記憶と心を他人の脳に『転送』＜ダウンロード＞する方法を完成させ、
　人から人へ、永遠に生き続けられる身となったおまえでも―――
『柔らかい石』は死ぬほど欲しかったのだろう？≫

**粗筋描き人形** · 2018/07/27(金) 17:41:58.22

すると正二の部下達が、勝の身を無理やり羽交い絞めにする！
勝を押さえつけながら、その柔らかい石のありかは正二自身が教えてやろう、とする
自分の体験と共に無理矢理にでも…　その言葉にどういうイミか勝も眼を丸くするが

≪思えば、おまえをただ殺そうとしたのは間違いだった
　おまえは自分のした事を知ってから殺されるべきなのだ
　自分が何を破壊し、そして、何を見抜けなかったのかを知り、
　自分の迂闊さに苦しみもだえてから死んでゆくべきなのだ
　そしてその瞬間にこそ私は、二番目の質問をしよう　

『貞義、おまえは今、どういう気持ちだ？』……と≫

そうして勝を押さえつけながら、そこに何か小瓶に入った液体が勝の前に有る…
その子瓶に入っているのは正二自身の血、その血は人の記憶を溶かし、保持する『しろがね』の血、『生命の水』であった
しろがねから話にはきいていたが…、しかしその呟きがかえって誤解を更に深めてしまう
そして黒賀の男達は勝の身体を押さえつけながら
その正二の血を、勝の口に無理矢理ねじ込んでしまう…！

≪貞義、おまえはわたしの血を飲むのだ！！　そして私の体験をかみしめるがいい！
　そして、わたしの記憶の旅から戻ったおまえに、私は尋ねるのだ
『貞義、どういう気持ちだ？』と！！≫

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 18:02:55.17

韓国で医療大麻がアジア初解禁になる模様　アジアで最もリードする国へ
http://hayabusa9.5ch...cgi/news/1532386655/

韓国における医療滞在ビザ
http://japanese.visi...rt08/support08_2.jsp

日本でもいち早く販売されている医療大麻オイル(治療を受ける前のお試し番のようなもの)
https://plaza.rakute.../diary/201806090001/

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 19:30:24.71

・・・え？柔らかい石って勝の中じゃねーの？
ここに至るまでは完全にそんな前フリだったと思っていたが

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 19:47:06.65

勝って毎回いつも頭ぶつけまくるけど脳細胞エビリファイしてねぇか・・・

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 20:01:32.37

いわれて見れば１エピソードで大抵２,３回は頭ぶつけてるな
そろそろ石頭になりそう

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 20:24:03.96

カボチャ頭と揶揄されるくらいだからもうほぼ奇形児になりつつrya)n

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 20:36:30.17

オートマータと関わりがあったり、ゾナハ病をばらまけるという点でも
白金＝貞義＝勝、かはまだわからんが間違いなく白金は深い関わりがありそうだ

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 20:57:02.60

ナルミと再会した辺りからフェイスレスとのパーソナリティな繋がりが語られそうだな。

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 21:38:25.96

しかしおじいちゃんもしろがねだった訳だが
正二が貞義にああも敵意を向けるのって、もちろん貞義のやらかした悪事もあるんだろうけど

才賀貞義って人物は、実はオートマータなんじゃないか？ともふと思った
それで稼動してからの自分の記憶を人間に移し変えることで
オートマータの目的のひとつ、人間になる、を果たそうとしているんじゃないかなーと

**マロン名無しさん** · 2018/07/27(金) 22:42:07.45

オートマータとしろがねのハーフというライタイハンばりに闇の深い存在が出てくるかも

**粗筋描き人形** · 2018/07/28(土) 17:20:46.61

冒頭、勝は黒賀の里の男たちに押さえつけられながら、
正二の血を無理矢理に飲ませようとする　その血は正二自身の血でつくった『生命の水』
即ちその血には正二自身の記憶が溶けているのだ…！

　　第９幕
　　才賀正二の記憶へ

　ぼくはおじいちゃんの　記憶が溶けた　『生命の水』を飲まされた
　おじいちゃんは思ってるから……　ぼくがお父さんの貞義に頭を乗っ取られたと…

　ここは黒賀村、人形使いの村
　ぼくに何が見えたか…？　それは、才賀正二―――おじいちゃんの記憶の旅
　大きな謎が明かされてゆく　長い旅だった―――

勝の独白と共に、正二の血を飲んだ勝は倒れて白目を向き・・・
そして、勝の頭に誰か別の少年…その記憶が入り込んでくる…！！

・・・
勝の頭にその髷を結った少年が入り込むと共に、その少年の目が見開かれる
その少年が、空を見ながら野原で寝転がり、木陰でぼやくところから…その、長い長い旅が始まる
そこへ、正二郎と呼びかける二人の少年がこちらに近づいてきた
その場所は正二郎のお気に入りの場所、…その丘から彼らの住まう長崎が一望できた

で、二人にどうしたのか正二郎が聞くが…
なんでも二人は道場で何か事件を起こした正二のことが気がかりだったそうで
次男坊の正二郎に嫌味を言う道場の仲間をちょっとどつき回したら、思いっきり泣かれて先生にこっぴどく叱られたそうな
そんな事を思い出して、正二郎も苛立ち気味に雑草を木でばっさばっさ
それはそれとして、二人も本題に入る

**粗筋描き人形** · 2018/07/28(土) 17:21:17.91

「で、なんじゃ」
「乙名頭取の息子のおまえ、紅毛人の町内診療に立ち会わんでよかとか？
　ほら、出島で阿蘭陀（オランダ）人で、名人ちいわれちょるお医者様がおったろ
　そん人が、今日から特別に町の方に診療所作って、そこで病人ば看るんじゃと」

（＊乙名頭取：長崎７９町に１名ずつ置かれた責任者が乙名であり、
　その中からさらに選ばれた４名が乙名頭取として中崎の町制全部を管理する）

で、そのオランダ人とやらの診療所作成に、正二郎の父も役人と共に立ち会うそうな
だから正二郎にも声がかかるであろうとする友人二人だが、自分はまだ元服もしていない１０歳の小僧
立会いなんぞに呼ばれるはずもない、とどこかふてくされたように洩らす正二郎だが…
そもそも友達の少年二人がそのオランダ人を見たいんで、正二郎につき合わせたいだけのようです
で、二人も嫌がる正二郎の首根っこ掴んで無理矢理連れてくのであった

場面はその診療所前に移り、その前の通りにはすでに人だかりが出来ていた
その名医の到来に町の人たちも喜びの声が溢れていたが、そこに辿り着いた正二郎はなんだか難しい顔
・・・丁度その診療所にて、一人の白髪の老人が、丁度子供を見終わったようで
その老人の見事な技に、武家たちも感服しましたと歓声を上げるが
…そんな光景を、正二郎はどこか覚めた目で睨んでいた…

と、そろそろ先生も出島に戻るので道を空けるよう観客に言うのは、正二郎の父親であった
するとその父が息子、正二郎にぶつかるが…ぶつかった自身の息子を忌々しげに睨み付ける、が…
その医者の先生は、正二郎の前に座り込んで問う

「私はジャコブ・インと言う　君の名前は？」
穏やかな表情でそう問いかける白髪の老人、ジャコブだが…
父が答えるよう促しても、正二郎は答えず…

　こん人は…お医者で名人で…　みんなからありがたられて…
　みんなから尊敬されて、こぎゃん異国の地でも立派に生きちょる…
　そンにくらべて…わしは…

**粗筋描き人形** · 2018/07/28(土) 17:21:40.82

…正二郎はその唇を噛みながら、そんな嫉妬の感情が胸に渦巻き…
そして正二郎はどこか悲痛な表情を浮かべて
「先生はよかねぇ」ジャコブに向けてそう言って、正二郎はそこから逃げ出そうとするが
勢いあまって転んでしまい、ジャコブの器材や薬をまるごと倒してしまう！？
周りの武家たちもそれを前に、この始末は腹を切った程度では済まされないと叫びながら
二人をひっとらえようとするが…　そこにジャコブが前に出る

「道具、薬は人にあらじ
　人を救う医者の持ち物がこわされたと言って、人を害してなんとします
　お役人様、皆様、今のことはささいなことです
　日本の掟であろうとも、この子供と親に何か責任を問うようなことがあれば、
　私の首をまず、お持ちください」

そう告げてジャコブは、自らの首筋に自身のメスを当てる…！
だが武家たちも、ジャコブの名はすでに江戸まで届いている　ここで死なれたら自分たちの面目が立たないとして
やむなくこの件は不問とする奉行所の面々であった

正二郎もジャコブに謝るがもういいとして、ジャコブは出島に戻る道中、話し相手になってほしいと言う
…道すがら、ジャコブは先ほどの正二郎の「よかね」との言葉の真意を問う
正二郎も謝罪しつつ…その問いに自身のことを話し始める

「……わしは……地役人とはいえ、名字帯刀を許される乙名頭取の息子として生まれたとです…
　ジャコブ様は御存じないかもしらんけんど、日本は、家を継ぐ者は長男と決まっちょります
　わしは次男じゃけん　エラくもなれず嫁もとれん…
　かといって、わしはなんの才覚もなかけん、商いやほかンこつで名ば上げることもできんとです
　いつも父親に言われちょるのは、『おまえは役立たずじゃけ、何もせんちゃよか』
　そンで先生は、みんなにありがたられて……尊敬されて……　……じゃけん……」

**粗筋描き人形** · 2018/07/28(土) 17:22:15.45

「いいな…か………　私は…こんな人生など望んではなかったのだがね…」
正二郎の言葉に、ジャコブはどこか空を見上げてそう呟く…
そして正二郎だけには教えてやろう、と屈んで正二郎の身をマントで隠しつつ…
・・・ジャコブの眼、瞳の部分がその指で取れてしまう！？　
これには正二郎もおったまげるが、どうやら色硝子をコンタクトレンズのように使ってたようだ

「私は、本当に君が見ているような者ではないのだよ
　さ、着いた　また明日会おう、正二郎」
そしてジャコブは出島への橋を渡りながら、正二郎にこう告げた

「私の本当の名前は、白銀＜パイイン＞だ」

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 17:31:52.03

まさかの白銀！！
ここで接点あるとは！

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 17:52:53.25

正二郎が「しろがね」の名付け親になるのだけは容易に予想できる
日本で付けられた名前だと言ってたしな

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 17:53:59.67

決壊したセピアンセナムノイダムは韓国大手財閥ＳＫグループのＳＫ建設と韓国西部発電、タイ政府
系の発電大手ラチャブリ電力、ラオスの国営企業が合弁で建設していた。筆頭株主は26％を出資する
ＳＫ建設。2013年に着工し、19年の稼働を目指して建設を進めていた。
　被害の全容はなお不明だが、ダムの決壊で周辺の村落が水没。少なくとも27人が死亡、３千人以上が
家を失ったことが確認されている。
https://www.nikkei.c...3526027072018FFE000/

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 19:40:54.71

サーカス編最終編だし、こっちも真夜中のサーカス決戦並みに長丁場になりそうだな
なにせおじいちゃんの子供時代から始めるあたりそうとう長い昔話になりそうだ

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 19:57:58.64

まぁぽっと出キャラの冗長な過去編だから盛り上がり的にはダウン入る編に移動するのは否めないな

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 20:13:58.06

勝のルーツにいたるであろう過去編ルートに入ったから多少は仕方ないにしても
正直仲町サーカスの皆さんまとめてぽいっちょしたのはちと不満だわ

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 20:52:54.66

リーゼの掘り下げ回がまだ不十分なのに
なんか既に勝とワンセックスした関係みたいに落ち着いちゃってんのが引っかかる

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 21:08:59.97

>>79
おっかけてくるだろ
仲町だぞ

**マロン名無しさん** · 2018/07/28(土) 21:12:46.75

ジャコブってなんかスティーブのコンパチっぽいけどこの世界の医者の定型パターンか？

**マロン名無しさん** · 2018/07/29(日) 10:43:56.11

大人達の皆さんが追いかけて来るなら、カギを握ってるのはギイだろうな
間接的にも勝をここに差し向けた張本人だし、ギイの思惑も気になるポイントだわ

**マロン名無しさん** · 2018/07/29(日) 11:43:42.47

正二郎と既にコンタクト取っててスペクトラムな取引してそうだわギイ

**マロン名無しさん** · 2018/07/29(日) 12:02:00.61

からくり、はまだしもサーカスが完全にどっかいった件
江戸時代のサーカスにあたるのって何になるんだろう、歌舞伎はまた違うだろうし

**マロン名無しさん** · 2018/07/29(日) 12:27:24.44

まぁ病身舞みたいなブラックユーモアの場であったことは確か

**粗筋書き人形** · 2018/07/29(日) 19:31:53.24

ちょっと今日は帰省の出先から
申し訳ないけど帰れるのが日が変わりそうな境目になりそうなので
今回の投下はちょっと無理そうです、申し訳ない

**マロン名無しさん** · 2018/07/29(日) 19:53:32.98

りゃんたるこっちゃ
今日は無しかいな

**粗筋描き人形** · 2018/07/30(月) 17:40:59.63

冒頭、場面は正二郎の過去から一度現代に戻り
正二は黒賀の者達に一度下がるよう命ずる　
だが勝をそのままにしておくのは危険だとするが、正二も今の勝は何も出来ないと返す
今勝は、正二の血を飲まされ、その記憶に溶けた自身の記憶を急速に辿っているのだ
おそらくその始まりは、江戸時代後期、長崎での自分の記憶であろう

「例の…一八一六年のですか…」
≪ああ…まだ私の名は正二郎…　十歳だった…≫

　　第１０幕
　　白銀＜パイイン＞と正二郎

…白目を向いて倒れていた勝も、まさに正二の記憶を体験し
１８０年以上昔の長崎で暮らしていた、正二の経験を追っていた…

今から１８０年前、文化１３年　日本がまだ鎖国をしていた時代のこと
当時、貿易が許されていたのは中国とオランダのみで
その商品の取引もここ、長崎の出島でだけ取り引きされていたそうだ
また、交易に来た外人たちや、日本人も商人以外は出入りをきびしく制限されていた
そんな中、正二郎はオランダから来た医者だと言う、ジャコブ・インと出会う
ジャコブは以前の騒動から、なぜか正二郎を気に入ったようで…いまではジャコブのかばん持ちを許されるようになった

道すがら、正二郎はジャコブから識字、アルファベットを教わっていた
正二郎は中々覚えが達者なようで…しかしそんな正二郎とジャコブがべったりなのを
奉行所の人たちは快く思っていなさそうで…（二人の後ろでお武家集団ひそひそ

ジャコブも彼らの気持ちは解るのだが、自分としても正二郎と話すのはいい息抜き、と笑みを浮かべて見せた
と、今日も診療所前まで辿り着いた二人　診療所前はすでに長蛇の列ができていた

「あーあ、もう着いてしもた　わしも、先生にもっといろいろ教えてもらいとかとですよ……」
「…そうか、なら正二郎
　昼九つ（＊１２時）…と言ったか、診療所の裏口からこっそり入って来なさい」

**粗筋描き人形** · 2018/07/30(月) 17:41:39.04

その言葉に、正二郎も笑顔を浮かべて必ず参ると約束するのであった

それからしばらくして、昼を告げる鐘が町に響くころ
正二郎は裏からこっそり診療所内に入ってきた
なんでも昼はしばらく休憩するので一度診療所を閉めており、室内に人影は無い様子
監視役も隣の家なので安心するよう二階から声をかけるジャコブ、正二郎も階段を上がり
そこで正二郎がみた者は、自身が今までに見たこともない、外国の様々な品々であった

「正二郎、しっかり見よ　これが世界だ」
その部屋には地球儀やコンパス、時計やランプなど当時の日本では貴重な品々が飾られていた
そんな見たこともない品々に、正二郎も驚きに目を丸くしていた

　それは、ぼく―正二郎が生まれて始めて見るものばかりだった
　先生は、ぼく―正二郎に易しい言葉で、聞いたこともない新しいことを、ゆっくりと教え始めた
　新たなる毎日が、正二郎の前で幕を開けたんだ

それから正二郎は、毎日昼になると家を抜け出してはジャコブの診療所を訪れた
…当時はそれだけでも、罪になることだったが、正二郎の新たな知識への欲求は止められるものではなかった

世界地図で日本が何処かを教えてもらった正二郎　
こんな小さい豆粒が自分の国だと知り、こんな小さな島で家の名だ、次男はダメだなんていってるのだとおもうと
なんだかバカらしくなってくる、なんて洩らしてしまう正二郎
だがどんなに大国の王でも、自分の名前、つまり家や立場に縛られるもの、と正二郎を易しく諭す

それからもいろいろなお話や様々な外国の貴重な品々に、正二郎は引き込まれて言った
地球がこんな丸では地面に落ちてしまうと言う正二郎の疑問に、『引力』に関して学んだり
葡萄牙（ポルトガル）の菓子『かすていら』の味に舌鼓を打ったり
そんな正二郎に、ジャコブも優しい笑みを浮かべていた・・・

**粗筋描き人形** · 2018/07/30(月) 17:42:21.85

ふと正二郎は、彼が以前語った『ジャコブ・イン』は自分の本当の名前ではないとの件に関して問う
本当の名はバイイン、唐人だとのこともあり、それが知れたら重い罪に問われてしまうが…
それをしってまで、なぜ日本まで来たのか…正二郎も思わず震えてしまうが…その言葉にジャコブ…改め、バイインはこう答えた

「来てみたかったのだよ、最果ての地へ…　ただし、君には悪いが―――
　別にこの国じゃなくてもよかったのだよ……」
何処か寂しげな表情を浮かべて、バイインはそう呟く…
正二郎が初めてバイインと対面したときも、こんな寂しげな目をしていた
…そんな哀しげな眼を浮かべるような出来事が、何かあったのか正二郎が問うが
バイインは暫し答えず、ただ変わらず寂しげな表情を浮かべるのみだったが…
思えばこの年になるまで、それを尋ねるものもいなかった
……これもいい機会、として…それからバイインは、ぽつりぽつりと語りはじめる…

　それから、先生は語り始めた　まさに波乱万丈のお話を

　先生が唐の国の人形使いに生まれ　白金（バイジン）という者がいたこと
　二人は、より人間に近い人形を作ろうと、プラハという遠い地へ長い旅をして、錬金術と言う学問を学んだこと
　そして、その異国の地で、先生はフランシーヌという女の人と好き合ったということ
　そして弟の白金もまたフランシーヌが好きで彼女をさらって逃げたこと

　先生は二人を探し続け、９年後にようやく探しあてたこと
　しかしめぐり会ったフランスのクローグ村ですでにフランシーヌは重い病気にかかり村はずれに隔離されていたこと
　先生は錬金術の秘薬をつくってフランシーヌを助けようとしたけれど、だめだったこと……

　そして弟の白金とクローグ村で別れた先生は、その日から…
　ずっとずっとあてのない旅をしてきたこと

　・・・を　ぼく―正二郎に話してくれたんだ

**粗筋描き人形** · 2018/07/30(月) 17:42:45.39

…あれからもう２５年になる　
各地を転々とし、その地で医者として王族や政治家からの信頼を得ていたバイインだが
自分は何かをしていないと…あの日フランシーヌが炎に消えた日を、どうしても思い出してしまうのだ…
日本に来たのも言葉を学ぶと言う行為そのものが、フランシーヌの亡くなったあの日の事を忘れさせてくれた
ただそれだけのために、ここに来たのだというバイインに…
正二郎はその壮絶な過去に、青ざめた表情で…先生はもう望みはなかとですか、と聞くが…
一応は有るとして…バイインが指し示すのは作りかけの人間大の大きな人形であった
それこそは自分と弟の白金が最初に目指した、本物の人間のように操ることができる人形を目指したものである、が…

「今、ここで改めて完成させてみようか、とも思ったが…いけないな、
　もう自分は、昔の自分から遠く離れてしまったようだ
　私は、もう…終わった者だのだよ」

・・・そう、寂しげに呟くバイインだが…正二郎はそんなバイインの腕を両手で掴み上げ
「先生は終わっとらんばい！」　正二郎も悲痛な表情でそう叫ぶ
先生はみんなを助けてくれている人、終わった人なんかじゃないと訴えるが…
自分は白銀、そう呼んでくれた弟も、妻すら救えなかった男、と返すバイイン…
それなら先生の字はどう書くのか、と辺りから習字道具を引っ張り出す正二郎
バイインは半紙に　白銀　と書くが…果たして正二郎はそれで何をする気なのか

「先生は昔、志ば持って人形使いの家ば出なさった
　それは、先生ば縛りつけちょる何かを切ったちうことじゃなかですか！！
　その先生じゃけん、今度じゃてできなさるの決まっちょります！
　辛かお名前ば捨てるこつ…」

正二郎がそう言って、白銀の名が描いた紙になにやら書き足す　そこにはこう書き足されていた

**粗筋描き人形** · 2018/07/30(月) 17:43:31.58

　白　し
　　　ろ
　銀　が
　　　ね

**粗筋描き人形** · 2018/07/30(月) 17:45:29.31

「先生、あたらしかお名前ばつけて、生きなおせばよかと！！
　先生のお名前は日本じゃ、こぎゃん読むとです
　先生！　先生は終わっとらんばい、わしにとってほんなこつ立派なお人たい、じゃけん…じゃけん…」

そう叫びながら、正二郎はバイイン…いや、しろがねの胸にすがりつくのだった…

　ぼく―正二郎と先生の秘密の師弟関係は、それからも続いた　それは本当に楽しい時間だった
　だけど１年後、ぼく―正二郎にとって本当に悲しいことが２つ起きる
　そのうちのひとつが……先生との別れだった

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 18:00:27.87

朴市長は23日、三陽洞にとどまって、洞住民センターと地域の敬老堂、保育園、派出所などを訪れ、本格的な現場活動に臨む。24日には地下鉄を利用して出勤する予定だ。
朴市長は「屋根部屋で過ごす間、切迫した市民生活の困難を感じながら、江南・江北の経済格差解消方案を探る。1ヶ月の日程が終わる頃には具体的な政策を発表する」と話した。

（2018年7月23日付東亜日報　ハン・ウシン記者）

https://public.potau...a51afd35d70522ea.jpg

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 18:36:22.12

別れか・・・まあ別れは既に確定済みではあったが
それが自分で日本を去るか、中国人だとばれて国を追い出されるかでも
けっこう正二郎のショック度合いが変わりそうだが
さすがに後者はないかな、白銀も今回で自分と向き合うようになったからこそ村に帰ったのだと思うし

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 18:59:14.98

バイインは台詞だけ読んだら境界性にフェイスレスじみてきたな

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 19:20:38.51

長崎本場のかすてらうまそう　一回食べてみたいわ

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 19:48:11.04

神戸製菓の研修で食ったことあるけど普通だった

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 20:00:05.58

そんな夢を壊すこと言うでねーよｺﾝﾁｸｼｮｳ
くそう、文明堂のカステラでガマンするか

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 20:24:51.62

>>97
藤田漫画にマルチにありがちな自由人の成功者キャラやで

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 21:22:30.38

今回からサンデーを見はじめた人がいたら
からくりサーカスが時代劇ものとカン違いされそうだなw

**マロン名無しさん** · 2018/07/30(月) 21:50:14.74

史実と交わってるから広汎性的には歴史物かも

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 00:08:28.94

しろがね誕生秘話から始めるあたり
真夜中のサーカス編ででてきた色々な謎がこっちで解消される、といいなあ

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 00:31:40.02

正次郎編チト退屈だな
もうちょい抑揚がないともの足リタリン

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 07:35:42.76

まーまだまだ爆弾溜め込んでる時期だろうな
そのうち嫌でもキツイのが来るのは確定的に明らか

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 07:52:36.89

勝の里親からのネグレクト編とかハードそう

**粗筋描き人形** · 2018/07/31(火) 17:32:40.29

　　第１１幕
　　最初のしろがね

　ぼく―正二郎と白銀さんが出会ってから４ヶ月がたった
　正二郎はお昼の２時間、毎日、こっそり銀さんの診療所の２階に通い続けた―――
　今から１８０年も昔の長崎、外国の人との交流がきびしく禁止されてた時代……

　これらはぼく―才賀　勝が見ている記憶―――
　おじいちゃん―才賀正二の幼かった時の遠い記憶……

…白目を向き倒れる勝、その脳裏には急速に、正二の記憶が再生されている
正二も倒れた勝を見つめ…自分の記憶、それが全ての始まりだったと呟く…

……幼い正二郎の記憶に視点を戻し
正二郎と白銀先生の二人は、作りかけの機巧人形を完成させるべく共同作業
機巧人形の作りには、正二郎もすっかり魅了され、夢中になって取り掛かっていた
…白銀先生も正二郎から、人形を作りあげようと言い出した時は驚いたけど
人形だって最後まで作って欲しいだろう、とする正二郎をしっかり者だと評する先生
とはいえ『なんでもしっかりやってしまいまでやらんといかん』、との教えは兄上の受け売りだそうで
そんな正二郎に、白銀先生も「兄上が…好きなのだな…」静かにそう呟く
白銀先生の言葉に、正二郎も笑顔でこう語る

「…父上はわしんこつば『役立たず』ち言うけど、
　兄上は『気にせんでよか　どぎゃんこつでんしまいまでやればモノになるったい』ち　言うてくれるとです」
そんな正二郎の笑顔に、白銀先生も優しい笑顔が浮かぶのであった
・・・だが、その兄のことで少し気になることがある、と白銀先生が言うが…？

**粗筋描き人形** · 2018/07/31(火) 17:33:16.75

それから暫くして、正二郎は家に戻り、その件に関して兄上に問いただす
どうやら兄上は医学の知識のために、オランダの医者に日本やカラフトの地図を渡した、とのことだが…
それが本当なら罪に問われる前に一刻も早く返してもらわなくてはいけないが
…兄上もその唇を噛みながら、全ては医学のためだとして…正二郎には他言無用だと頼みその場を立ち去る　が・・・

　文化１３年１１月１６日、
　オランダの薬学の知識と引き換えに御禁制の図書をオランダ人に渡した者が、捕縛された

その牢には顔や体中を殴られ、傷だらけの身で投獄された兄上の姿があった・・・

　当時の取調べは拷問に近く、おまけに牢内は寒くて不潔で、
　入牢してる間に体が弱って、病気になる人も多かった

　正二郎のお兄さんも病気になり、吟味中（＊取調べ）なので、特別に医者の手当てを許された
　町の医者は牢内の不衛生さゆえ皆、嫌がったけれど、銀さんが名乗り出た―――
　
　普通は異人の医者が、罪人の診療をするなんて許されないけど…
　牢屋同心の二人がお兄さんに治療してもらったっことがあるとかで、特別に入れた……
　銀さんがなんとかしてくれたらしく、正二郎も…

白銀先生の、兄上の治療に立ち会う正二郎だが…
体中傷だらけの兄上のその姿に、正二郎も青ざめた表情が浮かんでしまう・・・
…すると、兄上が正二郎に向けて、か細い声ながら話しかけてきた
罪人は話すことはならん、と叫ぶ牢番だが、兄上も一言だけで終わる、とするのでやむなくそれを許す…

「正二郎…こぎゃんこつになったばってん……　わしは…悔いちゃおらんと…
　ぜんぶ…こん国んため…　病人ば助けるためじゃけん…

　ゆるせ」

唇を噛んで涙を堪える正二郎に、兄上はそう言って頭を下げるのだった…

**粗筋描き人形** · 2018/07/31(火) 17:33:36.91

　それきり正二郎とお兄さんは二度と会うことはなかった
　翌、文化１４年４月、病状が悪化しお兄さんは死んだんだ
　
　遺体は吟味中につき保存…塩漬けにされた…
　一部始終を正二郎は見ていた
　行けるところはどこにでも行って、刑場の外からでも必ず見ていた

　全て終わった５月―――

兄上が亡くなってから、ようやく身の回りのことも色々落ち着き
正二郎は白銀先生の元を改めて訪れていた　白銀ももうここには来ないものかと思っていたが
正二郎も、兄上の顛末は全て見とどけなければいけなかった…と虚ろな瞳で洩らす…

「兄上は、わしによう言うとりました　『しまいまでやれ』ち」
「だからおまえはじっと見ていたのだな…」

・・・そして正二郎の目から止めどなくあふれ出る涙が、その床にこぼれ落ちる…
「ばってん…ばってんわしは役立たずじゃけん…　せめて、兄上の言うたとおり…
　何が始まって何が終わるとか、しまいまで見んばならんち　思うてよう～～～」

正二郎はその場にちぢこまり、泣きながらも兄上に、最後まで見た、と涙ながらに語る
そんな正二郎に、白銀先生はそっとその頭に白布を被せてあげ、その頭を撫でてあげた

「おまえは役立たずじゃない　"先生"はおまえの方だ、正二郎
　出来事に深く関わった者は、望む望まないに関係なく、
　どんなに辛くともそれを最後まで見届けねばならない―――
　それをおまえは私に教えてくれたのだ」

白銀は正二郎のその姿にそう説きながら、微かな笑顔を浮かべていた…

**粗筋描き人形** · 2018/07/31(火) 17:34:14.52

　その時すでに銀さんは自分の成す事を決めていたのだと……
　正二郎は後になって思い返す　同文化１４年　７月１８日―――

その日も正二郎は白銀先生の元を訪れていたが…そこに白銀の姿は無く
ただ、テーブルの上に正二郎に宛てた一枚の書き置きが残されており…そこにはこう書かれていた

［正二郎様―　私は今日の船でオランダに帰ることにした
　いや、私は弟と別れた場所に帰ることにしたのだ　何も言わずに別れることを許してくれ
　私は、大切な者達と別れすぎた…　おまえにまで、私は別れを告げたくはなかったのだ
　
　私は昔、しまいまで見とどけずに逃げた―――　しかし、
　何が始まって何が終わったかを見るのが……　兄弟の務めなのだろう？正二郎

　正二郎、私は……　あんなに一心に人形作りをしたのは……
　本当に久しぶりだったよ　私は本当は弟と、それをするはずだったのにな
　またいつか会えたら　今度も二人で、機巧人形を作ろう］

正二郎は海が見える丘まで駆け上り、もはや海の向こうに行ってしまったであろう白銀に涙と共に叫ぶ
「そらァなかばい！！　銀先生～～！　わしはもっと教えてもらいたこつのあるったい！
　あン人形、二人でこしらえようち言うたじゃなかね～」
そう叫びながら、正二郎は先生との別れに、ただただ涙するのであった・・・

オランダ行きの船に向かう小船にて、仲間が白銀…ジャコブがどこか名残惜しそうな様子に気づく
そんな仲間にジャコブも、ここで自分は日本語の名前をもらいましたので、と言い
マルヤマのユウジョかキング辺りにでも名付けてもらったか、なんてからかい気味に言う仲間に

「私の、弟からです」

ジャコブは穏やかな笑みを浮かべて、そう答えるのだった・・・

**粗筋描き人形** · 2018/07/31(火) 17:34:29.99

白銀が残した手紙には、最後にこう記されていた

［ありがとう、正二郎様　　　しろがね　より］

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 18:13:15.43

ソウル市は３０日、もっぱら日本人観光客に偽ブランド品を売りさばいていた韓国人業者４人を商標法違反の疑いで摘発したと発表した。
押収した偽ブランド品６４０点の販売価格は、本物に換算すると１５億ウォン（約１億５千万円）に上るという。
https://news.goo.ne....Z3VWFL7ZUHBI00T.html

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 18:34:52.61

兄貴と師匠をほぼ同時に無くす辺り正二郎も結構人生ハードモードだな

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 19:03:13.07

勝はなんだかんだいっても理解者に巡り合いまくってるハーパライフだから
対比だろうな

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 19:26:14.09

そういう意味では正二郎にとっては白銀先生が、
勝でいう所のナルミ兄ちゃん件仲町のオヤジみたいな存在だったんだろうなあ
でも正二郎も九州男児だし、この別れが男として正二郎を成長させるのであろう

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 19:49:43.97

アスペっ子の勝とコミュ障の鳴海って２人っきりだと逆に話すこと少なくて気まずいイメージがある

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 21:49:17.12

・・・で、正二もしろがねになる以上ゾナハ病が待ってるのは確定的に明らかなんだよな
恐らくそっからスカウトしに来るのがルシールの娘、アンジェリーナってことなんだろうか

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 22:07:34.45

アンジェリーナってなんかファティマに近いようなスペクトラムなコンパチ感が否めない

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 22:30:40.63

そういやこの場合跡取りは正二郎に移行する、って形でいいのかな　跡取り関連は詳しくないからわからんが
いままで冷遇されてたのがいきなり跡取り候補としてちやほや、とまではいかないにしても
親からコロッと態度変えられると、正二郎もいろいろやさぐれそうだなー

**マロン名無しさん** · 2018/07/31(火) 22:50:14.76

投影性同一できずに自我が分裂しそうだな
もともと信頼関係も一方的な状態にあったろうけども

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 03:15:02.57

ちょっと悩み苦しむとアスペだのコミュ障だの言いたがる子がいるな

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 06:42:19.82

アスペは病気だがコミュ症は甘えだわな

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 07:27:27.64

未完成のあるるかんも今後どう絡むか気になるところ
実は操り人形を使って戦うようになったのは正二郎が発案、とかだったりして

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 07:43:52.08

パイオニアとしてエビリファイするようなタイプにも見えんしなぁ正二郎
九州男児だからバイタリティはありそうだが

**粗筋描き人形** · 2018/08/01(水) 17:11:00.17

西暦一八四一年　東中国海海上―――
海に浮かぶ一つの帆船にて、乗組員達はなにやら騒ぎになっていた
なんでも舳先に幽霊を見たと言うのだ　それももう８人目にもなる

「なんでもマヌエルのヤツ、昨日の夜番だったろ？　ちびちびラム酒をやってたんだとよ
　そしたら、真夜中すぎに波の音に混じって歌みたいなのが聞こえてきたんだと……
　変だなって思って、声のほうを見たら……」

見張り台の上から身を乗り出し、マヌエルが見たのは
帆船の先端部分、舳先に座り込む、片手にりんごをもった一人の銀髪の女性だった

　　第１２幕
　　二人

マヌエルも驚きのあまりラム酒だばだばこぼしながら目を丸くしてしまう
飲みすぎで幻でも見たかと思ったが、マヌエルは酒に強くそんなものは今まで見たこともなく
それに何より…舳先で唄う、銀髪のその女性は、眼を奪われるほど美しかった

そんな話に乗組員達も少々演技でもない、とその表情が強張るが
マヌエルが言うにはそんな呪われるような怖い歌ではなく、むしろ子守唄のようだったとか…

　かわいい　ぼうや　愛する　ぼうや
　風にはっぱが舞うように　ぼうやのベッドはひいらひらり
　天にまします神さまよ　この子にひとつ　みんなにひとつ
　いつかは恵みを　くださいますよう

何処か憂いの表情を浮かべながら、そんな子守唄を奏でる一人の女性…
マヌエルがそこに駆けつけたときには、既に女性の姿は無かったそうだが
そんな話に、やっぱりマヌエルが寝ぼけてただけだろ、と笑い話で済ませました
それにもう会うこともないであろう、明日は陸地、ナガサキに到着するとのことだ

**粗筋描き人形** · 2018/08/01(水) 17:11:57.15

ここで視点は一旦現代、黒賀の里に戻り
昏倒する勝に、服の中に隠れていたグリポン君が勝に声をかけるが、勝からの返事はなく…
周りでは倒れる勝に部下達が睨みをきかせて身動きが取れないし、服の中で頭を抱えるグリポン君でした

再度勝が見ている正二…成瀬正二郎の記憶へと戻り
あれから月日はたち、銀先生の別れから２５年が立った　
時は西暦一八四二年　天保１３年の長崎　成瀬正二郎、３６歳の姿からまた物語は始まる

とある道場にて、竹刀を構える正二郎　そして正二郎の相手が一気呵成に攻め立てるが
正二郎は一瞬の隙を付き、相手の手を掴んで体勢を崩し、床にその身を押し倒す！
見事勝利を収めた正二郎に、道場主もその腕を褒め今日の稽古はこれまで、とする

道場主も今日は家に寄って行けと正二郎を誘う　が、正二郎その気はないのかちょっとげんなり
なんでも道場主は娘を嫁がせて正二郎を道場の後取りにしたい思惑が有るようだが、どうにも女性が苦手だそうで
・・・と、そこに道場に正二郎を訪ねる一人の町人が訪れる、なんでもうちの子が熱を出した、との言葉に
正二郎はその表情を引き締め、鞄を片手に仕事があるので失礼します！とその場を後にするのだった

正二郎は今では長崎の名物医者として有名　ただし『変わり者』との言葉もくっつくが
正二郎が町を走ると、町の人たちもまたどこかで病人でも出たんだろうとしつつも
町の人たちも変わり者らしい正二郎の件を話のタネにしておられました
なんでも３６になってまだ一人身だとか、女遊びより薬草とからくり人形いじりのほうが性に合ってるんだとか
そんな正二郎にほんとに変わり者だと街の人もキセルの煙吐きつつ

町の人達の話題は、最近現れたもう一人の変わり者『あやかし太夫』に移る
今、噂で持ちきりの花魁の一人で、この一年で急に現れてすぐに丸山の太夫になったそうな
何よりその知識量も豊富で、星の動きやまじない、異国の言い伝えやさらには医術の心得もあるという
なんとも誰かさんと似合いそうな変わり者具合だが…話はそれだけではない
あやかし太夫はまず、客に向かって一つの問いかけをする、そうだが…

**粗筋描き人形** · 2018/08/01(水) 17:12:26.80

場面変わり遊郭にて、当のあやかし太夫を指名した一人のお代官様
金ならいくらでもくれてやるからワシのものになれ、と下卑た笑みを浮かべて
１０両の大金を容易く床に落としてその音を鳴らしてみせる
（＊１０両＝約１００万～１５０万）
さすがにそれはあまりにご無礼、と同席していた花魁の一人も洩らすが…
当のあやかし太夫、と思われるその人物は容易くあなたのものになりましょうとしてみせる　が
…その代わり、あやかし太夫は一つの問いをお代官様に投げかける　それに答えられれば、との条件つき
お代官様も蘭学も学んでいる秀才　答えられないことなどない、とその問いに挑む

「では・・・　永久（とこしえ）に死なぬ身ならば、あなた様は何をなさるでありんすか？」

思わぬその問いに、お代官様も困惑　そんなことあるはずがない、とするが
その答えに、すらりと整った、どこか西洋の顔立ちのあやかし太夫は儚げな笑みを浮かべるのであった

というわけでお代官様の席を後にするあやかし太夫　お代官様ぶーたれ
と、そこに小間使いの男が太夫の元へ駆けつける　なんでも名主の一人、中山様が倒れたそうで
中山様は心臓に持病があるそうで、本来はあやかし太夫がその容態を見ていたが
だがいつも太夫に頼るのは悪いと、中山様がすでに医者に使いを出してたそうで
…しかし町医者ごときでは手に負える病ではない、と太夫も返すものの
中山様が頼んだのは、長崎で一番の医者として有名な人物…ご存知、成瀬正二郎であった

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 17:41:31.49

韓国では自然死した鯨だけが流通可能であるのに対し、日本は研究用の鯨の肉が商業用として流通する。
したがって韓国で鯨肉の価格は日本より２－４倍高いという。

警察はＡらの冷凍倉庫にあった鯨肉５００キロを押収し、密輸鯨肉であることを知りながらも
鯨肉を販売した飲食店事業主Ｂら１４人も食品衛生法違反容疑で立件した。
http://japanese.join...c=jplarticlelpicture
http://japanese.join...20180801150317-1.jpg

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 19:16:53.88

あやかし太夫…誰？

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 19:22:01.14

なんかぐりぽん君かわいく見えてきたw

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 19:36:55.45

マヌエルのスペクトラムなぼんやりキャラええな

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 20:02:17.03

しかし２５年とは随分と飛んだな
やさぐれ正二郎とはならなかったようで一安心

で、あやかし太夫とやらはやっぱ冒頭ででてたアンジェリーナ？なんかね
なんで花魁やってんのかはまあまたおいおいだろうけど

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 20:28:41.20

割と教養もあったしワンセックスを割り切ってやれる気概もあったからね

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 20:50:59.99

１両おおよそ１０万円か、めっちゃ大金だったのね
そんなのを惜しげもなく飛び道具にするがんばれゴエモンおそろしや（何）

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 21:19:02.87

正二郎がアラフォー高齢童貞のまま生涯を終える世界線の話も見たい

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 21:42:10.00

剣術も凄腕で医者としても一流
ついでに趣味の人形作りもけっこうなレベルだろうし、めっちゃ人生充実してんなアラサー正二郎w
女っけが無いのだけがたまにキズか、時代が時代だしそろそろ親からも孫の顔が見たいとかいわれてそう

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 22:01:10.36

むしろ男色家かロリコンを疑われて余計意固地になってそうｍｌｍ

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 23:06:08.86

遊郭って言うとわりといかがわしいお店なイメージだったけど
今で言うキャバクラみたいな女の子と楽しく飲める飲み屋みたいなもんだったのか

いやまあこれ以上にえげつないのは少年誌じゃやれないんだろうけど（何）

**マロン名無しさん** · 2018/08/01(水) 23:20:46.79

間取りの構図とか見るとモデルは神戸の福原遊郭かな

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 10:31:25.05

>>135
がんばれゴエモンの世界の一両は1円くらいだから
せいぜい十円

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 10:33:54.87

>>139
無限の住人でも「夜が買いたいならそういうとこ行け」ってのあったな
でもその辺の線引きは曖昧なんだろ
現代風に言えば雰囲気や交渉次第で本番OKみたいな感じかと

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 12:07:19.81

>>141
あいつらのトラテラスなリアクションに違和感あったがそんなレートじゃしゃあないか

**粗筋描き人形** · 2018/08/02(木) 17:31:32.76

西暦一八四〇年　天保１１年　
長崎、海岸沿いの夜の道にて、一人の男が苦しげに地面に倒れていた
胸を押さえて息を切らせるその男だが・・・不意に、海岸線から何者かの人影を見る

そこに現れたのは…巨大なケースを傍らに持ち、水浸しの姿で砂浜に降り立つ一人の女性であった・・・

　　第１３幕
　　出会い

その女性、アンジェリーナが倒れた男に声をかける　
海から現れた女性の、その姿に男も天女様かと見まごう
・・・しばらく介抱してあげて、どうにか男の容態は楽になって来たようだ
介抱されてた男、遊郭の主人　中山文十郎も礼を言いつつ…彼女が異人である事に気づく
だが命の恩人を売ったりはしない、と男を見せアンジェリーナを見逃そうとする中山だが…
・・・アンジェリーナは暫し夜空を見上げ、中山にこう持ちかけた

「中山様、お願いがあります　私をそこの遊女にしてくださいませ」

―――それから一年たち・・・
あちらこちらで花魁たちの華やかな姿が見える丸山の遊郭にて　ちんとんしゃん
なんだか眼を丸くして立ち尽くす男…正二郎の姿がありました　てけべんべんべん
３６の今日まで来たことは無かったが、正二郎にはあちこちまぶしすぎてちょっとげんなり
と、そこに正二郎の姿に気づいた中山様の部下が声をかけるが
・・・正門前でなんだかしり込みする正二郎　　　　あ、ﾆｹﾞﾀ

ちんとんしゃんとて

とりあえず中山様の診察は済んだ正二郎　年をとるとどうにもあちこち弱って参ったと洩らす中山様
心臓以外にもあちこち悪いところがあるようなので、長い付き合いでゆっくり静養してください、とする正二郎

**粗筋描き人形** · 2018/08/02(木) 17:32:04.45

「この中山文十郎、傾城屋（＊遊女屋のこと）の主になって４０年…
　今じゃ丸山を動かす惣名主の一人になったが、体だきゃ、どうにもならねえってコトかい」
「私も、人の体について学ぶこと２０年ですが、
　こと女子に関しては、未だにどうにも不得手でして…」

正二郎もそう呟き恥ずかしげに鼻頭を掻き
さっきも丸山の色香にあてられたのか、逃げ出そうとした件で笑い話になってたり
・・・するとそこに、一人の花魁、遠野太夫が　しゃん　と現れる

いつもは彼女が中山様の体を見ていたのだが、いつも頼るのは悪いと思って、と中山様が言うも
遠野太夫はよく知らぬ方に適当にあしらわれては困る、となんとも棘の有る言い回し…
と、正二郎が薬の調合に必要な材料を描いたメモに関して、遠野太夫もそれに目を通すが

・・・その紙を一目見て、遠野太夫は冷たく鼻で笑い、必要のない材料がある、という
手厳しい遠野太夫の言葉に正二郎も歯噛みする　中山様もさすがにその厳しい態度には苦い顔だが
さらに正二郎の古くさい道具にもとげとげしく嫌味な言葉を投げつける
さすがに正二郎も不快そうに遠野太夫を睨みつけるが、それを冷たい視線で涼しくその場を後にするのであった

遠野太夫がその部屋を後にし、どうにか何事もなく終わる　正二郎鼻息ぷしゅー
すると中山様が遠野太夫の態度に申し訳なさそうに目いっぱい頭を下げる
だが正二郎も何も刀を振り回そうってワケじゃないから、と少し困惑しつつ
惣名主に頭を下げさせるほどの遠野太夫、さらに医学の知識といい
只者ではない、とのことは正二郎も感じ取れたが・・・

「……　先生はお口が堅いお方とお見受けしましたが……」
「ええ………まァ…」

子供の頃の白銀先生との件は誰にも言ってないし、自分でもそれなりに口は固い、とは思う
という訳で中山様が正二郎に遠野太夫の件に関して、付き人を部屋から出しつつ語り始める…

**粗筋描き人形** · 2018/08/02(木) 17:32:42.37

「遠野太夫のことを巷では『あやかし太夫』と呼ぶ…　なんでだかわかるかい？先生
　高い鼻に大きな目……まさしく化物の相……　長崎に住むあんたならどこかで見ているはずさ

　そうさ、『あやかし太夫』は、異人さ　名をアンジェリーナと言う」

その事実に、さしもの正二郎も衝撃を受ける
あの黒い髪も目も、何かの秘術で一晩で化けてしまったそうで…
そして中山様は、はじめてアンジェリーナと出会った顛末を語る

今から一年前、番所に呼び出された帰りのとき　
先ほどのような発作を起こし、海岸線の道で倒れてしまう　
同行していた部下が人を呼びにその場を離れるが、その間一人で苦しみ続ける中山様・・・
もうダメかと思ったときに、海からアンジェリーナがその姿を現した
・・・そして中山殿を助けた冒頭の場面に戻り、今に至るのであった

…だが、異人の女子を匿ったことがお国にばれれば死罪はまぬがれない
それでも中山様は、自分を助けてくれたあの女性を、見捨てることができなかったのだと語る…

それから正二郎は仲山様の元を後にするが…帰り道に、部下が彼に苦言を呈する
アンジェリーナの件を知っているのは、ここでも１０人に満たない　
もし彼が、万が一口を滑らせれば…自分を含めた５０人が正二郎の命を狙う、と彼を脅すが

だがその脅しに正二郎は怯まず、逆に顔まっかで目を血走らせて、自分も異人から学問を教わってたことを語る
もちろん正二郎の方もばれれば即、斬罪　これでわしの秘密もしって五分五分だとしながらも
…あやかし太夫の横柄な態度思い出して、またイラついてきた
二度と会いたくないしとっとと帰ろうと手近なふすまを開けるが…ばったり出くわした
即座に反転して立ち去ろうとするが　・・・それをあやかし太夫が引きとめる

「先刻も思うたでありんすが、主さんずいぶん昔にあちきと会うたことがないでやんすか？
　ちょっとこちらに来ておくれなんし」

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 19:05:16.45

2018年8月2日(木) 7時10分
https://www.recordch...66-s0-c20-d0127.html

関連スレ
【韓国】走行中に出火する事故が相次いだBMWコリアの特定車種、消費者がソウル中央地裁に集団訴訟［07/31］
https://lavender.5ch...ews4plus/1533041860/

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 21:05:26.27

毎度のことながらしろがねと一般人とのファーストコンタクトは
たいていギスギスの険悪な関係から始まるなw

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 21:10:23.72

あれアンジェリーナだったんかよwww
話の展開的には別に意外でもないのに顔のせいで全くわからんかった
白面の分身だろあれw

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 21:22:40.43

雰囲気的に文十郎の病ってワンセックスのし過ぎで梅毒とかっぽいな

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 21:45:58.30

アンジェリーナのダイナミック密入国に吹いたw

**マロン名無しさん** · 2018/08/02(木) 22:04:46.99

>>148
復讐を糧に生きてるようなメンタリティだから
双極性な価値観のズレを悟られるもんさね

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 07:29:31.87

さすがにご主人が呼んだ医者の仕事を鼻で笑うのは中山殿にも失礼だと思うの
まーしろがねが、その辺の人間の気持ちが汲み取れないのは今に始まったことではないんだが

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 07:43:30.08

高い鼻に大きな目…まさしく化物の相　
このマンガの一般人て定型的に皆こういう顔だろｗ

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 08:02:55.31

>>154
大抵の少年漫画はそうだろ
わざわざ外国人を外国人っぽく描く奴はそういない
というかむしろ藤田は少年誌では割と外国人顔描く方だな

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 08:10:03.87

カイジの班長みたいなモンゴロイドなチョン顔でカッコいいキャラも結構おるで

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 09:42:52.97

顔もそうだが、そもそも異人という身分を隠さないといかん立場なのに
色々悪目立ちすぎじゃないか、アンジェリ太夫
町の人からも噂になってるくらいには存在が知れ渡ってるし、チキンレースでもしてんのかこいつw

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 10:33:22.30

あえてギリギリのスリルを楽しんでるか、無頓着なADHDのどちらかっぽいな

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 12:28:22.63

そういや船でも、密航しておきながら平気で外でて姿を目撃されてたしな
わりかしうかつな人なのかもしれないw

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 12:35:46.20

パターン的に浮世離れしたキャラにありがちなドジっ子よmlm

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 14:47:03.89

どこかで会ったか、てのは単なる客引きのテクなんだろうが
アンジェリーナの中にある白銀先生の記憶も、はなしてるうちに記憶の引き出しからでてきそうかな

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 14:57:06.24

>>157
投影性同一された影武者が何人もいるのかもな
悠長な振る舞いからするとそんな感じもする

**粗筋描き人形** · 2018/08/03(金) 17:53:17.48

　１３歳の時から私の人生のページに書かれた文字は、『破壊』
　一瞬前には人型をしていた機械―――　その飛び散る破片

　私はアンジェリーナ

　ｵｰﾄﾏｰﾀ　　　　　　　しろがね
　自動人形に復讐する　人形破壊者

　　第１４幕
　　アンジェリーナ

ある日のフランス、キュベロンにて
寝ていたアンジェリーナの元に、母ルシールが入ってきてなにやらアンジェリーナを外に連れ出す
屋敷の外にでると、ルシールはアンジェリーナに告げる

「おまえはどこへなりともお行き　アンジェリーナ
　あんたはこのキュベロンから出てゆくのさ　もう、『しろがね』であることも忘れるがいい」

だがその言葉にアンジェリーナも困惑　
ここを離れ、村の仲間を捨ててどう生きろと言うのか…そんな彼女に、
さらにルシールは貴重な『生命の水』の小瓶を手渡し
その『生命の水』を誰か…しろがねとしての永劫のときを、
一緒に歩いてくれる男に渡すといい、とルシールは言う…

「人の人生の時間は限られている―――　大きなことを成す時に、人は必ず何かを犠牲にする
　それは、不死人『しろがね』にも言えることさ
『しろがね』はその長い人生全てを使って、オートマータを破壊している

　…でも…　その時間を別のことに使えるなら……
　この呪われた体も…何か意味があるのかもしれない」

**粗筋描き人形** · 2018/08/03(金) 17:53:52.79

しかしアンジェリーナには、ルシールのその真意を理解できず
自身をキュベロンから追い出そうとするルシール先生…いや、『母親』に懇願するも・・・

「自分だけの道を…歩いてお行き…」
ルシールはただ、僅かに振り返り、憂いの表情を浮かべながらそう告げ・・・
そしてルシールは、その屋敷の扉を閉じた

ただ一人残されたアンジェリーナ、だがいきなりそう告げられても
どう生きていいのかなど、わかるはずもなく…一人、花畑に彼女の身体がくずおれるのだった

・・・
それから二年が立ち、今アンジェリーナは長崎の遊郭に流れ着いた
「あやかし太夫」として自らの素性を偽り…そして彼女はふと
そこでであった一人の男、成瀬正二郎を昔どこかで会ってないか、と引きとめた

だが、人形破壊者＜しろがね＞がその目的から離れて、どう生きていけたものか…
もはやすべてに興味を失いなんの希望も持たなかった、とするアンジェリーナ
日本に辿り着いたのも、自分の中に溶けた『しろがね』の記憶が日本を知っていたからだろう
長崎で遊女になったのも、異人としての正体を隠すには都合がいい、と中山様からの助言もあった

　とにかく私に、深い考えがあったわけではない
　世界の果てで……　私は、溶けて、消えてしまいたかった、だけなのだ
　死なずになんのあてもなく生きる…
　いっそ私の精神が絶望と寂しさのあまり、砕けてくれればいい　楽になれるから
　でもおぞましき不死の体はそれすら許さない　私はただ、一人で深い闇を歩くしかないのだ

　一人で―――　　　　（助けて！！）
　
　一人で―――　　　　（誰か助けて！！）

　一人で―――　　　　（助けてよう！！）

**粗筋描き人形** · 2018/08/03(金) 17:54:36.94

自分自身の、その絶望の嘆きを…アンジェリーナはただ、自らの笑顔で塗り潰す…
・・・だが、不意に彼女からお酌されてた正二郎が呟く

「おまえの笑い顔が気になるな
　太夫ともなれば琴、鼓、三味線、茶道や、書、立花、和歌
　それに絵を学んだ才女だということは知っている……
　…こう座っていても立ち振る舞いに無駄がなく、実に立派な女子だ」
「それがなんとしたでありんすか」

「おまえさんの笑い顔は、きれいすぎるのだよ　まるで木を彫ってこしらえた、人形のようだ」

正二郎の言葉にアンジェリーナはその目を見開き・・・

　人形……人形のような笑顔…　そう…そうよ…
　だって私は今まで、オートマータを壊す、　人　形　だったんだもの！

　その目的もなくなって、死なない体をひきずった一人ぼっちの私が、人間のわけないじゃない！！

憤怒の形相を宿すアンジェリーナ…　そして彼女が去り行く正二郎を引きとめ
彼に向けて、一つの問いを投げかける
永久に死なぬ身ならばなにをするか…　その問いに、暫し正二郎も足を止めるが…

「…死なぬ身ね…　よかなァ
　したら、わしは女子に惚れるこつができるなあ」

彼女の問いにそう返し、正二郎はまぶしいばかりの満面の笑みを彼女に向けていた

**粗筋描き人形** · 2018/08/03(金) 17:55:06.15

…つい素のハナシかたになった、と咳払いしつつ、正二郎はこうも続けた
自分にとって人生は短すぎる　学ばねばならぬことが山ほどある身では女子をしあわせになどできない、とするが
だが人生が長久ならば、一人の女に惚れ抜くこともできるかもしれない…

「ただし、自分の『知』あることに自惚れ、未開が故に無知なる者を見下げるような、
　思いやりなき女子ではない人をな」
そう鋭く言い放つ正二郎　そして彼は二度と会わぬであろう、と彼女の元を去ろうとするが…

するとそこに「火事だァ～！！」と叫び声が響き渡り、正二郎とあやかし太夫にも逃げるように言う遊郭の使用人
なんでも心中を図った侍が人質を取り遊郭に火をつけたと言う
それを聞き、正二郎は迷いなくその現場に駆けつけようとする　…その姿に…

　この人はちがう―――
　この人は今まで出会った誰ともちがうんだ！！

…少しずつ、アンジェリーナは今までであったことの無い男、正二郎に魅かれつつあった…

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 18:16:10.00

工作機械は、機械を作る機械で、「マザーマシン（Ｍｏｔｈｅｒ　Ｍａｃｈｉｎｅ）」と呼ばれている。工作機械産業の受注額は製造業景気を占うバロメーターと知られている。機械工業の基礎であり、製造業の根幹になる主な設備投資の品目であるためだ。
※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。

http://japanese.join...300&;sectcode=320

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 20:01:43.06

この笑顔は惚れる

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 20:23:12.20

バキサーガみたいなアンジェリーナとのワンセックス編に突入しそうな勢いだな

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 20:56:19.34

とりあえず寝るとき裸族はルシール家の血だったか（何）

**マロン名無しさん** · 2018/08/03(金) 21:21:43.17

ルシールの全裸を想像しちまったじゃないか・・・ocn

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 03:38:08.35

ルシールは本当に不器用な人なんだな・・・
娘を戦わせたくない、自由にさせてあげたいと思ってたんだろうけど
こんな形で実の娘を突っぱねるしかできないのはルシール自信も辛かったであろう

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 05:54:30.60

まぁ一歩間違えるとネグレクトと誤解を受けそうでもある

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 10:40:45.10

笑顔ひとつで胸キュンなあたり
アンジェリーナ自身は意外と乙女なお方であったか

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 12:08:29.46

ハーパライフ過ぎてそろそろハードライフな鳴海編が恋しくなってきた・・・

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 13:47:17.99

確かに今回、流血成分が少なめだな
アンジェリーナもデレそうだし、ここからイチャイチャ回に行きそうだ

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 14:56:37.56

そうそう
何とももの足リタリン流れ

**粗筋描き人形** · 2018/08/04(土) 17:08:09.40

　　第１５幕
　　燃える廓

火事の煙が上がり、遊郭から逃げ出す人々
その原因は花魁と無理心中をはかろうとした侍による付け火である
風向きもまずく、丸山全体が火に包まれるであろうとして、正二郎と遠野太夫にも逃げるよう連絡が来る
それを聞いた正二郎は、迷うことなくその現場へと向かう
遠野太夫もその部屋を後にし、使いのものには他の方々を助けるように言う

…逃げまどう人々の騒ぎから、少し離れた一室にて、遠野太夫…アンジェリーナは
人質がいると聞いた途端、真っ先に駆けつけようとする正二郎の姿に何処か困惑を覚え
彼の言った言葉に、少し顔を赤らめ…今まであったことのないその存在に惹かれつつあるアンジェリーナ
・・・そしてアンジェリーナは、風呂敷に包まれた巨大な鞄を取り出した

正二郎のほうはは井戸水を体に浴び、火事の現場に向かおうとしていた
だが花魁を人質にとる犯人の侍は、とある流派の剣術では名人の腕前
丸腰では返り討ちに会うだけだが…それでも正二郎はその場へ向かう

…燃え盛る遊郭の一角、見習いのおいらんを人質にとり
今まで貢いでたであろう花魁と無理心中を図る侍　血走った目で怯える花魁に一歩一歩近づき・・・
そこに正二郎が部屋に乗り込み！部屋に落ちてた侍の鞘を拾い上げて人質を救い出す！！
そして二人に逃げるよう言いながら、応戦する正二郎だが・・・
鞘と刀でぶつかり合っても勝ち目が有るはずもなく、正二郎の持つ鞘は容易く切り落とされた

（ちっ、思うたよか、こいつ太刀筋のしっかりしとる　それに火の回りが早か！！
　こんままじゃ女ば助けて逃げるヒマのなくなる！！　どげんする！？）

誰か助けを呼びに言った見習い花魁だが、通路は既に火の手が上がり通れなくなってしまった
だが、そこに炎の中から誰かがこちらに向かってくる
・・・燃え盛る炎と共に現れたのは、遠野太夫…
そして丸腰の正二郎に止めを刺そうとする侍だが、そこに突如横の壁が破壊され始める！？
何かの腕が壁を破壊し、そして現れたのは・・・遠野太夫が操るマリオネット、あるるかんだった！

**粗筋描き人形** · 2018/08/04(土) 17:08:39.18

あるるかんに怯んでいる隙に、正二郎は肘うちを侍の顎に浴びせ、どうにか撃退する
やっぱり憎まれ口を叩く遠野太夫の態度には正二郎も少々辟易しつつ
彼の疑問は、彼女が使っていた人形…あるるかんに向けられる
これは幼い頃、共に作った白銀先生の人形では無いか、と

・・・その言葉を聞いた瞬間、『しろがね』の彼女の脳裏に
正二郎と共に過ごした、白銀の記憶がよみがえってくる…！

「あなたは……正二郎　『しろがね』の名をくれた子…」
思わずそう呟く遠野太夫、その言葉に正二郎も驚愕するが
次の瞬間、屋敷の天井が崩れ落ちその瓦礫が二人に降りかかる！！

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 17:46:47.66

「働き方」だけでも日本より先を行かなければならないのに、
逆に後れを取っている。労働時間短縮という基本内容を変えよう
というのではなく、その中で柔軟性をもって対応しようという
合理的な考え方も韓国政府には通じない。
このままで行けば、5年後には韓日両国に大きな差が生まれるだろう。

詳細はソース
http://www.chosunonl...4/2018080400479.html

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 18:24:29.39

あるるかん、大地に立つ

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 18:47:07.62

剣術の名手なのに花魁と心中を図ろうとするって何があったんだよこの侍・・・
まだ戦争後遺症で糖質気味に暴れまわってる方が顔が立ったろうに

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 20:27:28.21

狂った達人っていうと虎眼先生が浮かび上がるが
あれはどっちかと言うと認知症だからアレとはちょっと方向性が違うか

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 20:55:33.63

実際発狂してエビリファイしてたら
剣術の技術とか発揮しにくそうなもんやが

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 21:06:19.68

剣一筋だった達人が女に溺れて・・・って描くと魔界転生しそう（何）

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 21:06:25.99

>>182
名手というかいいとこの侍ならしっかりちゃんとした稽古を受けてるってだけだと思う
Mr.ジパングで天回が剣強かったみたいなもん

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 21:23:53.21

るろ剣でいうと雷十太みたいなフィジカルとメンタルがアンバランスなリスパダルキャラ

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 21:41:24.12

発狂侍の謎の人気っぷりはなんやねん

**マロン名無しさん** · 2018/08/04(土) 22:09:39.77

基地外の剣豪って時点で定型的にカッコいいから

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 13:16:59.37

これ前作と世界観が繋がってたらうしおのママンか日崎御角が沖縄の海中で白面を封印してるんだよな

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 13:46:50.48

柱の男とDioみたいな関係だろうなオートマータと白面は
互いに出くわしたら異業種交流して不可侵を敷きそう

**粗筋描き人形** · 2018/08/05(日) 17:02:12.47

天井の崩落は収まり、花魁二人を庇っていた正二郎もどうにかひと息
遠野太夫のほうもどうにか無事なようで、彼の上から声をかける

「そん声は…と、遠野太夫！！おまえは大丈夫かっ！？」
「ええ　私にはこの『あるるかん』がいますから」
一行の上では、彼女が操っていた『あるるかん』が、その瓦礫を巨体で押さえ込んでいた

　　第１６幕
　　炎の中の覚悟

そしてあるるかんはその瓦礫を容易く蹴散らす
正二郎が聞きたいのは一つ、なぜ白銀先生が造っていたこの人形を彼女が持っているのか
…どうやら正二郎には本当の話をせねばならぬようだと…自分たち『しろがね』の真実を語る…

正二郎にクローグ村で起きた自分たちの顛末を語るアンジェリーナ
彼女が操っていた『あるるかん』は、彼女達の元となった白銀先生が自動人形と戦うためにくれた者
自分たちは『あるるかん』を研究して、他の操り人形を造ったのだと言う
そして白銀先生は『生命の水』に溶け、自身の記憶を村の皆に伝えたことも語る
その事実に…白銀先生がもうこの世にいないことを知り、正二郎もショックを受ける…

「私の体の中の『生命の水』に溶けたあの方の記憶が…あなたのことを覚えていました…
　初めて会った時、昔会ったような気がしたのも、あたりまえですね
　カバンをひっくり返したこと、お兄様が責めを受け亡くなられたことも…」
「おまえは、本当に先生の記憶ば…持っておるのだな？」
「私達、村の生き残りは、自分達を『しろがね』と呼ぶのですよ…」

「しろがね……わしが…先生にさし上げた名たい…　先生…」

**粗筋描き人形** · 2018/08/05(日) 17:03:01.66

・・・そして二人はあるるかんで壁を破壊し遊郭の屋敷から脱出中
なのだが…正二郎がおいらん二人を抱えて助けるのはいいものの
おいらんを狙った侍まで助けようとする正二郎
しかしその人物はここを火事にした張本人、ここに残して罰とすべきでは無いか、とするアンジェリーナだが

「罰か…復讐に生きてきたら、そう考えるのも普通じゃろうな
　ばってん、白銀先生はこうもおっしゃっとった…
『持ち物が壊されたと言って人を害して何とします』とな
　罪に即、罰を与えるコトばかり考えとると、ほれうまく笑えんごとなるぞ」

アンジェリーナにそう言う正二郎だが、ぷい、とそっぽ向き
…バカでは無いがやることに不合理が多すぎる、と正二郎を評するアンジェリーナ
そんな彼に、なぜか自分は『しろがね』の秘密を話していたことに、自分自身困惑を覚え…

　どうしてだろう…　でも、この男と話している時…
　私は確かに―――　安心していた

ひとまず彼女が駆るあるるかんが道を作るが、三人も運ぶ正二郎はさすがに息を切らせていた
アンジェリーナも彼の身を案じるが、正二郎は平気だと返しながら

「それよりもよ、顔の、すすけて黒うなってしもうとるぞ　べっぴんさんの台無しばい」

黒くなった鼻頭にちょんと触れて、屈託のない笑顔を見せる正二郎
その笑顔に…アンジェリーナは次第に、彼の笑い声がもっと見たい、と思うようになり始める…

そして二人はどうにか燃える屋敷から、外に続く道まで辿り着くが
その眼前には、猛烈な炎が二人の行く手を阻んでいた…！
これだけ火勢が強いと『あるるかん』でも厳しいが…　しかしそれでも正二郎は諦めない
ふらつく自身の身体に活を入れ、他に逃げ道が無いかをさがさんとする
だが一番火の弱いところを通ってここまで辿り着いた、他に道はない、とアンジェリーナは言うが…
それなら２番目に弱い所を探せばいいとして…正二郎へ決して、諦めることをしなかった

**粗筋描き人形** · 2018/08/05(日) 17:03:33.24

　母は私を追い出した　私はこの地で溶けて消えてしまいたかった…
　でも―――　でも…今、私は―――　この男に会った！

　この男の笑い顔をもっと見たい
　できるならこの男の前で私も…　私も、晴れやかに笑ってみたい
　ああ　お母様、私は生まれて初めての感情をほかの人に持ちました！

そしてアンジェリーナは、あるるかんに戦いのアートを命じ、その両手を掲げる！
それと同時に、あるるかんの腹部から歯車が露わになる
『あるるかん』の全力を注げばなんとかなるかもしれない、として
内側から道を作るので、三十数えたら走り抜けるよう正二郎に指示を出す
だが、３０秒も炎の中にいれば、間違いなく命は無いが・・・
何処か自傷気味に笑みを浮かべながら、アンジェリーナはあるるかんの必殺技『コラン』を炎に繰り出す！

　ふ…でも正二郎さん、私は死なないの
　そしてあなたは、私が化け物＜あやかし＞に見える　私が怖くなる
　私とあなたの関係はそれで終わり…　でも、それでもかまわない

　私はあなたに、絶対に死んで欲しくないのだもの

炎に包まれるアンジェリーナの身体、そして彼女の衣服と、黒い髪が炎に焼かれ
彼女の美しい、一糸まとわぬその姿が、露わになるのだった

＜続く＞

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 17:42:47.10

しあん
@cyan112
ニューヨーク・タイムス（以下NYT）の編集委員に任命されたサラ・チョン（韓国系）が過去に白人絶滅を願うツイートしていたことが発覚し、
大炎上しています。驚くことにNYTは彼女が過去にこうした発言をしていたことを知りながら採用し、
非難が殺到した後も擁護する姿勢を貫いています。
pic.twitter.com/1QtCOlGNJN
https://twitter.com/.../1025317399329955840
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account)

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 20:59:51.99

なんとなくアンジェリーナが綾波レイっぽく見えてきた
これで騒動が一段落して、微笑を浮かべるようならさらにそれっぽくなりそうだw

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 21:42:32.81

そう言われると初期の正二郎は自閉的でシンジに見えてくるｗ

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 22:41:14.15

うしとらの雪女思い出すなぁ
あっちと違って男の方が妖怪になってしまうわけだが
藤田こういう異種恋愛？ネタ好きなんだろうか

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 23:00:35.98

妖怪、て表現されると一瞬オートマータのほうかと思ってしまった
まあ老いず死なないレギオン軍団や機械化サイボーグ集団も人外という点ではどっこいか

**マロン名無しさん** · 2018/08/05(日) 23:01:03.61

異形との異業種交流はジュビロの十八番やで